警備員の仕事は、比較的年齢の高い人でも採用されやすいことから、人気の高い職業のひとつです。
さまざまな場面で安全のために活躍する警備員の仕事は、実は大変きびしい仕事で、デメリットも多くあります。
警備員の仕事に興味があるという人は多いかもしれませんが、実際に転職する前に知っておいてもらいたいことがいくつかあります。
そこで今回は、転職する前に知っておくべき、警備員の仕事とデメリットについて解説します。
転職した後で後悔しないためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
警備員の仕事のデメリット
人々や社会の安全を守る警備員の仕事は、必要とされ頼りにされる、やりがいのある仕事です。
ですが実際に警備員として働くとなると、知っておかなければならないデメリットがいくつかあります。
収入は高くない
警備員のお給料は通常あまり高くありません。年収ベースで考えると平均を下回るケースもあります。
もちろん警備会社によって待遇にも差がありますので、きちんとした会社であれば残業に対する手当もありますし、特別な技能や資格をもっていれば優遇される場合もあります。
そのため、警備員の仕事に転職を考える場合は、就職先の会社の情報をよく調べて、待遇やお給料について確認しておきましょう。
労働環境が現場によって違う
警備員の仕事の環境は、派遣される現場によって変わります。
同じ施設や場所で警備する場合や、勤務ごとに現場が変わるなど、その形はさまざまです。
同じ現場であればそこで働く人や現場の環境に馴染む必要がありますし、現場が変わるのであればその都度まわりとコミニュケーションをとっていくことが求められます。
ケースによって変わりますので、対応力が必要とされます。
過酷な環境の現場もある
警備を行う現場は常に屋内とは限りません。
炎天下の真夏や雪が降るような極寒の中、外で警備をしなければならない現場もあります。
そのような場所で仕事をするのは、人一倍体力や気力が必要となりますので覚悟が必要です。
しかし警備会社や仕事の内容によっては、決まった建物内に固定された仕事もありますので、こちらも転職先を決める前によく確認しておくことが大切です。
急な休みを取ることが難しい
急に仕事を休むことはどの職場でも避けるべきですが、特別な事情がある場合や体調がすぐれないなど、いたしかたのない場合もあるでしょう。
通常の会社での事務仕事であれば、ある程度自分で仕事を調整することができるので、急な休みでもなんとか対応できるものです。
しかし警備員のようにシフト制で働いている仕事の場合、急な休みには代わりの人員を確保しなくてはならないので、会社側としては対応が難しくなるのです。
夜勤は気力体力ともに消耗する
警備会社や現場によっては、夜勤をしなければならないこともあります。
夜勤の場合は別に手当てがつきますので、稼ぎたい人にとってはありがたいと思うかもしれません。
また夜間であれば人の出入りも少なくなりますので、仕事が楽になると考える人もいるでしょう。
ですが、夜勤が続くと睡眠不足などによって体力的に厳しくなりますし、生活のリズムが崩れることで精神的にも負担がかかります。
無理が続けば身体を壊してしまうことにもなりかねません。
病気になってしまえば仕事もできず、医療費もかかりますので、せっかくの夜間手当も意味のないものになってしまいます。
さらに夜間は犯罪などに巻きこまれる可能性が高まりますので、危険に対するリスクを覚悟しておくことも必要です。
警備員の仕事に必要なこととは
では、警備員の仕事をするにはどのような資質が必要なのでしょうか。
いくつか紹介してみますので、参考にしてください。
気力体力など健康的であること
きびしい現場や過酷な条件で仕事をするには、気力や体力などの面で健康でなければなりません。
体力的に不安があるような人には向いていない仕事といえるでしょう。
シフト制で動いている場合は、体調を崩しても急な休みをとることが難しく、会社側からもよく思われません。
アルバイトを上手に使えること
警備の仕事は正社員だけでまかなわれているわけではありません。
現場では学生や高齢者のアルバイトが多く働いているので、正社員であればそうしたアルバイトの人たちを上手に使っていく能力が求められます。
真面目なアルバイトもいますが、多くは正社員とくらべて仕事に対する意識が低く、警備スキルの面でも優れているとはいえません。
そのため警備会社の正社員は、現場のアルバイトと良好な人間関係をつくり、適切な指示や指導を行わなければならないのです。
コミュケーション能力も必要
警備をする場所はさまざまです。商業施設やスーパーなどで警備をする場合、現場は来店するお客様と接する場所でもあります。
無作法な態度や不機嫌な表情で警備をしていたのでは、お客様に与える心象はよくありません。
もちろんお店と警備会社は別の会社なのですが、お客様の立場からはお店のスタッフの一員として認識されるので、接客のスキルも大切になってきます。
場合によっては警備員の態度にクレームが入る場合もあり、それはお店から警備会社へと伝わります。
逆にさりげない親切や笑顔があれば、お客様に喜ばれることもあり、自分の評価へもつながります。
意識を高くもって仕事をすることが大切
どのような仕事でも、自分の仕事に高い誇りと向上心をもつことが大切です。
仕事に対する心構えは、仕事をしている姿にそのまま表れるものです。
熱意をもって仕事をしている警備員は、礼儀正しくきびきびとした姿勢で働いています。
てきぱきと働く姿は、外から見ても気持ちいいものですし、警備員に対する信頼と高い評価にもつながります。
警備会社としても意欲のある前向きな人材を求めていますので、仕事に対する意識の高い人は採用される確率が高くなります。
目標を持って仕事をする
警備の仕事には、車や人の流れの誘導から、コンサート、施設内の見回り、VIPや貴重品輸送の警備など幅広いニーズがあります。
また警備関係には、警備員指導教育責任者や警備業務検定などさまざまな資格がありますので、それらの資格を取得することも有益です。
資格取得を目標にもつことでモチベーションが上がりますし、取得できれば自分の評価にもつながります。
適性を見極めて転職へ踏み出そう
今回は、警備員への転職を考えている人に、転職する前に知っておくべき警備員の仕事とデメリットについて解説しました。
警備員の仕事は安全を守る重要な仕事であり、社会になくてはならないものです。
同時に仕事の内容や職場環境には厳しい面もありますので、転職するには覚悟が必要です。
目標をもって取り組めば素晴らしい仕事になりますので、がんばってみてください。