最近身体がたるんできたので何か運動しないといけない。
それは分かってはいるけど、結構忙しいしあんまりお金もかけたくない。できるだけ時間もお金もかけないで効果的なトレーニング方法ってないの?
そんな都合のいい話、実はあるかもしれませんよ。
もちろん、トレーニングの目的にもよりますが、たるんだ身体を引き締めたい、体力をつけて疲れにくい身体を作りたい、というのであれば、1日10~30分、週2~3回で実現できるかもしれません。
それは高強度インターバルトレーニングを行えばよいのです。
高強度インターバルトレーニング
HIIT(High Intensity Interval Training)日本語に訳すと「高強度インターバルトレーニング」です。
このトレーニングであれば、非常に短時間で効果をあげることが可能です。
どういう運動なの?
具体的には、最大心拍数の90%にもおよぶ高強度の運動をある一定時間行い、その後軽い運動あるいは休憩をして、再び高強度の運動をして、また休憩をして、これを繰り返すトレーニングです。
サラッと書きましたがかなりきついです。しかしこの方法であれば、短時間で十分に心肺機能や体力、筋力の向上が得られるのです。
タバタプロトコル
運動の内容や運動時間は設定により様々ですが、例えばここ最近メディアなどでも取り上げられているタバタプロトコルもHIITのひとつといえるでしょう。
タバタプロトコルとは、立命館大学の田畑泉教授によって90年代に考案され、一般のトレーニーにはアメリカでのブームから始まりました。
それから世界中で認識されるようになって、近年あらためて日本に逆輸入されているトレーニング法です。
内容は「20秒運動して10秒休憩する」を8セット繰り返す、というものです。これならトータルでトレーニング時間が4分しかかかりません。
実際には高強度の運動をいきなりやるわけにはいきませんので、ウォームアップやクールダウンに時間が必要ですが、それを含めても極めて短時間のトレーニング法だといえるでしょう。
注意すべき点
注意すべき点は、まず高強度であること。
youtubeなどでもタバタプロトコルの動画とされているものが多数存在しますが、中には明らかに動きに余裕が感じられるものがあります。それでは意味がありません。
あくまで高強度、最大心拍数の90%以上です。感覚的に言うとほぼ全力です。トレーニングのあとには倒れ込んでしばらく動けなくなるくらいが正解なのです。
これは体力があるなしに関わらず、その人がいま現状で持っている力を出し切るということなので、たとえオリンピックアスリートだろうが、運動不足の中年親父だろうが、誰がやってもきつい運動となるのです。
大きな筋肉、多くの筋肉を使う
できるだけ大きな筋肉、そして多くの筋肉を同時に使うようなメニューにすること。その方が、全身にかかる負荷が大きくトレーニング効果が高まります。
小さな筋肉だけをいじめ抜いたところで、全身の持久力や筋力が向上するとは思えませんし、かえって故障や怪我のリスクをあげる可能性が高いです。
そのため、HIITに細かい筋肉を狙った刺激は向いていません。
具体的な種目で言えばバービーやジャンピングスクワット、単純にダッシュを20秒なんかも効果的です。
大きな筋肉を狙うので、どうしても下半身中心に負荷がかかるようなトレーニングになります。
HIITでダイエット
ダイエット効果に関しては、タバタプロトコルに限らずHIITにおいてかなりのダイエット効果が確認できたという報告は多数あるので、十分に期待できます。
最大酸素摂取量や酸素借の上昇、成長ホルモンの分泌促進などといったデータからもダイエット効果に納得のいく数値が出ているようです。
実際にやってみると
短時間で特別な器具も使わず、ダイエットや体力増強に効果的なんて、文句のない運動だと思いませんか?
でも実際には短時間であったとしても、かなりハードな内容に音を上げてしまう人も多いです。やってみるとわかりますが、最初のうちはとてもじゃないですが8セット完遂できません。
ある程度の筋力や持久力がないと中々できない運動ですので、トレーニング初心者にいきなり行うのはおすすめしません。
とはいえ、きっちりこなせれば本当に時間はかからず効果は絶大ですので、「HIIT」是非一度お試しください。
HIITの注意点
何度も書いていますがHIITは非常に高強度のトレーニングです。
無理をすると非常に危険な運動になります。ご自身の体調や体力に合わせて無理をしないように行って下さい。