サラリーマンは毎日仕事に追われ、それでも一生懸命勤務に励んでいます。
そんなサラリーマンの仕事において、出てくる似たような言葉に「努める」や「務める」、「勤める」があります。
どれも「つとめる」ですが、以下のように意味によって使い方が異なります。
・務める:役割や任務に当たること
・勤める:職場に勤務すること
・努める:努力すること
務めるとは
「務める」は、役割や任務に就くという意味です。
「務」という漢字には、一つのことに専念して従事する、または専念すべき業務や役割という意味が含まれています。
務を使った熟語には「任務」や「事務」、「義務」などがあります。
務めるの使い方としては、「宴会の司会は彼が務めます」、「主演を務めるのは彼女です」などがあります。
勤めるとは
「勤める」は、仕事に就くや勤務するという意味です。
「勤」は、仕事にはげむや、就業先で働くことを表す漢字です。
勤の熟語には「皆勤」や「出勤」、「夜勤」などがあり、会社などで働くことに関わる言葉になっています。
勤めるの使い方は、「彼女は念願のIT企業に勤めることになった」、「10年勤めた会社を退職した」などが挙げられます。
努めるとは
「努める」は、力を尽くす、努力するという意味です。
当然、仕事以外のことでも全力を尽くすのは努めるです。
「努」の熟語にはそのものずばり、「努力」があります。
努めるの例としては、「最大の効果が出るように努める」、「信頼を取り戻すように努める」などがあります。
なお、「努」は力強い腕で働く奴隷の象形からできた文字であり、そこから力を尽くす意味に転じます。
3つの言葉の特徴
努めるは尽力すること、務めるは役割や任務を引受けること、勤めるは企業や組織で働くことです。
そして、努めるは、物事への取り組む姿勢や態度を表しています。
務めるは、立場や役割に就くことを表しており、取り組む姿勢には関係ありません。
立場や役割を形式的に表現しています。
勤めるは、企業や組織に属することを表します。
立場よりも属する場所の意味が強くなっています。