「了解」と「了承」と「承知」と「承諾」は、いずれもものごとを理解し、受け入れる場面で使用される言葉ですが、意味合いや使用する場面に違いがあります。
「了解」は、物事を理解する点に重点がおかれ、「了承」は受け入れる点に重点がおかれます。
「承知」は、へりくだった場面で、知ることに重点が置かれます。
「承諾」は、責任をもって引き受けるという意味があります。
「了解」の意味
了解とは、「了」は理解する、「解」も分かるという意味があるので、合わせて「理解する」という意味になります。
実際に使用する場面では、同じ立場の人間に対して、あるいは目上の者が目下の者に許認可を与える場面で使用されることが多いのです。
そのため、目下の者が目上の者に使用するのは不適切と思われる可能性があります。
「了承」の意味
了承の「了」も理解する、「承」はうけたまわる、受け入れるという意味があるので、全体として、理解して認めるという意味になります。
「了解」が理解することに重点がおかれているのに対し、了承は、受け入れることに重点が置かれています。
使用する場面は、了解と同じく、同じ立場の人間に対して、または目上の者が目下の者に使用することが多い言葉です。
「承知」の意味
承知は、相手の主張の内容を理解して受け入れるという意味であり、知ることに重点が置かれますが、了承とほとんど同じ意味です。
ただし、使用する場面が異なります。
「了承」が同じ立場の人間か、目上の者が目下の者に使用することが多いのに対し、「承知」は、目下の者が目上の者に、へりくだって使用する場合が多いのです。
「承諾」の意味
承諾は、「諾」に引き受けるという意味があり、了承などと同じ意味合いを持ちます。
しかし、使用する場面で違いがあります。
他の言葉が、上司と部下などの間で使用されるのに対し、「承諾」は、会社間の取引や契約のときに使用されるなど、限定的な使われ方をします。
承諾した側が責任を負ったり、保証することを意味します。