「同級生」や「同期生」という表現は、年齢の話になると使われる事が多いですが、それらが意味する事は少しずつ異なります。
「同級生」の方が「同期生」よりも狭い意味を持ち、どちらもただ「同い年」というだけの意味で使うのは間違いです。
「同級生」も「同期生」も「同じ学校に通っている(いた)」事が前提となります。
「同級生」の意味と範囲
「同級生」は「同じ学級の生徒」という意味です。
学級とは、一つの教室の中で同じ担任の先生に学んだ「クラス」という事になります。
文字通り、机を並べて共に学んだ事のある人物のみ「同級生」という表現で表す事が出来るのです。
例え同じ学校に通う同い年の人物であっても、別のクラスの生徒であれば、それは「同級生」とは言えません。
「同期生」の意味と範囲
「同期生」は「同じ入学期の生徒」という意味です。
つまり、「同級生」が同じクラスの生徒だけなら、同期生はその学年全体の生徒が該当します。
ただ、ここで問題になるのは「入学期」という概念です。
一見すると「同級生」は全て「同期生」と言えるように見えますが、もし留年生がクラスメイトだった場合、その留年生は「同級生」ではありますが「同期生」とは言えないのです。
「同い年」を表現するには
同じ学校に行っていたわけでもなく、ただ年齢が同じだという事を指して「同級生」と誤った表現をする人は割といます。
「同い年」という事を「同い年」以外の言い方で表したいのなら、「同学年」という表現があります。
これは「同じ学年単位」という意味で、もし義務教育期間を同じ学校に通っていたら同じ学年になる年齢という事です。
「同窓会」の範囲
「同窓会」の「窓」は教室の窓を指すので「同じ教室の生徒の会」という意味になります。
「同級生」と同じ意味で「同窓生」という表現があるのです。
なので文字の上では「同窓会」は基本的にクラス単位で執り行うという事になります。
勿論、学年全体の「同窓会」が開かれる事もあるでしょうが、「同期会」とする方がより正解に近いです。
ただ「同期会」だと留年生してクラスメートになった人は該当せず、かと行って「第〇〇期卒業生会」としたら、今度は留年して卒業が遅れた元クラスメートが該当しなくなります。
ここは「教室の窓」を広く取って、学年全体の集まりでも「同窓会」としておくのが優しさなのかもしれません。