短い時間で取引を終わらせ取引回数を増やし利益を積み重ねるスキャルピング。
短時間で終わる取引スタイルなため、利用するトレーダーの方も多いでしょう。
しかしFXは利益を増やせるかが重要なため、損失ばかりとなれば意味がありません。
取引で利益を頻繁に出せるよう勝率を高くする必要があるでしょう。
ではスキャルピングの勝率を高くするにはどうすればいいでしょうか。
目次
基本的にFXは回数より利益が重要
FXの目的は取引をすることではなく利益を出すことです。
どれだけ取引回数を多くしても損失の方が多ければ負けとなってしまいます。
逆に損失が多く出ても1回の取引で大きな利益を出せればプラスとなり、勝ちとなるのです。
そのためFXでは意外と勝率を高くするよりも、最終的に勝てるような取引ができるかがポイントになります。
スキャルピングの場合は勝率が大事
スキャルピングで取引する場合、最終的に勝ってプラスにする考えは通用しません。
スキャルピングは1回の取引が数秒から数分で終わる取引のため、大きな利益を取らないことが前提の取引となるからです。
そのため取引回数に応じて勝率が高くなければマイナスとなってしまいます。
スキャルピングで勝率を高くするためには
スキャルピングで勝率を高くするには以下の点を考えましょう。
まずはFXの知識を身に付けるところから始まる
スキャルピングは短期取引ですぐ結果が出るため、特に始めたばかりの初心者に人気のある取引スタイルです。
スキャルピングで取引しようと考える方の中にはほとんどFXに対する知識がないまま始めてしまった方もいるでしょう。
FXは知識がなければ勝つのは不可能な投資であり、スキャルピングという短期取引でも変わりません。
知識がなければ適当な取引になってしまい勝率は低くなってしまうでしょう。
FXそのものの知識はもちろんですが、スキャルピングに対する情報も集めた方がいいです。
ネット上ではスキャルピングに対する情報は多くあり、中には取引して失敗したという体験談もあります。
スキャルピングは取引すれば必ず失敗するスタイルではなくやり方の一つです。
しかしこれからスキャルピングをやる上では「スキャルピングをして失敗した」というトレーダーの意見を見るのも大事でしょう。
資金は十分に用意し余裕を持って取引する
スキャルピングはすぐ決済するため利益、損失共に出る金額は少ないです。
規定のラインに到達してロスカットする心配はあまりないでしょう。
特徴を考えれば多くの方は資金に比べ、取引量ギリギリでレバレッジを大きくして取引しようと考えます。
しかし最初から勝てればいいですが、相場の流れに振り回されて連敗してしまう可能性もあるでしょう。
資金ギリギリの枚数で取引していた場合、資金が減るたびにすぐの動きでロスカットしやすくなってしまいます。
損失も大きくなるためトレーダー側も負けが続けば焦ってしまい正常に取引できなくなりやすいです。
1回の利益を多くするために取引量を増やすのは間違っていません。
取引する場合は資金に比べ、最初の数回と負けて出た損失で焦らないように余裕を持った範囲でしましょう。
資金が少ない間はスキャルピングをせず、多くなってから転向するのも一つの手です。
勝率を高くできる場面で取引する
スキャルピングは取引回数を増やして利益を積み重ねるため、とにかく取引を考えてしまいがちなスタイルです。
しかし何の考えもなしにとにかく取引回数を増やすのは結局ポジションを持っていなければ気が済まないポジポジ病になってしまいます。
ポジポジ病になってしまったトレーダーは間違いなく負けの道を歩いてしまうため、考えなしに取引するのは自殺行為です。
スキャルピングでも取引をする時は相場の流れを見て、勝率を高くできるような場面で取引するのがポイントとなります。
トレンド相場を狙った取引
勝率を最も高くできるポイントはトレンド相場が発生している時です。
トレンド相場は流れが一方に偏っているため、流れに乗れば高確率で利益を出せます。
他の取引スタイルでもトレンド相場が発生しているか判断し、流れに乗るのは基本です。
スキャルピングの場合、問題となるのは相場が発生している時にどこで取引するかでしょう。
他と違い取引回数を重ねるためポジションをそのまま保持して大きな利益は狙えません。
トレンドが発生している間に何度も取引を考える必要があるのです。
取引のタイミングとしてはやはり抵抗線で跳ね返ったところを狙います。
トレンド相場は一定のラインを基に跳ね返って切り上がるため、反発を確認すれば流れに乗れるでしょう。
抵抗線で取引すると突き抜けてトレンドが転換、終了した時に損失となってしまうためやめた方がいいです。
抵抗線以外で取引を増やしたい場合は流れに沿ったラインだけでなく、進んでいる方向のラインも考えてみましょう。
トレンドといってもいきなり大きく動くことはなく流れの方向でも一定の値を更新しながら動きます。
トレンドラインと同じ要領で線を引いてみれば、進行方向の跳ね返りを狙った取引もできるのです。
しかし取引としては逆張りになってしまうため、相場の流れとトレンドの強さを読めるトレーダー以外はリスクは大きいでしょう。
確実に勝率を高くしたい場合は手を出さない方が無難です。
レンジ相場での取引
トレンドは早々出るものではないため、時にはレンジ相場で取引する場面も出てくるでしょう。
レンジ相場は一定の範囲を上下して動く状態なため、狙うのは跳ね返って範囲内に戻ってくる時となります。
まずはレンジ相場においてどの程度の範囲動いているか分析するところから始めましょう。
基本的に分析方法は現在の高値と安値を確認し水平線を引きます。
しばらく高値と安値が更新されなければ抵抗線として跳ね返っており範囲内と考えられるのです。
抵抗線を目安にして跳ね返ったところを逆張りしましょう。
突き破ってレンジ相場が終わる可能性もあるため、跳ね返ったところを狙うのはトレンド相場と変わりません。
しかしレンジ相場は必然的に逆張りとなってしまう相場です。
逆張りは危険も伴うため流れと範囲を読むのが難しく、危険と判断したらレンジ相場の時は手を出さない方がいいでしょう。
よく動く時間帯に取引する
スキャルピングは少しの値動きを狙って取引するため、相場に動きがなければできません。
相場が動いていない時に取引画面を見続けてもただ時間の無駄になってしまいます。
無理に取引しようとすると損失になる可能性が高く、勝率が落ちてしまうのです。
スキャルピングをやる場合は相場に動きのある時間帯を狙い取引しましょう。
分かりやすい時間帯は夜であり、ニューヨーク市場が開かれるため活発に動きやすいです。
通貨ペアによって動きやすい時間帯も変わるため、自分が取引する通貨ペアはいつ動きやすいか確認しておきましょう。
長い時間足も確認する
スキャルピングは短期取引になるため短い時間足を見て取引するのが基本です。
しかし長い時間足を見なくてもいいという話ではありません。
相場は基本的に長い時間足の流れに沿うものであり、短い時間足で上昇していても長い時間足で下落していればいずれかは下落するのです。
長い時間足の流れを気にせず取引し負けてしまうのはスキャルピングにおいてありがちなパターンといえます。
頻繁に見なくていいのは確かですが、スキャルピングを始める前に日足や時間足の流れを確認しておきましょう。
流れを確認して短い時間足が逆行していた場合、どこかで反転するのを想定して取引していきます。
短い時間足で反転が起きた後は再度長い時間足を見て、そのまま動くかどこかで変わるか分析しましょう。
集中できる環境を作る
スキャルピングは短時間で終わる取引であり、取引から決済まで全て瞬間的な判断が必要となります。
取る範囲はトレーダーにより異なりますが、該当するレートまで動いたらすぐに約定して決済を行なわなければいけません。
すぐに判断できるよう相場の値動きを見続ける集中力が問われるのです。
勝率を高くしたい場合はスキャルピングに集中できる環境を整える必要があるでしょう。
パソコン、スマホ共にFX以外もできることがあり他の作業と並行して行えます。
スキャルピングをする場合は他のページやアプリを閉じる等して取引画面へ集中できるようにしましょう。
後は機器だけでなく周りの環境も重要であり、気の散るようなものがあると集中力も落ちてしまいます。
取引する時は周りも気にならないような環境にしましょう。
意外と部屋が散らかっていると不穏な空気が漂い集中できない可能性もあります。
スキャルピングを機に部屋の掃除、整理をしてみるといいかもしれません。
トレーダーも問題のない状態で取引をする
スキャルピングとなれば自動売買を始めとした機械による取引は頼れません。
そのため上手く取引して勝率を高くできるかはトレーダー本人もポイントになるのです。
一つのことに長く集中するのは難しいことであり、何かが理由で集中できないケースもあるでしょう。
別のことで心配事があって集中できなければ取引をするべきではありません。
したとしてもスキャルピングではなく長期取引を考えた方がいいです。
集中できないのは本人の問題もあり、普段から物事に集中できない方は中々難しいでしょう。
その場合は取引画面へ向かい集中できる練習をするといいです。
疲れていたり体調がよくないと集中できない可能性が高くなります。
下手にやると症状が悪化してしまう可能性が高いため、スキャルピングどころかFXの取引はやめた方がいいです。
取引を行う前に自分が問題なく集中できる状態か確認し、スキャルピングをしましょう。
取引に支障が出たら手を引く
長く集中できればいいですが、全てのトレーダーが長時間スキャルピングするのは難しいです。
集中を続けて疲れてしまえば、取引に支障が出てきてしまいます。
取引が正常にできなくなってしまえば続けたところで勝率の低くなる可能性が高いため、一旦相場から離れた方がいいでしょう。
時間に余裕があれば少し休憩した後、また再開してもいいです。
逆に難しい場合はそのままその日はお開きにした方がいいでしょう。
確かにスキャルピングは取引回数を多くしなければいけませんが、無理して取引して損失が大きくなってしまえば意味がありません。
スリッページのない業者で取引する
スキャルピングで取引するとなれば業者選びも重要です。
FXの取引にはスリッページ、滑りというものがあり約定した後にレートが離れたところで決済されてしまう現象を指します。
スキャルピングの場合は少ない値動きで取引していくため、スリッページが致命的になる可能性は高いのです。
スリッページが頻発してしまったために勝率が低くなってしまってもおかしくはありません。
そのためスキャルピングで取引を考える時はスリッページの心配がない業者を選ぶ必要があります。
スリッページの頻度は約定力で表され、約定力が高いほどスリッページは起こり難いです。
業者により約定力は違うため、比較をして高いところを選びましょう。
しかし国内業者の場合、約定力はあってもスキャルピング自体を禁止しているところもあります。
スキャルピングは短時間で何度も取引するためシステムに負荷をかける行為です。
意外と禁止している業者は多く、意識しておかないと口座凍結といったペナルティを受ける羽目になります。
口座開設前にスキャルピングで取引できるか確認しておきましょう。
国内ではなく海外業者を選ぶ方法もあり、約定力という意味では海外の方が優秀です。
レバレッジも上限なしで使えるためスキャルピングで大きな利益を出したいトレーダーに向いています。
もちろん海外業者側はそれ故の問題もあるため、よく情報を集めて選びましょう。
理解しておきたいのはどれだけ約定力の高い業者でも相場の流れによってはスリッページが起きてしまうことです。
相場があまり激しく動いていると発生してしまうため、スリッページの起こるような場面で取引するのは控えましょう。
スキャルピングも経験次第
FXですぐ取引をしても勝てないようにスキャルピングも始めたばかりの頃はすぐ勝てないでしょう。
特に相場の動きを見極める瞬間的な判断が必要になるため、他の取引スタイルとはまた違った経験が必要となるのです。
最初は上手く行かず勝率が低くなってしまう可能性は高いでしょう。
スキャルピングで勝率を高くし利益を出したい場合は取引を続け経験を積む覚悟が必要です。
