レバレッジ2倍の特徴とFX初心者におすすめと言われる理由を解説。

FXといえばレバレッジであり、取引するのであればレバレッジを利用したいところです。

しかしレバレッジはリターンだけでなくリスクも増やしてしまうため、あまり高くしすぎると高リスクの中取引することになってしまいます。

レバレッジを利用してリスクも極限まで低くできる、それがレバレッジ2倍での取引です。

レバレッジ2倍はどのような特徴があり、どう取引すればいいでしょうか。

レバレッジ2倍での取引

最も少ない倍率とはいえ、1倍と比べてレバレッジを利用しているのに変わりません。

レバレッジなしと比べ様々な点が変わってきます。

大きく必要証拠金が減る

レバレッジという観点から見れば大した数値ではありませんが、一般的に見れば2倍というのは大きな数値です。

1の場合は2しかなりませんが100なら200、1000なら2000と数字が大きくなるごとに2倍の影響も大きくなってきます。

FXで取引する際の必要証拠金はレバレッジがない場合、ほとんどの通貨ペアで大きな資金を用意しなければいけません。

ドル円の場合は100万程度、ユーロ円の場合は125万程度と数十万、数百万必要になります。

しかしレバレッジ2倍が利用されるとドル円は50万程度、ユーロ円は62万程度と約半分で済むのです。

数十万単位で必要証拠金が減るためその分用意する資金が少額で済み、大きな資金だと取引量を多くできます。

最も低いレバレッジ倍率ではありますが、レバレッジのありなしによる差を実感できるのです。

なしの時より利益は増やせる

必要証拠金が減ればそれだけ取引量も多くできます。

半額程度減るため1枚多く持てるようになるわけです。

FXは取引量を多くすれば数値が動いた時の金額も増えるため、利益という観点からも数値は2倍になると考えられるでしょう。

利益が増えるのは差額によるものだけでなくスワップポイントも該当します。

スワップポイントは所持している取引量により金額が増えるため、1枚では30円だったのが2枚だと60円得られるのです。

レバレッジありで最も低いリスク

もちろん必要証拠金が減り、取引量が増えれば損失によるリスクも増えてしまいます。

しかし2倍であれば大きく増えることはなく高レバレッジと比べリスクを少なくできるのです。

資金は変わらず運用できる金額が増えたことによりロスカットされる危険性は高まっているでしょう。

2倍であれば1倍より余裕がないとはいえロスカットされるレベルは数十円の動きを必要とします。

可能性は上がりましたがロスカットされる心配はそこまでないのです。

借金になるリスクもかなり低い

レバレッジを利用する上で考えなければいけないのが借金が発生するリスクです。

レバレッジを高くすれば損失は大きくなりロスカットを突き抜けて必要以上の大損を出すリスクが高くなります。

結果的に損失が資金を上回ればマイナスとなり、追証で入金が求められるとして借金してしまう状態となってしまうのです。

レバレッジ2倍は最も倍率の低い取引なため借金になる可能性はほとんどありません。

ロスカットされるまでは数十円単位の動きを必要とし、普段の相場でそれだけ動くことはないからです。

大きく動くとすればリーマンショックを始めとしたショックの起きた時ですが、それでも100円といった大きな動きになりません。

ロスカットされる危険性は出てきますが、借金の心配をする必要はないでしょう。

しかし本来の資金以上で取引するレバレッジを利用する以上、資金がマイナスになる可能性は絶対ないと言い切れません。

2倍であればまずありませんが、将来相場で大きな変動が来て損失を大きく出す可能性はあるのです。

心配する必要はない一方、レバレッジを利用して取引する上で常に「もしかしたら」は考えておく必要はあるでしょう。

レバレッジ2倍でどう取引していくか

1倍と比べ、2倍は必要証拠金が減り利益と共にリスクも増えます。

レバレッジなしの時とはまた違ったやり方を求められるのです。

初心者がやるべき取引方法

2倍はレバレッジを利用していながらリスクを最も低くできる取引です。

これからFXを始めようと考える初心者に最も適している取引方法と考えられます。

リスクを考えればレバレッジを利用しない取引が一番安全です。

しかしFXで取引をしていくのであればレバレッジを利用しない取引を続けるトレーダーはほとんどいないでしょう。

実際にFXで資産運用して利益を出したいと考えるのはトレーダーとしては当たり前です。

レバレッジを利用しない場合だと相当な資金を用意しなければならず、FXを始める前に資金集めを考えなければいけません。

FXにおいてリスク管理は重要ですが、あまりにもリスクのない取引はリスクに対する意識も鈍ってしまいます。

1倍はほとんどリスクのない取引となるため、レバレッジを使えるFXで取引していく上ではほとんど経験も積めないでしょう。

一方であまり高いレバレッジにすると大抵の初心者は取引量を増やしてしまい、大損に繋がってしまいがちです。

レバレッジも利用したいがリスクも抑えたい、そのようなトレーダーに2倍の取引は最適となっています。

2倍であれば損失は抑えつつレバレッジを利用した取引による経験を積めるのです。

2倍で取引に慣れ将来的にはここから3倍、5倍と増やしていけばいいでしょう。

大金は期待できないため、経験を積むつもりで

1倍よりも利益は増えましたが、取引量は多く出来ないため得られる利益も思った以上に期待できません。

1000万といった大金を用意できれば話は別ですが、FXで取引するほとんどの方にとっては現実的な話ではないでしょう。

レバレッジ2倍による取引は初心者がやるのと同じように経験を積む意味で行うのが一番です。

初心者はもちろんですが、FXは様々な取引手法を使うのが当たり前の世界となっています。

リスクのない環境で試すのが一番といえますが、レバレッジありで体感した方が分かりやすいと感じるトレーダーもいるでしょう。

そのようなトレーダーの場合、リスクが最も低いレバレッジ2倍で試してみるのが適切となるのです。

利益を度外視する場合は1万ではなく1000通貨の取引も考えられ2倍であれば1倍よりも少ない資金で取引できます。

少ない資金で試せるという意味でも取引経験を積む意味では1倍よりも最適でしょう。

スワップポイントで一定の金額を稼ぐ

レバレッジ1倍の時と同じように2倍での取引はスワップポイントで稼ぐのを考えるのも一つの手です。

2倍であればロスカットレベル、リスク共に低いため長期保有も現実的に考えられます。

現時点で最もスワップポイントの高い通貨ペアはトルコリラであり、買いのポジションを保有しておけば1日で100円程度の利益が得られるでしょう。

トルコリラは証拠金が低くドル円の5分の1程度になっていることが多いです。

そのためドル円が1枚持てれば5枚持てることになり、2倍が加われば10枚程度となります。

10枚であれば1日1000円で一ヶ月保有しておけば3万程度です。

年で考えれば36万程度と、取引せず保有して持っているだけの利益としては馬鹿にならない金額となります。

取引するために取引画面を見ず放っておけばいいため、まだ取引の経験が少ないトレーダーにもできる方法です。

しかしトルコリラはレートが低く、相場も不安定なため急激な変動による損失には気をつけなければいけません。

他には2倍で取引する場合、1倍とは違い取引量を分断させる方法も取れるでしょう。

何割かはスワップポイント目当てで保有し、残りの何割かは経験を積むために取引で使うというのも悪くはありません。

しかし分断しているとその分使える資金も減りロスカットのリスクも高まるためその点は理解しておきましょう。

損失を抑えるのは徹底的に

高レバレッジに比べ損失が少ないとはいえどなしに比べ取引量を増やせるため損失が大きくなるのは変わりません。

無茶な取引を続けてしまえば2倍とはいえ塵も積もれば山となり損失が膨れ上がってしまうでしょう。

2倍で取引する場合でも損失が出るのを抑えるのは徹底した方がいいです。

やり方自体は普段の取引と変わらず相場に応じて損切りポイントを決めて設定しておきましょう。

2倍だと余裕を持って取りたくなりますが、あまり損切りの範囲を広げすぎると損失も増えてしまいます。

相場を分析して流れからどこに設定するのが適切か考えましょう。

見方を変えれば2倍による取引は適切な損切りポイントを理解する経験を積める取引方法ともいえます。

初心者が難しいと考えるのが損切りなため、リスクの少ない2倍で慣れるのは良い方法です。

業者での取引に気をつける

レバレッジ2倍の取引をする上で気をつけたいのはFX業者での取引となります。

FX業者によってはレバレッジを設定して取引をするのではなく、トレーダーの取引に応じて自動で決められるところが多いのです。

実効レバレッジと呼ばれるものであり、多くの業者はこのシステムなため利用する側が理解しておかなければいけません。

理解しておかないと「自分では2倍のつもりがそれ以上の倍率で取引していた」ということになりかねないでしょう。

レバレッジによる設定も初心者が勘違いしやすい点の一つであり、理解していても高レバレッジで取引「してしまう」初心者が多い原因ともいえます。

設定のされ方は自分の資金と取引量によるため、取引する側は資金から2倍だとどれくらいの証拠金になるか考えなければいけません。

どれくらいの証拠金が必要かは業者の公式サイトで確認できるケースが多いため、取引前に確認しておきましょう。

その上で取引する時は2倍がどのくらいかを計算して、現在の資金から該当する取引量を設定して取引するといいです。

ネット上ではレバレッジの計算をしてくれるサイト、ツールも幾つかあるためそちらを頼るのもいいでしょう。

レバレッジ2倍で考えられる見えないリスク

レバレッジをかける以上リスクが出てくるのは仕方がありません。

しかし2倍で取引する場合、目に見えるリスクだけでなく特徴から考えられるリスクも理解しておく必要があります。

長期保有の余裕が出てしまい、取引する機会が減る

2倍は1倍よりもロスカットの危険性は高まっていますが、それでもロスカットに達するまで余裕のあるレベルです。

しかしロスカットを考えなければいけない状況というのは、既に持っているポジションがマイナスへ向かっている証拠でもあるでしょう。

ロスカットされる心配がないのは逆に言えば、損失が出ているポジションをいつまでも保有できてしまう余裕があるということです。

ポジションを持っていればその分の資金は減ってしまうため、最大まで持っていれば取引もできません。

今後の相場でチャンスといえる場面が出たとしても取引に移れないのです。

取引できる場面でそれを活かせない、これもFXの取引において立派な「損失」といえるでしょう。

2倍の取引でも損切りを徹底して損失を抑える必要があるのは、こちらのリスクによる理由もあるのです。

リスクの少なさが油断を生む

2倍は最もリスクの少ない取引となるため、借金の心配をする必要はほとんどありません。

しかしリスクの少なさによる認識が取引において油断を生む可能性もあるのです。

現にロスカットがほとんどされないと考えれば、スワップポイント目的で保有しているポジションも放置してしまいやすいでしょう。

しかしその認識が強いと確認もせず放置してしまう可能性が高くなってしまい、自分が気づいた時には…というケースが生まれる可能性もあるのです。

確かにレバレッジ2倍はほとんどリスクはないですが「リスクが少ない」のであり「リスクはない」のではありません。

レバレッジを利用して取引する以上、常にリスクは意識しておきましょう。

初心者はレバレッジ2倍から

特徴を考えれば2倍は正に初心者へ最適な取引方法といえるでしょう。

FXは知識も必要ですが取引で勝ち続けるには経験も積まなければいけないため、適度なリスクで取引できる環境は意外と重要です。

用意する資金は多くなりますが、1000通貨の取引を考えれば少なくて済みます。

これからFXの取引を始める初心者は2倍による取引から考えましょう。

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