「sensible」と「sensitive」は共に形容詞の英単語ですが、主に「sensible」は「分別のある」、「sensitive」は「敏感な」と訳されます。
綴りが似ているため混同されがちですが、単語の構成を考えればより判別しやすくなります。
「sense(感覚、感じる)」に何がくっついているかを考えればよいのです。
「sensible」の成り立ち
「sensible」は「sense」と「able」が結合した単語です。
「able」は「出来る」という意味があります。
なので、「sensible」の直接的な意味は「感じることが出来る」となります。
感じることが出来るという事は、その事柄をきちんと認識出来るという事なので、「分別のある」という表現になるのです。
「sensitive」の成り立ち
「sensitive」は「sense」と「tive」が結合した単語です。
この「tive」というのは、それそのものに意味があるのではなく、「その状態にある」という事を示す役割を担っています。
つまり、「sensitive」の直接的な意味は「感じる状態にある」となります。
感じる状態にあるという事は、何かにつけて反応を返す状態にあるという事なので、「敏感な」という表現になるのです。
「sensible」と「sensitive」を使った例文
She is sensitive about his attitude as if he is sensible.(彼女は、彼がまるで分別があるかのように振る舞う事が気になる。)
Governors must be sensible because their popularity is sensitive to the public-opinion.(支持率は世論を反映するので、政治家は分別ある行動をすべきだ。)
丸暗記より構造理解
英単語も、実は漢字と同じように分解してそれぞれの意味から単語としての意味を導き出す事が出来ます。
「tive」で終わる単語が形容詞だという程度なら、義務教育レベルの英語でも十分気付ける事です。
しかし、そうした分類に役立つ程度だけでなく、言語学としてもっと意味に踏み込んだ構造理解が出来れば、初めて見る単語でも大体の意味が想像出来たりします。
「sensible」と「sensitive」の様に、似て非なる単語も覚えやすくなるのです。