世の中には資格と呼ばれるものがあり、所持していることで特別な仕事ができたり仕事をする上で有利になるメリットがあります。
FXで取引をするのに資格は必要ありませんが、取引していくのに役立つため資格の取得を考える方もいるでしょう。
FXで取引を考える場合、どのような資格を取ればいいでしょうか。
目次
FXの取引に資格はなく、関連する資格も存在しない
FXは投資でありお金を動かして取引をします。
上手く行けば収入として何千万、何億万の世界であり、一見では何の条件もなしに取引できる投資とは思えません。
しかしFXで取引するのに資格は必要なく、一般で働いている方を始め無職や主婦の方でも資金があれば取引できます。
資格は必要ありませんが代わりに条件はあり、学生や金融で働いている人間はできないところも多いですが。
取引に資格が必要ないため、FXに関わる資格は存在しません。
直接的な形で「FXの取引に役立つ」と分かる資格はないのです。
勉強が必要なのは資格と変わらない
資格が必要ない一方でFXには見えない条件が定められています。
それは「取引をするのに必要な知識、情報があるか」です。
実際何の知識もなしに取引を始めたトレーダーの多くは、そのまま資金がなくなり市場から退場する末路を辿っています。
何千万、何億万と巨額の富を得ているトレーダーはやり方の違いはあれど全員勝つために勉強をしているのです。
資格も取得をするには勉強が必要となりますが、FXで取引を続けていくのも同じでしょう。
しかし資格という目標がない分、FXをどのように勉強するかは道が幾つも分かれています。
「勉強の道筋が分かり難い」これもFXでの取引を難しくしている理由といえるでしょう。
FXで役立つ資格には何があるか
直接的に役立つと考えられる資格がない分、間接的に役立てる資格を探すしかありません。
主にFXで役立つ資格は以下のようなものがあります。
MOS、マイクロソフトスペシャリスト
マイクロソフトのワードとエクセル、パソコンを利用しているなら知らない方はいないでしょう。
パソコンの機種によっては入っていないケースもあり、入っていない場合は有料で購入しなければいけません。
ワードは文書を書くため、エクセルは表計算としてデータをまとめるためのソフトです。
利用するのに資格は必要ありませんが、利用技術を証明する資格はあります。
それがマイクロソフトスペシャリストであり、マイクロソフトの名から分かるように公認の資格です。
資格としては部門によって分けられており、ワードとエクセル以外にもパワーポイントやアクセス、アウトルックがあり5つで構成されています。
受験自体は個別に可能でありエクセルだけ取得したければ、エクセルのみの受験を受けても問題ありません。
資格の意味としては単純に取得すれば、該当するソフトを扱う技術が一定以上あると証明できます。
現在の社会では仕事で文書やデータを作るのに、ワードやエクセルを使う機会も珍しくないため就職、転職にも役立つのです。
本題としてXでは何の役に立つかというと、主にエクセルの資格が役に立つでしょう。
FXでは取引の記録を取っておくのは、後でどのような取引をしたかを見返すのに重要です。
取引を見返すことで適切な取引、失敗した取引を確認でき修正して精度を高められます。
その取引記録を保管しておくのに役立つのがエクセルであり、視覚的にも分かりやすくデータとしてまとめられるでしょう。
長くFXで取引を続けるとデータも膨大な数になりますが、エクセルの技術があれば分かり難くならないようまとめられるのです。
資格の難易度としてはそこまで高いものではなく、基本的な機能の使い方を理解していれば取得は難しくありません。
逆に言えば資格の勉強をすることで、基本的な機能を理解できるといえます。
現に資格の取得自体はFXで何の役にも立ちません。
本当に必要なのは資格ではなく過程で得た知識なのです。
マイクロソフトの資格にはスペシャリストだけでなく、もう一段階レベルの高いエキスパートもあります。
より高度な機能の使い方を理解する必要はありますが、FXに役立てるのならスペシャリストだけで十分でしょう。
試験は毎月1、2回行われるため長く持つ必要はありません。
簿記
簿記はお金の流れを記録しておく行為です。
会社経営ではお金の流れを理解しておく必要があり、簿記の仕事はなくてはならないでしょう。
簿記には資格があり取得することで自分が簿記をするのに必要な知識を身に付け、証明できます。
簿記の資格には幾つか種類はありますが、簿記といえば「日商簿記」を受けるのが基本です。
資格としては3、2、1と3段階の級に分かれており、1級に近づけばその分難易度は上がります。
簿記に受験資格はなく、いきなり最高の難易度である1級を受けても問題はありません。
しかし資格はありませんが取得の難易度は一筋縄ではなく、1級の合格率は10%程度と1割程度にしかいないのです。
2級の方も40%程度と半分にも満たないため、簿記に携わってきた方以外は3級から挑んだ方が無難でしょう。
具体的にFXではどう役立つかというと、お金の管理が分かりやすくなります。
投資はお金を動かすものなため、お金に対する知識があれば資金をどう運用すればいいかより判断しやすくなるでしょう。
これが株式投資であれば会社の経営に対して分析できるため、どこの株を買えばいいか、決済して手放した方がいいか判断しやすくなります。
しかし全体としてみるとFXではあまり効力は大きくないため、取得にかかる時間を考えれば「暇があれば」レベルで考えた方がいいでしょう。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーとは一言で説明すれば資産運用の分析、計画をする仕事です。
資産運用とあるため投資はもちろんですが、他にも保険や節税、税金やローンといった生活して上で関わるお金に関して扱います。
資格の取得を目指すことで必要となるお金の扱いに関わる知識を身に付けられるのです。
資格としては日本FP協会が扱っているものと、金財の取り扱っているものがあります。
どちらを取得しても資格の価値は変わりませんが、様々な面を考えると日本FP協会のを選んだ方がいいです。
資格としては先程の簿記と同じく3段階に分かれていますが、こちらは2級以上を受けるのに前の級を取得しておかなければいけません。
他にも実務経験による条件はありますが、今まで無縁だった方は3級から挑むことになるでしょう。
3級は入門編とも呼べる内容になっているため、そこまで難易度は高くありません。
ファイナンシャルプランナーとして仕事をするのに必要な問題が出るため、基本的な知識が身に付いていれば問題なく取得できるでしょう。
2級以上になると実務をするのに必要な知識が問われますが、こちらも計算が苦手でなければそこまで難しくありません。
しかし難しくはなくても、今まで触れたことがない方からすればどうすればいいか分からないでしょう。
そのような方はまず過去問といった参考書を読んで、問題と内容を理解するところから始めるといいです。
試験は1級であれば年に1回、2、3級であれば年に3回決まった日に行われます。
受験の申込期間が決まっているため、取得を目指すなら確認し忘れずにしておきましょう。
FXにおいては何の役に立つかというと、やはりお金の管理に役立ちます。
特に利益を出していけば今度は税金の問題が出てくるため、確定申告をする時の節税に役立つ場合があるのです。
資格としては価値のあるため就職や転職にも大いに役立つでしょう。
税理士
税金に関わる資格として最も連想しやすいのが税理士でしょう。
実際FXで多額の利益を挙げている方は、税理士に依頼して確定申告のアドバイスや代行してもらう方も珍しくありません。
税理士に依頼すれば当然その分の費用はかかるというデメリットがあり、費用も決して安くないです。
そのため自分自身が税理士と同じように確定申告を行えば、税理士にわざわざ依頼する理由がなくなります。
資格取得をすることで税金に関わる知識を身に付けられるため、利益が出た時の節税にも役立つでしょう。
最も自分で確定申告を進めなくても済むというメリットがあるため、必ずではありませんが。
しかし一番の問題は税理士の資格を取得するのは決して簡単ではない、むしろ難しい方に入ることです。
合格率も約10%程度であり、勉強時間も何千が目安という世界になります。
もし片手間に勉強する場合は年単位を覚悟しなければいけません。
その分資格を取得すればFX以外で税理士として仕事ができ、別の方向で収入源を期待できるでしょう。
難易度が高いため需要も高く、ある程度年齢が高い方でも安定して仕事をもらえます。
FXでは税金関係に役立つぐらいの資格なため、無理して取得する必要はないでしょう。
プログラミング関係の資格
FXで普通に取引している場合、プログラムに関する知識は必要ありません。
しかし自動売買や有名なMT4といったツールを利用する場合、プログラミングの技術があれば幅が広がるのです。
MT4辺りは他人が作ったものも使えますが、自作できるようになればより取引の幅も広げられます。
何より自作した仕組みが利用しても優秀な場合、他人に販売して収入も得られるのです。
一言でプログラミングと称しても言語は複数あり、対応していなければ何の役にも立ちません。
しかしプログラムは関連性のないものばりかではなく、何かを基にし派生して作られた種類もあるのです。
MT4で使われている言語はMQL4という一般では見かけない言語ですが、C++を基にして作られています。
MT4を使う場合はC++を始めとしたC言語を勉強するといいでしょう。
C言語の資格にはC言語プログラミング能力認定試験というものがあります。
資格は3段階に分かれており、1級が一番難しく1年の試験回数が少ないのも他と変わりません。
2、3級は筆記試験としてマークシート形式で問題を解いていきますが、1級は実際にパソコンを用いてプログラムを打っていきます。
3級でも簡単なプログラムを書けなければ合格できず、MT4を使う場合は3級ではまだ足りないでしょう。
ツールに使う場合は最低限2級程度は取得を考えたいです。
気をつけたいのは資格自体、取得してもあまり役に立ちません。
大事なのは資格を取得する際に必要な勉強して知識を身に付ける過程となります。
言語関係なくプログラミングに関わる資格としては基本情報処理試験が有名です。
基本という名の通り、プログラミングに携わる人間として必要な知識を問われる資格となっています。
しかしジャンルが満遍なく出されるため、幅広く勉強しなければいけません。
何より基本情報はIT系の入口で、取得して当然のレベルなため取得してもあまり仕事の役には立たないです。
そのため普通にプログラミング言語関係の資格を狙った方がいいでしょう。
FXを資格の勉強に役立てる
FXのために資格取得をするのとは逆に、資格のためにFXの勉強をするのもいいでしょう。
FXは何の勉強もなしに勝てる投資ではないため、勝つために様々な知識、情報を頭に入れます。
為替相場での取引になるため政治、経済に関わる情報には必ず触れることになるでしょう。
基本的にFXはテクニカル分析がメインとなるため、ファンダメンタルである政治、経済に関しては深く入り込む必要はあまりありません。
しかし触れなければいけないのは事実なため、頭に入れておけば今後生活していく上で役立つ可能性があるのです。
ファンダメンタルの面だけでなく取引も重要であり、取引していくことで為替、お金がどう動くかを理解できます。
お金の動きを理解すれば、反対にここから金融関係の資格取得に役立つ可能性があるでしょう。
資格を取るか、FXに専念するか判断しよう
資格の難易度は様々ですが、どれも勉強なしに取れるものではありません。
勉強の時間をFXに当てていたら、より多くの利益を稼げた場合も珍しくないでしょう。
資格はFX以外にも役立つものが多いため、取得して損にならないのも少なくありません。
資格の勉強をしてFXの役に立てるか、FXに専念してより利益を出せるようにするか、この辺はトレーダー次第でしょう。
一度始めたら中途半端にすると、余計に時間という面で損失が出てしまいます。
時間は有限で相場の動きもリアルタイムで変動するため、人生設計も考えて判断してください。