十分の意味は「不足なく満たされていること」。
そうゆう意味では充分と同じなのですが、
『十分』の場合は数量的または物理的に満たされているときに使います。
『充分』の場合は精神的にまたは、感覚的に満たされているときに使います。
『十分』の意味
「不足なく満たされている」という意味で、数量的、物理的に満たされているときに使う傾向があります。
注意点としては、時間の「十分(じゅっぷん)と混合されることがあるので、使う際には前後の関係に注意が必要になります。
例としては料理本に「十分煮る」と書いていたら、「しっかり煮る」なのか、「十分間煮る」なのかが分からない場合があります。
「十分」を使う時には、何を伝えたいかをよく考え使う必要があります。
『充分』の意味
『十分』と同様で「不足なく満たされている」という意味です。
ただ『充分』の場合は、精神的に満たされているときに使われます。
量的なものではなく、感覚的な言葉として使います。
なので『充分』は主観的に満たされていることと捉ええておくと分かりやすいです。
『十分』と『充分』の用法や用例
『十分』の例は「今日の売り上げは十分だ」、「今日はお客さんが十分集まった」などです。
「十」という字を使うことから、「人数分の飲み物が十分ある」のように、数として足りている時に使います。
『充分』の例は「お気持ちを理解できただけで充分です」や「充分楽しめました」などです。
感覚的なものの場合は『充分』を使うのが正しいです。
『十分』と『充分』は意味は同じでも使い方が違うので、覚えておきましょう
『十分』は客観的にも満たされているときに使い、『充分』は主観的に満たされていることだと覚えておきましょう。
「人数」、「売り上げ」など数値化できることは『十分』。
感情や感覚など計測しがたいものは『充分』。
この違いを理解しておけば、間違わずに使うことができます。
ただ、実際に使い分けが悩むことはあると思います。
その場合は『十分』で対応しましょう。
なぜなら、『十分』の方が元の漢字であり、字画も少なく小学校でも習えることから文部省は「十分」を推奨しているからです。
ただ、感謝の気持ちなどを伝えたいときは『充分』を使った方がより感謝の気持ちが伝わりやすいです。
基本的には『十分』を使い、内容に応じて『充分』を使い分けるのが良い使い分け方になるでしょう。