投資には様々な種類がありFXもその一種に過ぎません。
昔から存在してメジャーな物としては株式投資があり、そこでメジャーに使われているのが現物取引です。
投資でお金を稼ぎたいと考える場合、FXで稼ごうと考える一方で他の取引も気になる方がいるでしょう。
では現物取引とFX、どのような違いがありどちらを選ぶのがよいのでしょうか。
目次
現物取引とFX、それぞれの特徴
現物取引とFXの主な特徴は以下のようになっています。
現物取引とは自分の資金を用いて購入する方法
現物取引とは早い話がお金を出して物品を購入する行為です。
普段我々は店舗へ行き買い物をしますが、それもこの現物取引に該当します。
社会で生きていれば必ず誰もが体験している取引方法でしょう。
投資の世界においてはその名の通り、投資の対象となる現物を購入する行為です。
現物と名が付いているため対象となる物品、購入する資金も全て実際にあるものが使われます。
そのため10万資金があったとすると、その10万円分しか取引ができません。
また現物を購入する行為なため先に売って買うのは不可能であり、必ず買ってから売ります。
FXはレバレッジを用いて資金以上の取引ができる方法
FXは別名レバレッジ取引と呼ばれる取引方法となっています。
レバレッジは自分の所持している資金に倍率をかけ、それ以上の資金で取引できる行為です。
10万しか持っていなくてもレバレッジをかけることで50万、100万に見立てて取引できます。
現物取引と違い、最初に売りで入り買いで決済が可能です。
現物取引のメリット
持っている資金の範囲でしか取引できない、売りから入れないデメリットのある現物取引ですが、反対に以下のようなメリットがあります。
資金の範囲内でしか損失が出ない
FXではレバレッジを使い、資金以上の取引ができます。
しかしこれは見方を変えると、資金以上のマイナスが出る可能性もあるということです。
滅多に出ませんが資金がマイナスとなってしまい、マイナス分の資金を請求されるケースがあります。
もし自分の資金から出せない場合は借金をしなければいけないようになり、借金が発生するリスクがあるのです。
一方で現物取引は自分の資金内でしか取引できませんが、損失も自分の資金内でしか発生しません。
相場が反対に動き損失が出たとしてもマイナスにはなりません。
そのため他の取引と比べ、一番リスクの低い状態で取引できる方法なのです。
現物取引は株式投資だけでなく最近では仮想通貨でもできます。
仮想通貨は変動が激しい相場なため、現物取引を利用すればマイナスになる心配はありません。
お金以外で何かしらのメリットがある
現物取引といえば株式投資が基本です。
株式投資では株を現物として所有することにより、企業の成長に応じて配当金をもらえたり優待を受けたりできます。
また株を持っていれば株主総会に出席できるため、自分の意見を述べる場に出られるのです。
FXのメリット
現物取引と比べ、FXで取引するメリットは様々です。
売りから入れる
相場は一方的に上昇するとは限りません。
時には下がり調子となってしまい、そのまま下落してしまう時期も出てくるのです。
この時現物取引だと買いからしか入れないため、下落している時は手が出せません。
一方でFXは買いからだけでなく売りから入り、買って利益を出せます。
下落を狙って売り、下がったところを買えば利益が得られるのです。
そのためFXでは下落相場でもチャンスがあり、取引できる機会が多くなっています。
取引できる機会が多くなれば、その分利益を得られるチャンスも多いのです。
レバレッジで資金以上の取引ができる
現物取引は用意した資金分の取引しかできません。
多額の利益を得るには取引する側も多額の資金を用意するしかないのです。
一方でFXはレバレッジで資金を増やした状態で取引できます。
レバレッジが10倍であれば10万を100万にできるため、自分で100万を用意する必要がありません。
もし100万用意すれば、今度は1000万にしたりと更に多額の資金を用いて取引できるのです。
同じ資金で取引した場合、FXの方がより大きな利益が挙げられます。
ちなみに国内のFXではレバレッジの上限が決まっており25倍までしか利用できません。
海外の場合だと上限がないため100倍や1000倍といった国内では考えられない倍率で取引できます。
もちろん相応のリスクはありますが、上手くいけば少ない資金が大金に化ける可能性があるのです。
取引による手数料がかからない
現物取引では取引をする毎に手数料がかかります。
手数料の金額は自分がどのサービスを利用して現物取引をしたかで変わり、更にどのくらいの金額で成立したかによっても変わるのです。
現物とFX以外にもある信用や先物といった取引方法に比べると安価ですが、取引の成果は問われず損失が出たとしても手数料はかかってしまいます。
一方FXでは買いと売りのレートでスプレッドによる価格差があり、この価格差が取引環境を提供している業者の手数料となります。
手数料がないわけではありませんが、取引ごとにかかる固定の手数料は存在しません。
損失が出た場合はマイナスとなりますが、手数料がないためプラスでマイナスになることはないのです。
しかし国内であれば問題ありませんが、海外のFX業者を利用するとなれば話は変わります。
業者によりますが海外では取引ごとに手数料のかかるケースがあるのです。
そのためこのメリットは全ての業者で受けられるものではないと理解しましょう。
スワップポイントがもらえる
FXでは取引で差額の利益を狙うだけでなく、ポジションを保持することでもらえるスワップポイントというものがあります。
金額は持っているポジションにより違いますが、持っているだけで利益として入ってくるのです。
現物取引でも株式の場合、配当金という形で利益を得られますがあちらはもらえる日が決まっています。
スワップポイントの場合は所持して1日を跨ぐだけでもらえるのです。
もし取引量を多くしたポジションを持っていれば、それだけで多額のスワップポイントがもらえるでしょう。
しかしスワップポイントはポジションにより、もらうのではなく支払わなければいけない場合もあります。
基本的にFXのメリットである売りから入れるの売りで持つとマイナスになりやすいです。
そのため売りから入れるというメリットは、スワップポイントという面でデメリットがあるといえます。
どちらで取引するのがいいか
メリットを見た上で現物取引とFX、投資を始めるのであればどちらで取引すればよいでしょうか。
資金が少ない場合はFX
現物取引は資金に応じた取引しかできません。
仮想通貨の現物取引であれば少ない資金でも取引できますが、多くの利益を出すためには相応の金額が必要です。
FXの方も資金が多い方が出せる利益は多くなります。
しかしレバレッジを効かせられるため、少ない資金でも多額の取引ができるのです。
投資をこれから始めたいけど資金が用意できない、という方はFXの方を選ぶといいでしょう。
リスクは管理ができればFXでも問題ない
リスクという観点で見ればFXはレバレッジを利用できるため現物取引より高いです。
そのためリスク面を考えて選ぶのなら現物取引の方が安全と判断できるでしょう。
しかしFXはリスク面を考えたとしても選んで問題はありません。
レバレッジを利用できますが、実際取引をする際には必ず使う必要はないのです。
1倍に設定すれば現物取引と同じく、自分の資金に応じた取引ができます。
1倍でなくても2、3倍といった範囲であれば損失が大きくなるリスクも抑えられるでしょう。
問題としてはレバレッジを効かせて多額の利益を出せるとなれば、その誘惑に負けて無謀に高めの設定をしてしまうことでしょう。
もし取引する上で自分が無謀な取引をしてしまいがちだと判断できる場合は、現物取引を選んだ方が適切です。
多くの利益を稼ぎたい場合はFX
FXはレバレッジで多額の利益を稼げる他、買いではなく売りからも入れます。
取引のチャンスが増えているため、現物取引と比べ多額の利益が得られるチャンスは多いです。
また現物取引と違い1回ごとの取引に手数料がかからないため、少しの動きによる取引を何度も繰り返して利益を積み上げるスキャルピングという手法も使えます。
個人で取引できる時間帯は違いますが、スキャルピングによる短期的な取引で空いた時間に利益を出すこともできるのです。
今では現物取引として仮想通貨があり、そちらもやり方によっては多額の利益が得られます。
しかし相場の動きは荒々しいため、チャンスがある一方で大きな損失の出る不安もあるのです。
FXも全ての通貨ペアがそうではありませんが、比較的緩やかな動きをしている種類もあるため無謀な取引しなければ安全にできるでしょう。
投資対象を活用したい場合は現物取引
現物取引として考えられる投資は株式投資と仮想通貨ですが、どちらも所有することで利益とは別の用途が生まれます。
株式投資は先程説明した通りであり、仮想通貨は通貨という名の通りに商品やサービスの代金として利用できる機会があるのです。
もちろん仮想通貨の場合は価値が安定しないため、現金と比較すれば使うのが難しいお金になるでしょう。
しかし海外では使われている場所も多くなっているため、海外旅行に出かける際に持っていれば活用できる可能性が高いです。
FXは外国為替の取引をして利益を出せますが、残念ながら利益を出す以外の用途はありません。
どちらを選ぶかは自分の投資スタイルで決める
投資を始める理由は個人によって様々であり、利益を重視している方もいれば他の目的を考えている方もいるでしょう。
利益という観点から見ればFXを選ぶといいですが、現物取引も決して劣っている投資ではなくFXにはない優れた特徴も持っています。
仕事とは違い投資をどう始めるかはその人次第です。
自分が投資で何をしたいか考え、適切と思える投資方法を選びましょう。