同業他社への転職におけるキーポイント。面接での注意点を解説。
転職先を考える際に、今までとは全く別の業界を選ぶべきか、それとも同業他社を選ぶべきかに悩む人は少なくありません。
同業他社への転職は、今まで得た経験やスキルを活かしやすく、相手先の会社も即戦力が期待できるため、採用される可能性は高くなります。
確実に転職を成功させたい人には、同業他社を選ぶのが有利といえるでしょう。
ですが、同業他社への転職では注意しなければならない点が多くあります。
ひとつ間違うと大変なことにもなりかねませんので、慎重な下準備が必要になると思ってください。
今回は、同業他社への転職活動における注意点を、とくに面接にフォーカスして解説したいと思います。
目次
会社の機密情報を漏らせば法律に抵触する可能性もある
会社には社外の人に漏らしてはならない情報があります。
商品の開発状況や独自技術についての詳細、人事や会社の経営状態など、守るべき情報はたくさんあります。
もし面接で聞かれたとしても、機密は守るようにしてください。
雇用契約に情報を漏らさないなどの文言が含まれている場合もめずらしくありません。
ひとつ間違えば法律に抵触してしまうことにもなりかねませんし、それでなくとも情報を守るのは社会人として常識です。
もちろん面接では転職の理由や今までの仕事について聞かれますが、答えは慎重に考える必要があります。
機密情報とそうでない情報の境界線に悩むのであれば、自社のホームページや会社案内を参考にしてみましょう。
すでに公にされていることや、調べればすぐにわかる情報は、機密情報には当たらないと思われます。
逆に働いていなければ分からないような内部の情報は、機密情報と考えるべきです。
面接に臨む前に、述べても大丈夫な情報を整理しておくなど、慎重に下準備をしてください。
面接で特に気を付けるべきポイントとは
転職の理由には転職先の強みを挙げる
なぜ今の会社を辞めて転職するのか、転職の理由については面接で必ず聞かれます。
失敗しないようにあらかじめ答えを考えておきましょう。
理由として避けるべきなのは、仕事の大変さや人間関係に関するものです。
これらの問題はどの職場でもある程度みられるので、同じ理由ですぐに辞めてしまうのではないかと受け取られかねません。
良い答えとしては、経営方針や事業展開の方向性、取り扱っている商品やサービスの内容について触れることです。
前職の会社には無い、相手先の会社が持っている強みや特徴を含めた答えがよいでしょう。
相手先の会社でしかできない仕事に惹かれて転職を決意したことをアピールできればベストです。
前職の会社への不満は口にしない
同業他社への転職では、前職の会社に対する不満はできるだけ口にしないようにしましょう。
同じ業界では、どこで誰がつながっているか分かりません。
思わぬところであなたの言葉が伝わって、悪評にならないとも限りません。
例え前の職場に伝わらないとしても、不平不満は聞いている人に対してよい印象は与えません。
会社の不満をペラペラと話す人は、機密情報も守れないと判断する面接官もいるでしょう。
面接で聞かれたことに答えるのは大切ですが、調子に乗って話し過ぎると逆効果の場合もありますので注意してください。
面接は謙虚な姿勢でやる気をアピールする
同業他社への転職では、業界が同じであっても会社の規模が違うことがあります。
特に大手の企業から中小企業への転職など、前職より小さな会社へ移る場合は注意が必要です。
今までのキャリアをアピールするのは大切ですが、面接では謙虚な姿勢を忘れないようにしましょう。
大企業で働いている人の中には、中小の会社に対して尊大な態度をとってしまう人がいます。
面接でもついその態度が出てしまい、偉そうな印象を相手に与えてしまう恐れがあります。
相手も大手企業からの転職ということで敏感になっているかもしれませんので、言葉遣いや態度には十分注意してください。
逆に中小企業から大企業への転職の場合は、ステップアップに対するやる気をアピールしましょう。
転職して何がしたいのか、何ができるのかを具体的な実績とともに説明できれば、面接官に好い印象を与えます。
前職の会社に転職先を明かしてはいけない場合もある
転職先の会社によっては、自社への転職を前職の会社に明かさないことを条件としているケースもあります。
同業ということは、業界内ではライバル関係の場合もあり、転職先の会社としても無用なトラブルは避けたいと考えるでしょう。
技術系の仕事や個人的な顧客を持っている営業職、また管理職などの立場がある人の転職では特に配慮が必要です。
仲間や同僚に、つい転職先について話してしまいそうになるかもしれませんが、社内の人には内密にしておくのがよいでしょう。
思わぬところで話しが漏れて、今の会社からもにらまれ、転職先からも内定が取り消されてしまう危険性があります。
転職先についてはあまり明確に話さないようにするのが得策です。
相手先の企業に対する研究は必須
勝手知ったる同業の中での転職とはいえ、相手先の企業に対する研究は必須です。
会社が違えばサービスや商品も違います。
同業他社への転職であれば、なおさらなぜこの会社を選んだのかを明確に説明できなくてはなりません。
相手先の会社の特徴を理解しないまま面接に臨んでも、転職に対する熱意は伝わりません。
前職との違いだけでなく、業界内での相手先の特徴などを十分理解しておきましょう。
転職活動には転職エージェントを利用する
同業他社への転職では、注意しなければならない点がたくさんあります。
自分ひとりで転職活動をしていては気づけないようなポイントもありますので、転職活動のプロによるサポートを受けるようにしましょう。
同業他社への転職活動には、転職エージェントを利用するのが得策です。
転職エージェントに登録すれば、経験豊富なキャリアコンサルタントから、面接を含む転職活動における具体的な注意点やアピールポイントなど、有益な情報を得ることができます。
相手先の企業情報も入手できますので、面接前の下準備に多いに役立つでしょう。
転職エージェントは無料で利用できますので、まずは登録から始めてください。
同業他社への転職活動は慎重に行動しよう
今回は、同業他社への転職活動における注意点を、とくに面接にフォーカスして解説しました。
今までのキャリアを活用しやすく、即戦力になりやすい同業他社への転職は、成功しやすい反面注意すべきポイントも多くあります。
しっかりとした下準備と慎重な行動で、転職を成功させてください。