脱毛したら毛嚢炎ができた!毛嚢炎の原因や対処法を解説します

脱毛してできる毛嚢炎(もうのうえん)という症状をご存じでしょうか。

脱毛した後にニキビやあせものようにポツポツとした箇所を発見すると、焦ったり不安になったりすることがあるかもしれません。

毛嚢炎は脱毛では比較的よく見られる症状なので、それほど不安に感じ過ぎる必要はありませんよ。

日常生活や脱毛時の注意点をしっかり守ることが大切になりますので、よく覚えておきましょう。

今回は、脱毛と毛嚢炎について、原因や対処法を解説します。

毛嚢炎とはどんな症状のこと?

毛嚢炎とは、毛穴の奥にある毛包に細菌が入って起きる炎症のことを指し、ニキビのようにポツポツとした見た目をしています。

炎症が強い場合は赤みがひどくてヒリヒリした痛みもありますが、これは主には男性がヒゲを剃ったあとにできる毛嚢炎です。

女性が脱毛によってできる毛嚢炎は、痛みやかゆみがなく、赤みがやや少ないものも多いのが特徴です。

毛嚢炎はニキビと似ているようで違う

見た目はニキビと似ている毛嚢炎ですが、発生する原因が異なります。

毛嚢炎は毛包が傷つき細菌が入りこむことでできますが、ニキビは毛穴に皮脂汚れがたまることで菌が増殖して発生します。

原因菌についても、毛嚢炎は黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌であるのに対し、ニキビはアクネ菌です。

ただ、見た目がよく似ていて見分けがつかないことも多く、「またニキビができてしまった。」と放っておく人もいます。

脱毛中に起きた場合は毛嚢炎である可能性もあると思っておき、サロンやクリニックで相談する、皮膚科に行くなどして見分ける必要もあります。

毛嚢炎は脱毛してすぐに発生するとは限らない

毛嚢炎は脱毛してすぐにできるというより、施術後しばらくしてから見られることが多いです。

個人差はありますが、数日や数週間してからポツポツができてしまうことがあります。

脱毛後すぐでないことも、脱毛による毛嚢炎だと気づきにくい要因となります。

ただ、軽度の毛嚢炎の場合は数日で治ってしまうので、毛嚢炎ができたことすら気づかないで終わる方もいます。

毛嚢炎ができる原因は?

毛嚢炎ができる原因は、脱毛に限らず以下のような身近なところに存在しています。

  • カミソリや毛抜きによるムダ毛の自己処理
  • 汗をかいて不衛生にしたとき
  • 体調が悪く体の免疫力が低下したとき
  • ステロイド剤を継続的に使用したとき

たとえば、普段はカミソリで剃っても毛嚢炎が起きない人が、生理や睡眠不足で体調がすぐれないときにカミソリで剃ったときに毛嚢炎が起きるといったこともあります。

毛嚢炎は誰にでも起こり得るものであり、ときと場合によっても起こりやすさが変わってくるものでもあります。

脱毛と毛嚢炎の関係

サロンやクリニックで脱毛をして毛嚢炎ができてしまうのは一体なぜなのでしょうか。

サロンやクリニックでの脱毛は、カミソリや毛抜きによる自己処理と比べて肌ダメージが少ない方法です。

しかし、熱を与えて毛根を破壊することから、肌ダメージはゼロではありません。

もともとあるブドウ球菌は、普段の健康な肌では悪さをすることはありませんが、肌が弱っていると別です。

脱毛して弱っている毛穴に入りこみ、毛嚢炎を引き起こすことがあるのです。

脱毛では毛嚢炎のリスクをゼロにすることは難しいので、ある程度はできてしまうものだと思っておく方がいいでしょう。

毛嚢炎はどんな箇所にできやすいの?

毛嚢炎は、皮脂や汗の分泌量が多い箇所や毛が密集しやすい箇所に発生します。

不衛生になりやすく雑菌の繁殖を引き起こしやすいからです。

また、シャンプーや洗顔料のすすぎ残しによっても毛嚢炎ができることがあります。

毛嚢炎ができやすい箇所としては、デリケートゾーンやワキ、胸や背中、お尻、ふくらはぎ、顔などが挙げられます。

男性ではヒゲ剃りの際に毛嚢炎ができることもあります。

こうして見ると、毛嚢炎ができない場所はあまりないと考える方がいいのかもしれません。

毛嚢炎ができたときの対処法

毛嚢炎ができてしまったときは具体的にどんな方法で対処すればいいのでしょうか。

毛嚢炎は軽度のものであれば、日々の生活に注意することで治せることが多いのでぜひ覚えておきましょう。

患部を清潔に保つこと

まずは患部を清潔に保つことが大切です。

むやみに触らないようにし、顔や体を拭くタオルやベッドのシーツ、枕カバーなどをこまめに替えてください。

寝る前にシャワーを浴びる、汗は拭くなどして不衛生にしないことも大切です。

また、できてしまった毛嚢炎を無理に潰したり、かいたりしないようにし、できるだけ刺激を与えないことです。

軽度の毛嚢炎であれば、これだけで自然と治っていくことが多いです。

少し様子を見て症状が改善されているようであれば、そのまま清潔を保ち続けることで治る可能性が高いです。

洗い過ぎにも気をつける

毛嚢炎ができて清潔にすることが大事だからと言って、何度も洗う、強く洗うといったことも気をつけなくてはいけません。

洗浄力の強い石鹸やボディーソープを使ってゴシゴシ洗うなどせず、低刺激なタイプを選び、よく泡立てて優しく洗います。

できるだけ手を使い、刺激の強いスポンジやタオルで肌を傷つけないようにしましょう。

症状がひどい場合は注意が必要

プツプツの赤みがひどくて広範囲にわたっている場合など、症状がひどい場合は注意が必要です。

何もしないで放っておくと痕に残ってしまうリスクがありますので、早めに対処しましょう。

目安としては、長くても1週間ほど様子を見ても改善されない場合は皮膚科にかかった方がいいです。

デリケートゾーンの毛嚢炎は皮膚科ではなく、泌尿器科や婦人科になります。

毛嚢炎は市販薬でも対応できることがありますが、症状を見て適切な薬を判断してからでないと、悪化や副作用のリスクが考えられます。

特に毛嚢炎の症状がひどい場合は自己判断で適当な薬を塗るのはできるだけやめて、まずは通っているサロンやクリニックに相談しましょう。

毛嚢炎ができた箇所に脱毛してもらえるの?

毛嚢炎は肌トラブルの1つですから、原則脱毛はできません。

脱毛を断られるか、毛嚢炎ができた部分を避けて施術されることが一般的です。

とはいえ、そもそも脱毛は2~3ヶ月の間隔で通うことが一般的なので、脱毛によってできた毛嚢炎であれば、次の脱毛までに治っていることが多いです。

次の脱毛時に残っている毛嚢炎は、ひどいものか別の原因でできたもの、毛嚢炎以外の症状だと考えることもできます。

いずれにせよ脱毛を断られた場合は、その原因を把握し、放っておかない方がいいでしょう。

毛嚢炎が心配な人はどんな対策ができる?

脱毛する場合に毛嚢炎のリスクをゼロにすることはできず、脱毛時には比較的よくある症状の1つが毛嚢炎だと言えます。

しかし、肌にできたポツポツはどうしても気になりますし、テンションも下がってしまいますよね。

できるだけ毛嚢炎ができないようにする方法はないのでしょうか。

普段から顔や体を清潔に保つこと

毛嚢炎は不衛生にすることでも発生しますので、脱毛前から清潔を保つことが大切です。

汗をこまめに拭いたりシャワーを毎日浴びたりすることはもちろん、下着やナプキンをこまめに替えるなども大切です。

お風呂場などの湿気が多い場所にカミソリを放置しておき、そのカミソリで自己処理することも不衛生なのでやめましょう。

身につけるものは通気性のよさを重視

汗による蒸れを防ぐことが毛嚢炎の対策としても有効です。

普段の生活では意外と蒸れやすいアイテムが存在しています。

たとえば、肌に密着する下着や生理ナプキン、タイツやストッキングなどが挙げられます。

スキニーパンツのようなピタピタのパンツも通気性が悪く、肌との摩擦が起きやすいことから毛嚢炎にはあまりよくありません。

最近は緩いシルエットのパンツやスカートも流行していますので、脱毛中はそういったアイテムを選ぶのもいいでしょう。

保湿を心がける

乾燥した肌はトラブルを引き起こしやすく、傷ついて毛嚢炎になるリスクが高まります。

サロンやクリニックでも保湿についてはよく指導されるはずです。

脱毛中はいつも以上に保湿を大切にすることで、毛嚢炎を回避し、脱毛効果の向上にも期待できます。

保湿液は低刺激のタイプを選び、量をケチらずたっぷり使うようにしましょう。

肌の免疫力を上げる努力をする

毛嚢炎は免疫力が弱っているときに起きやすいので、普段の生活の中で免疫力を上げるように意識することも対策になります。

睡眠をたっぷりとる、食事や運動も気をつける、ストレスを溜めこまないようにするなどの方法があります。

これらは脱毛や毛嚢炎対策に限らず、健康や美容のために有効ですから努力して損はありません。

パワーの弱い光脱毛を選ぶ

肌へのダメージを考えると、レーザー脱毛より、照射パワーが低めの光脱毛の方が毛嚢炎のリスクが低いと言えます。

光脱毛は低価格のプランが多数用意されていますし、痛みも少ない方法なのでメリットがありますね。

薬を処方してもらえるクリニックを選ぶ

レーザー脱毛ではパワーが強い分毛嚢炎になりやすいとも言えますが、医療機関での実施になることから、医師による薬の処方が受けられます。

光脱毛の場合は提携病院に行く、自分で皮膚科を探すといった方法になりますが、レーザー脱毛ならすぐに対処してもらえるというわけです。

最初から毛嚢炎リスクが低い光脱毛を選ぶか、どうせ起きるならすぐに対処してもらえるレーザー脱毛を選ぶか、という選択肢になります。

再施術が無料のサロンやクリニックを選ぶ

毛嚢炎に限らず、脱毛によって肌トラブルが起きた場合、その箇所は脱毛できないことになります。

そうすると、脱毛の仕上がりに影響を与えたり、当初の予定より回数が多く必要となったりすることがあるでしょう。

サロンやクリニックによっては、脱毛による肌トラブルができた場合に再施術を無料で受けられることがあります。

毛嚢炎によって脱毛できない箇所があっても無料で脱毛してもらえるのであれば、安心して通うことができますね。

事前のカウンセリングで相談しておく

これまで自己処理を通じて赤いポツポツがよくできてしまった人や、湿疹やあせもなどが起きやすい人は、体質的に毛嚢炎になりやすい可能性もあります。

脱毛では事前のカウンセリングで体質や毛質などについて聞かれますので、相談しておくようにしましょう。

毛嚢炎ができたときにどうすればいいのかを聞いておくことができ、対策を考えることもできます。

脱毛前の自己処理に気をつける

光脱毛やレーザー脱毛では、脱毛の数日前に自己処理をする必要があります。

このとき、カミソリを使うと肌を傷つけやすくなり、脱毛時に毛嚢炎を引き起こす可能性が高まってしまいます。

自己処理はカミソリではなく電気シェーバーを使うようにしましょう。

カミソリのように深剃りできませんが、肌あたりが優しく負担が少ないアイテムです。

電気シェーバーは1,000~2,000円程度で購入できますので、1つ持っておくといいでしょう。

最後に

いかがでしたか?今回は脱毛と毛嚢炎について、原因や対処法を紹介しました。

毛嚢炎は多くの場合に自然完治しますし、ニキビのように痕に残ることも少ない症状です。

ただ、状態によっては医師の判断が必要になりますので、まずは様子をしっかり把握し、改善されないときは速やかに受診するといった手順を踏みましょう。

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