大変で厳しいバス運転手の仕事。バスの運転手を辞めたい理由を考える。
バスの運転手は、やりがいや社会的意義のある素晴らしい仕事です。
子供の頃にあこがれた人も多いのではないでしょうか。
しかしバスの運転手は想像しているより大変な仕事で、軽い気持ちで続けることはできません。
あこがれてついた仕事でも、続けることにメリットを感じられず、辞めたいと思っている人も多いでしょう。
今回はバスの運転手に関して、その厳しい仕事の内容と転職について考えてみたいと思います。
バスの運転手のきつな現状
長い拘束時間
路線バスの営業時間は、早朝から夜遅くまで運行されるために比較的長くなります。
もちろん最初から最後まで働き続けることは、労働基準法違反になりますし、体力的にも精神的にも無理です。
そのためバス会社では何人かの運転手でシフトを組んで業務を行います。
シフトは時々で変わることもあるので、時間的に不規則ではありますが、無理な労働をしなければならないことはなく、比較的受け入れやすい仕組みです。
ただしバス会社ではちょっと特殊なシフトが組まれることがあります。
それは中休と呼ばれるやり方で、日中の勤務の間に比較的長い自由時間を入れる方法です。
人手不足の路線バスでは、ひとりの運転手が一日運転するほうが効率がよいため、中休のシフトを取り入れていることがよくあります。
長い時間休めるとはいえ、そのあとに勤務が控えているので、精神的に休まらないのですが、名目上自由時間ですので、その間は労働時間として計算されません。
若干の手当てがある職場もありますが、いずれにしても完全に休まることはなく、実質的には長い時間拘束されているのと変わらない状態です。
昇給はあまり期待できない
路線バスは高齢化をむかえる日本で必要なインフラです。
また免許を取得するのが簡単ではないため、決して平均年収が低いということはありません。
だからといって高額というわけではありませんが、比較的安定しているため、人によってはそれほど気にならないかもしれません。
ですが、近年は交通手段の多様化や民間事業者の参入などにより、路線バスの利用者は減少傾向にあり、経営状態が苦しいバス会社も少なくなりません。
収入を上げるためには運賃を上げるしかないので、さらに利用者が減っていくという悪循環に陥っています。
このような状況では、運転手の給与を上げることはままならず、年収がアップしていくことは期待できないと言わざるを得ません。
バスの運転手は接客業
バスの運転手は運転だけをしていればいいというわけではありません。
トラックの運転手などと違いバスには乗客がいます。
たくさんの乗客と触れ合う仕事ですから、バスの運転手には接客業としての能力も求められます。
お年寄りや身体の不自由な人がいれば手伝ったり、運賃や路線などに関して乗客から質問されることもあるでしょう。
迷惑な乗客がいれば注意することも大切な仕事です。
さまざまな人が利用するバスですから、乗客に気持ちよく乗ってもらうために、運転手には高いコミニュケーション能力が必要なのです。
人と会話したりコミニュケーションをとるのが苦手な人には向かない仕事といえます。
残業や休日出勤もあたりまえ
路線バスの運転手は常に不足しています。
ぎりぎりの人数でシフトを回しているため、なにかあった場合は、突然でも休日出勤をしなければなりません。
また道路状況に運行が左右されるバスですから、渋滞などがあった場合は、すべての業務を終えるために残業しなければならないことも日常です。
バス会社としては、利用している人がいるため人手不足を理由に本数を減らすこともできず、いたしかたなく厳しいシフトを組まざるを得なくなるのです。
無理なシフトや長時間の労働は、大きな事故にもつながるため、本来あってはならないことなのですが、無理をしてでも続けざるを得ない会社があるのも現実です。
命を預かる責任を負わなければならない
大勢の人を運ぶバスの運転には、重大な責任が伴います。
万が一事故がおきた場合は、自分だけでなく乗客の命にもかかわるからです。
勤務の前日に深酒をしていたり、寝不足で疲労がたまった状態で仕事をすれば、運転に集中することができず、重大な事故を起こしかねません。
そのため、たとえプライベートな休日であっても、体調を万全に整えておくといったプロ意識が求められる仕事なのです。
常に高い意識を持っていなければならず、その責任とお給料などの収入のバランスを考えて、辞めてしまう運転手も少なくありません。
バスの運転手からの転職を考える
バスの運転手は、人々から必要とされるやりがいのある仕事です。
ですが同時にデメリットも多く、続けていくのが難しい面もあります。
もしバスの運転手からの転職を考えるのであれば、早いうちに踏み出してみるべきです。
転職に悩んだら、転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
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