「削除」は、読んで字のごとく、「削って取り除く」ことを指します。
ある全体があって、その中から一部分のみを取り消すことを意味します。
これに対して、「消去」も読んで字のごとく、「消し去る」「消え去る」という意味をもちます。
これは、削除とは異なり、ある集合全てが消えてなくなることを指します。
一部が消えるのか、全部が消えるのか。
これが両者の最も大きな違いです。
「削除」の意味
文章や、情報などの、全体から一部だけをけずって取り除くことを意味します。
例えば、テレビの録画を「削除」や、迷惑メールを「削除」など、一部を選んでいる意識はないながらも、日常生活の中で使うことの多い言葉ですよね。
この場合、間違って「消去」を用いてしまうと、削除と消去の違いがわかる人にとっては、「全部消してしまうのか?」と思われかねないので注意しましょう。
「消去」の意味
自分の意思で何かを全て消し去る、またはものや事象が、ひとりでに消え去る、ということを意味します。
「削除」と大きく異なるのは、ものごとの全体が消えてなくなる、という点にあります。
そして、これは辞書的意味ではありませんが、削除がやや機械的なのに対して、「消去」というと「消したい」という意思が込められているようにも感じます。
「削除」と「消去」の用法
まずは「削除」を用いた用例です。
「論文から不適当な文言を削除する」「フォルダから不要なファイルだけを削除する」などのように用います。
続いて、「消去」を用いた用例です。
「消去法で候補を絞る」「悲しい思い出は消去しきれない」などのように使います。
どちらも大きくは、「消す」ということでsが、例文を見てみるとニュアンスの違いがわかります。
何を消す?「削除」と「消去」
みなさんは、「削除」と「消去」という言葉の違いがわかりますか?また、これらを正しく使い分けられているでしょうか。
本記事では、両者の違いを例文を取り上げながら解説し、これからは使い分けられる!と感じてもらうことを目指しています。
一言で言うと、どちらも「消す」という意味を持つ両者。
実は、「全体に対してどのくらい消すか」というところに違いがあったんです!