NZドル円(ニュージーランドドル円)の特徴。値動きと取引する時の注意点

高いスワップポイントとある程度の値動きを狙って豪ドル円を取引先として選ぶトレーダーも多いでしょう。

豪ドル円で取引する場合は中国の情報も注目しなければいけませんが、実は中国に注目しなければいけない通貨ペアはもう一つあります。

それがニュージーランドドル円であり、国の関係で中国以外にも豪ドル円と似通った部分が多いのです。

しかし国の違いはあるため全て豪ドル円と同じように取引していると痛い目を見る可能性が高くなります。

ではニュージーランドドル円はどのような通貨ペアであり、どう取引していけばいいでしょうか。

ニュージーランドドル円とは

ニュージーランドドル円は名称から分かるようにニュージーランドで取り扱われている通貨と円が組み合わさって構成された通貨ペアです。

ニュージーランドドルでは流石に名前が長いせいかNZドル、キウイドルという形で表されることが多くなっています。

ニュージーランドはランドという名称から分かるように島国であり、大きな島をメインとして複数の小さな島で成り立っている国です。

島には他では見られない珍しい鳥であるキウイが生息しており、その関係かキウイという言葉がニュージーランドを指すものとしてよく使われます。

先ほど挙げたキウイドルも同じ流れで呼ばれているものです。

ニュージーランドはオセアニアの国に属し、オーストラリアの近くにあります。

島国ということもあり海を隔てていますが、隣の国と称してもおかしくはない程です。

しかし豪ドルは知っているがニュージーランドドルは知らないというトレーダーも多いでしょう。

そのためか豪ドルに比べニュージーランドドルは取引量が少なく、比較も意味がないレベルで差が付いています。

ニュージーランドの経済

オーストラリアは資源による貿易が盛んでしたが、ニュージーランドも違いはありません。

しかしオーストラリアと違うのは扱っている資源の種類であり、ニュージーランドは酪農業で生産される資源がメインとなっています。

島国ということもあり第一次産業が最も盛んに行われ、野菜や果物が多く生産されているのです。

特に羊や牛といった家畜による生産物はメインの輸出物になっており、ニュージーランドの経済を左右する重要な産業になっています。

一方で資源としてよく知られる鉱物や原油といったエネルギー関連の資源はありません。

実際に通貨を取り扱っている国ではこうしたエネルギー関連の資源がよく注目されるため、それだけニュージーランドは他と違う国になっているのです。

FXにおけるニュージーランドドル円

近くにある国だけありオーストラリアの取り扱う豪ドル円と似ていますが、取引量の違いもあり大きく異なってきます。

証拠金とスワップポイントは豪ドル円とほぼ同じ

同じ金額、という程ではありませんが今のところ豪ドル円とニュージーランド円はほとんど同じレートになっています。

そのため必要となる証拠金もほとんど同じ金額になっているのです。

豪ドル円で取引できる資金があればニュージーランドドル円で取引するのも問題はないでしょう。

豪ドル円といえば高いスワップポイントが有名であり、スワップ目当てで取引するトレーダーも少なくありません。

ニュージーランドドル円もオーストラリアの近くにあり経済的な関係もあるためか、スワップポイントもほとんど同じになっているのです。

そのため豪ドル円と同じようにスワップポイント目当てで取引できます。

取引量が少ないため豪ドル円より相場が変動しやすい

スワップポイント目当てで取引できるものの、豪ドル円に比べ取引量が遥かに少ないため相場の変動がしやすいです。

他のマイナー通貨に比べればそれ程ではありませんが、豪ドル円と同じ感覚で取引すると痛い目を見てしまうでしょう。

大きな情報が来た時は豪ドル円に比べ一方に動く力が強くなるといえます。

動きを予想できれば大きな利益を得られますが、外せばその分損失も大きなものなるのです。

豪ドル円に比べハイリスクハイリターンの側面が強くなっていると考えましょう。

マイナー通貨なため、豪ドル円よりスプレッドは広い

取引量の関係かニュージーランドドル円はどこの業者でも豪ドル円よりスフレッドが広く設定されています。

どの程度離れているかは業者によって違い、ほとんど離れていないこともあれば10銭以上離れているケースもあります。

どこの業者でも豪ドル円以上に広いのは事実ですが、広く取られやすい分業者によりスプレッドが大きく変わる通貨ペアとなるでしょう。

ニュージーランドドル円は相場でどう動くか

多くの部分で豪ドル円の影響を受ける一方、ニュージーランドドル円特有の影響があるのも忘れてはいけません。

豪ドル円と同じく午前に動くが、始まりは早い

ニュージーランドはオーストラリアの近くにある国です。

そのため時間差はほとんど変わらずFXの市場においても活発に動く時間帯は変わりません。

豪ドル円は時間帯として午前中によく動きますが、ニュージーランドドル円も同じになります。

しかし豪ドル円と同じ時間帯に動きが出てくるわけではありません。

ニュージーランドは取引時間としてオーストラリアより一足早く始まるのです。

午前5時辺りといった早朝からニュージーランドドル円は相場が動き始めます。

遅れて午前7時辺りから豪ドル円が動き始めるのです。

同じに思っていると思わぬ動きの違いに振り回されてしまうため、ニュージーランドドル円で取引する方は理解しておきましょう。

もちろん午前に動くだけでなく全体的に動きが活発となるニューヨーク市場で大きく動くのも豪ドル円と変わりません。

朝の取引を逃した、できないトレーダーは夜のニューヨーク市場で取引しましょう。

農産物の価格に影響を受ける

資源は価値が上下するものであり、資源を取り扱っている国は価値の変動が相場に影響を与えます。

しかしニュージーランドは扱っている資源が他と異なるため、影響を受ける資源も大きく変わってくるのです。

ニュージーランドの経済としてメインは家畜による生産物と先ほど挙げましたが、ニュージーランドドル円の相場も正にそれが大きく影響してきます。

見るべき情報は乳製品であり、市場においてどのように価値が変わっているかを確認しましょう。

乳製品の価格は世界乳製品取引指数という情報で見ることができ「乳製品 価格」で検索すればすぐに出てきます。

一方で単なる価格の変化だけでなく自然物を取り扱った資源なため気をつけなければいけない点があるのです。

それは災害であり、国内を見れば分かるように農産物は天候に生産量が大きく左右されます。

災害で農産物に大打撃が出てしまえばニュージーランドドル円の相場にも影響が出てくるでしょう。

ニュージーランドの天候や災害に関するニュースもポイントになるのです。

このようにニュージーランドドル円では他と見るべき情報が大きく変わってきます。

豪ドル円とも変わってくるため頭を切り替える必要があるでしょう。

政策金利の重要さも他の通貨ペアと変わらない

豪ドル円と同じようにスワップポイントが高いため、同じように銀行からの政策金利が重要なのは容易に想像できるでしょう。

ニュージーランドは政策金利はRBNZ、ニュージーランド準備銀行から発表されます。

年8回発表されるのは他の政策金利と変わりませんが、気をつけたいのは時間帯であり午前6時と早朝です。

ニュージーランドドル円は取引量が少ないため、政策金利による変動も大きなものになりやすいでしょう。

ポジションを持っているとリスクも高いため、発表される時はポジションを持たないようにした方がいいです。

発表される日は月初めの火曜日になるため、ニュージーランドドル円で取引を考える方は頭に入れておきましょう。

基本的にニュージーランドの経済指標は活発に動く時間帯である早朝に発表されるものが多いです。

雇用統計や貿易収支といった情報も朝早くに出てくるため、発表される日は容易にポジションを持たないようにしましょう。

オーストラリアと豪ドルの影響が大きい

近くにあり尚且つ輸出や輸入の関係もあるため、当然のことながらオーストラリアの影響は大きいものになります。

そのため豪ドル円が大きく動くような情報が出た場合、ニュージーランドドル円も動く可能性は高いです。

オーストラリアも政策金利や貿易の経済指標は発表しているため、ニュージーランドドル円で取引する場合は確認しておきましょう。

オーストラリアの政策金利は午後1時30分、他の経済指標は9時から11時辺りになるため時間の違いも理解しておいた方がいいです。

しかし取引の時間帯や影響を受ける情報の違いもあるため、同じと考えると違う動きに振り回される恐れがあります。

豪ドル円のチャートも確認して同じような流れになっているか確認し、参考にするか判断しましょう。

豪ドル円と同じように中国の影響を受ける

オーストラリアは中国が最も大きい貿易先となるため、経済指標を始めとした中国の情報に影響を豪ドル円は受けました。

ニュージーランドドル円も貿易をしている関係で例外ではなく、オーストラリアに次いで中国とも貿易が盛んに行われているのです。

そのため豪ドル円と同じように中国へ関する情報は確認しておく必要があります。

取引する通貨ペアは変わっても確認する情報は変わらないため、豪ドル円で取引した経験のある方は問題ないでしょう。

豪ドル円と同じくリスクオン、リスクオフの影響を受けやすい

豪ドル円は市場の景気を受けやすい通貨ペアでした。

リスクオンで景気がよければ相場が上昇し、リスクオフで悪ければ下落します。

ニュージーランドドル円も豪ドル円と同じようにリスクオン、リスクオフの影響を受けやすいのです。

中国の情報と同じく調べるべき情報は豪ドル円と変わりません。

ニュージーランドドル円はどう取引していけばいいか

連動しやすい関係で相場を見る感覚は豪ドル円と変わりませんが、違う点もあるため気をつけて取引していかなければいけません。

まずは豪ドル円で取引をする

ニュージーランドドル円の相場を動かすほとんどの情報が豪ドル円と同じです。

中国にリスクオフやリスクオフと豪ドル円で取引をしていれば理解している情報が多くなっています。

そのためニュージーランドドル円で取引を考える方はまず豪ドル円で取引をしましょう。

相場の値動きもニュージーランドドル円と違い急にはなり難いため、リスクが低いのも先に取引しておきたい理由です。

スプレッドの狭い業者を選ぶ

マイナー通貨なためスプレッドの広さは業者により大きく異なります。

そのため取引していく場合はスプレッドを比較して狭い業者を選びましょう。

豪ドル円と並行して取引を考える場合はお互いのスプレッドにどれだけ差がないかも確認して判断した方がいいです。

逆に豪ドル円で取引しない場合はニュージーランドドル円だけに注目して判断していきましょう。

スワップ目当ての場合はスワップポイントが高い業者を選ぶ

豪ドル円と同じようにスワップポイント目当てで取引するトレーダーも多いでしょう。

スワップポイントも業者により異なるため、狙う場合はスワップポイントが高い業者を比較して選びましょう。

豪ドル円と比べ大きく違うというケースもあるため、ニュージーランドドル円は単独で比較していく方がいいです。

豪ドル円と比較して取引の方向を判断する

スワップポイントは国の政策金利を始めとした金融に関わる情報で大きく変わってきます。

現在豪ドル円とニュージーランド円は同じくらいですが、将来的には大きく違いが出てくる可能性もあるのです。

金額が少ない方でポジション保持すると利益が少なくなってしまうため、豪ドル円の方が多くもらえる場合はそちらを選んだ方がいいでしょう。

このように単にニュージーランドドル円で取引を考えるだけでなく似ているため、豪ドル円と比較してどちらで取引していくのがいいか判断した方がいいのです。

朝の取引はスプレッドに気をつける

ニュージーランドドル円で取引するとなれば朝早くから始めようと考える方もいるでしょう。

しかし朝早くから取引する場合はスプレッドに気をつけなればいけません。

朝は取引するトレーダーが少ないためか流動性が下がってしまい、その結果スプレッドも広く取られやすいのです。

ただでさえ広いスプレッドが更に広くなってしまうため、その分利益を出すのも難しくなるでしょう。

スプレッドがどのように変動するかは相場の状況次第であるため、変化も見極めて取引の判断をしなければいけません。

違った魅力のあるニュージーランドドル円

豪ドル円と似ていますが国が持つ特徴の違いもあり、また違った特徴を持っているのがニュージーランドドル円です。

取引のやり方や相場の状況によっては豪ドル円以上に利益を出せる可能性がある通貨ペアになっています。

他とは違う魅力を持っているため、興味が出たトレーダーは取引を考えてみてはどうでしょうか。

おすすめの記事