現在のジュエリー業界は明るい状況ではなく、先行きも不透明な仕事と言わざるを得ません。
今現在、景気が安定して上向いていることもなく、消費者の不安から買い控えが続いている状況にあります。
ジュエリー販売店も、かつてほど賑わっている雰囲気はなく、景気のよい業界ではないことが想像できると思います。
はたから見てもその印象ですから、実際にジュエリー業界で働いている人は、より一層の危機感をつのらせているのではないでしょうか。
そこで今回は、ジュエリー業界の現状について考えてみたいと思います。
目次
縮小傾向にある市場規模
一時の不景気な経済状況から抜け出している気配があるとはいえ、人々はそれほど楽観視しておらず、その不安はぬぐえません。
回復傾向にあると見る人もいますが、国民の大半が実感するには程遠い状況です。
東京オリンピックも開催されることから、訪日外国人の増加も見込まれますが、中国人観光客の爆買いのように一時的な効果しか期待できないとの見方もあります。
ジュエリー業界の市場規模に関していえば、バブルの絶頂期の三分の一ほどに縮小しています。
この状況で、ジュエリー業界の市場が今後拡大していくような兆しは見えず、先行きは相変わらず不透明であると言わざるを得ません。
アクセサリーや宝飾品は、生活必需品ではないので、ジュエリー業界で働くことは楽観視できないのが現実です。
ブライダルジュエリーも同様の厳しい状況
ひところはお給料3ヶ月分などといったこともあったブライダルジュエリー。
ですが最近では結婚しない男女も増えている傾向にあり、結婚するにしても従来の形にこだわらずに、さまざまなスタイルで結婚をとらえるカップルが多くいます。
結納や婚約指輪といった手順を踏まないことも珍しくなく、ブライダルジュエリーの必要性も薄れてきているようです。
節約志向はブライダルシーンにも影響し、以前のように婚約指輪にお金をかけることは少なくなっています。
さらに厳しい販売員の現状
ひとくちにジュエリー業界といっても、そこで働く人の職種はさまざまです。
大きなブランドや会社であれば、事務職や総合職などもありますし、もちろんデザイナーといったクリエイティブ職もあります。
ですが割合的に多くを占めるのは、やはり販売店で働く販売員になります。
業界全体の売り上げ状況が厳しい中、その最前線にいるのが販売員なのです。
必然、お店によっては販売員に厳しいノルマを課すことも多く、目標が達成できなければ厳しく叱責を受けるといった声も聞かれます。
伸びない売り上げに悩んで、自分で商品を購入して成績にするといった方法をとることで、経済的に困窮してしまう販売員もいます。
暗黙のルールとして存在するノルマ
入社する前にノルマに関して説明を受けたという人はあまりいません。面接ではノルマは一切ありませんと言われることが多いようです。
ノルマのようなネガティブな条件は入社希望者を減らしますし、ノルマを課すことが問題ではないとしても、強制的にペナルティを与えることは違法にもなりかねませんので、会社としてはおおやけにしていないものです。
ですが実際の職場では、売り上げについて暗黙のルールが存在し、半ば強制的にそのルールに従わざるを得ないような状況になっているのです。
外向きには、会社としてノルマの強要はないという形ですが、その実、ノルマの達成に苦しんでいる販売員が多くいるのが現実です。
常に景気の影響をうけるジュエリー業界
ジュエリー業界は常に景気の影響を受けています。
しかも生活必需品ではない宝飾品は、景気が悪くなると最初に売り上げが下がり、景気が上がり気味でもなかなか売り上げが伸びていかないものです。
最近は雇用形態の変化や年金制度の問題などによって、先行きが不透明な世の中なので、若い世代の購買意欲に期待することはできす、ジュエリー業界にはしばらく厳しい状況が続くと考えられます。
このようにジュエリー業界は景気の動向に左右される業界なので、その先行きは不透明であると言わざるを得ません。
ジュエリー自体に興味がないのであれば転職したほうがよい
仕事をするということは、生活のための収入を得る手段のひとつですが、それだけではありません。
多少生活が苦しかったとしても、仕事そのものに魅力や意義を感じていれば、その仕事を続けていく価値はあります。
ジュエリー業界でいえば、ジュエリーそのものが好きであり、それに関わることに、楽しさや喜びがあるかが問われます。
もしジュエリーに対する熱意のようなものがあるのならば、続けることに意味があります。
ですがもしジュエリー自体にそれほどこだわりがないのであれば、転職を考えることも必要です。
販売員の仕事はジュエリーに限らず多くあります。
自分が熱意をもって販売できる仕事に就くことが、楽しく長く仕事をしていくためには必要です。
転職エージェントを利用してみよう
ジュエリー業界からの転職を考えるなら、転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントは豊富な求人情報を持っていますので、希望にあった条件の職場を探すことができます。
また経験豊富な転職のプロフェッショナルから、アドバイスやちょっとした疑問に対する答えがもらえますので、転職に際しての心強い味方となります。
いまの仕事を続けながら、ひとりで転職活動をするのは大変です。
転職エージェントに相談して、スムーズな転職に成功しましょう。
今の業界から一歩踏み出してみよう
今回はジュエリー業界について、その厳しい現状を考えてみました。
ジュエリーは心も姿も華やかにする素晴らしいものですが、業界としては決して安定していません。
職場環境も厳しいものが多く、よほどの熱意がなければ続かない仕事です。
今の仕事に辛さを感じているのであれば、転職に一歩踏み出してみることをおすすめします。
