きつい、汚い、危険、3Kと呼ばれる仕事の一つに産業廃棄物処理があります。
大変な仕事ではありますが、私たちの生活においてなくてはならない仕事です。
この仕事は需要も大きく、給与にも恵まれているため、将来性がある数少ない仕事であると言えます。
そのため、どんなにつらく大変でも、転職先として考える人が多いのも事実です。
そこで今回は、産業廃棄物処理の仕事の実態と、企業選びのポイントをお教えします。
悪質な業者に引っかからないためにもぜひ参考にしてください。
目次
環境や委託された企業に対する責任が大きい仕事
産業廃棄物処理の仕事は、環境に対しての配慮が最も重要となってきます。
この仕事がきちんと行われなければ、私たちはその土地に住み続けることができません。
きれいな空気や水を保ち、環境を悪化させないための大きな責任のある仕事なのです。
また、産業廃棄物処理業者は、企業などの委託を受けて産業廃棄物処理を行います。
この委託元である企業には、排出事業者責任というものが発生します。
つまり、不適切な処理で不法投棄などの疑いがかかれば、委託元の企業にも損失を与える可能性があるのです。
委託元の企業の信用にもかかわる、大変責任の重い仕事です。
地域住民の理解を得られずつらい思いをすることも
産業廃棄物処理は、私たちの生活においてなくてはならない仕事です。
私たちが使っている製品を作っている企業の廃棄物も、産業廃棄物処理業者が処理してくれています。
しかしそんなことも考えずに、ごみ屋敷のように見下してひどい態度をとったり、心無い言葉を言ってくる人もいます。
できれば自分の地域に処理場はあってほしくないと考える人も多いでしょう。
私たちの地域の環境を守ってくれているという感謝を持たなければならないのに、そのように考えられない人が多いことも現実です。
ただ、近年は環境問題が大きく取り上げられるようになり、産業廃棄物処理への理解も深まってきました。
若者がこの業界に入って環境問題に取り組むということも増えてきて、少しずつ働きやすい環境へと変化してきています。
産業廃棄物処理の許可を受けている企業なのかは必ず確認を
就職先として産業廃棄物処理業者を選ぶ時は、必ず都道府県の許可を受けているのか確認するようにしましょう。
事業所名がわかれば、環境省や都道府県のホームページで確認ができます。
また、ISOやエコアクション21のような認証機関の認定の有無も、許可を受けているかの目安となります。
もし許可を受けていない企業で働いていれば、不法投棄に関わることにもなりかねません。
不法投棄はれっきとした犯罪ですから、そのような事態は避けるためにも事前に確認をするようにしましょう。
処理場や事務所の見学をさせてもらう
就職先を選ぶ時は、処理場や事務所の見学をお願いしてみましょう。
優良な企業であれば、処理場も事務所も整理整頓されていますし、無駄もなく、環境に配慮した働き方を従業員も心がけているはずです。
もし違法な処理を行っている企業であれば、見学自体を拒否される可能性も高いでしょう。
どちらにしても、自分の目で確認することが一番納得できる方法と言えます。
情報公開をしている信用ある会社を選ぶ
入社後のギャップをなくすために、きちんと情報収集を行いましょう。
産業廃棄物処理は、私たち一般市民からするとなかなか内情が見えにくい業種です。
その分、優良企業とそうでない企業との差が大きく分かれます。
優良企業であれば、ホームページなどで仕事の内容や費用、収集車両や従業員の数など様々な情報を閲覧することができます。
情報を公開しているということは、それだけ業績も良く、信用のおける企業ということです。
逆に、情報がどこにも公開されておらず、求人くらいしか情報元がないという企業は信用できず危険です。
悪質な企業に入社しないためにも、情報収集は必須となるでしょう。
事務系の仕事なら体力に自信がない人でも可能
産業廃棄物処理業者には、廃棄物処理だけでなく事務系の仕事もあります。
ネットワークを使った廃棄物処理の管理、企業への営業、行政への報告など、仕事内容は多岐にわたります。
重いものを運んだりするのは体力的にきついという人は、自分の適性や給与などから判断してこちらを考えてもよいでしょう。
現場の仕事でなくても、環境対策になるように企業へ売り込みをしたり、無駄の削減を提案したり、事務系だからこそできることがあります。
現場でも事務でも、環境問題への取り組みの姿勢は変わりませんから、やりがいをもってできる自分に合った職種を選べばよいのです。
転職エージェントを活用して優良企業を見つけよう
産業廃棄物処理業者に転職を考えているのであれば、転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェントは掲載にあたって企業審査を行っていますから、優良な企業が見つかる可能性が高いです。
また、求人数もハローワークや求人誌より豊富ですから、希望する企業を見つけやすいでしょう。
仕事探しに加えて、面接対策や転職に関するアドバイスももらえますし、日程調整や給与交渉なども行ってくれます。
一人で行う転職活動よりもはるかに効率がよいので、ぜひ活用しましょう。
転職を成功させよう
産業廃棄物処理の仕事は、給与も高く将来性のある仕事ですが、その分企業の選び方が重要となります。
自分に合った優良な企業を見つけて、転職を成功させましょう。
大変な仕事だからこそ、やりがいをもって長く続けられるようにしたいですね。