総務とはその名のとおり、多岐に関係する仕事を引き受ける大切な部署です。
お給料や福利厚生、さらには人事など、職員が働くための環境を整えるのが主な仕事です。
総合病院では、医師や看護師など大変な仕事をしている人が多いので、それに比べれば総務は楽な仕事と思われるかもしれません。
ですが総合病院における総務の仕事は、長時間労働になりがちで、深夜になっても仕事をしている人が多い大変な仕事なのです。
そこで今回は、総合病院の総務が長時間労働になってしまう理由と、転職について考えてみたいと思います。
目次
総合病院の総務が大変な理由
総合病院の総務は、一般の会社における総務と比べて長時間労働になりがちです。
それはなぜでしょうか。
医師や看護師以外の人件費を抑えるために人手不足である
病院における人件費のメインは医師や看護師です。
患者さんの健康に関わるシビアな職種なので、有能な人材が求められるのが理由のひとつです。
また、病院の評判は医師や看護師の質に大きく影響されますので、病院としても大切したいと考えているのでしょう。
できるだけ有能な医師や看護師を確保しておくため、人件費の大半がそれらの職種に使われます。
そのため、その他のスタッフに関してはできるだけお金をかけたくないのが病院側の本音です。
特に総務のような一般事務職は、人件費を抑えるために最小限の人数で仕事をする形になります。
当然一人当たりの仕事量が多くなりますので、通常時間内に仕事が終わらず、残業しなければならないのです。
病院の職員は入れ替わりが激しい
入職する人や退職する人の手続きや管理は総務の仕事です。
実は病院の職員は入れ替わりが激しく、その手続きだけで大変な仕事量になります。
その中でも医師や看護師は入れ替わりが激しいことで知られています。
資格職である看護師は、どの病院でも人手不足なため、条件のよい職場があればすぐに移ってしまいます。
また医師は、医局による人事異動が日常的に行われているので、こちらも入退職が頻繁です。
そのため、総務は日々膨大な手続き業務に追われてしまうのです。
書類の不備が多い
医師や看護師は現場での仕事に忙殺されているため、患者さんに関係のない一般の事務処理に関して、おざなりになってしまう傾向があります。
引っ越しや結婚した場合など、病院としては人事内容を適切に管理するために把握したいのですが、申告されていなかったり、書類の記入漏れがあったりと不備が目立ちます。
毎日大変な仕事をしているので無理もないかもしれませんが、総務としては不備がある度に処理が中断してしまい、なかなか仕事が進まないのです。
病院では事務職は低く見られる
職種による病院内での力関係において、事務職は低く見られがちです。
立場的に最も強いのは医師であり、次いで看護師になります。
これらの仕事は、病院経営の根幹に関わりますので、どうしても重要視されるのです。
事務職はいくら忙しくても医師や看護師の指示には従わなければなりません。
業務上必要ならともかく、中にはプライベートな用事や、本来総務がやるべきでない仕事を押し付けてくるケースもあります。
そのため、日中は指示された仕事に追われて、通常業務は定時を過ぎてからやっと始められるといった日もめずらしくありません。
それでも総合病院の事務は人気の高い仕事
このように病院総務の仕事は、仕事内容や収入から考えても恵まれている仕事とは言えません。
ですがそれでも総合病院の事務職は人気です。
それはなぜでしょうか。
社会貢献度の高い仕事だから
病院事務のお給料は、一般会社の事務職と比較しても恵まれているとは言えません。
それは小さい病院に限らず、大きな病院でも同様です。
収入が低いにも関わらず、病院事務の仕事が人気なのは、社会貢献度の高さにあると思われます。
医師や看護師などの専門職ではありませんが、病院という人々の生活になくてはならない重要な場所で働くことに意味を感じるのでしょう。
直接的に命にかかわる仕事ではないかもしれませんが、その一員として働くのは、やはりやりがいのある仕事と言えるでしょう。
世間的な評価が高いから
先に述べたように病院は社会貢献度の高い職場なので、病院で働いているのは世間的に良い印象を与えます。
医師など高学歴な人が多く働いており、安定的なイメージもありますので、周囲からも高く評価されます。
友人や家族に自慢できるのが理由で、病院で働きたいと思う人もいるのです。
事務系の仕事には過酷なイメージがないから
一般的に事務系の仕事には過酷なイメージがありません。
座りながらできる仕事なので、肉体労働や立ち仕事に比べると確かに体力的な負担は少ないです。
特別な資格や経験が必要な仕事ではないので、なんとなく楽そうだというイメージだけで事務職に応募する人も多いのではないでしょうか。
総合病院の総務職から転職すべき理由とは
先に述べたように、確かに病院は社会貢献度や世間的な評価も高く、やりがいのある仕事です。
ですがそこにこだわって仕事を続けていても、過酷な仕事ゆえに心身がまいってしまう危険性があります。
次に、総合病院の総務職から転職するべき理由について考えてみましょう。
長時間労働はうつ病になる恐れがある
総合病院の総務職では長時間勤務が常態化しています。
病院は24時間365日稼働していますので、一般の会社のような定時の概念は稀薄です。
事務の仕事に定時があっても、医師や看護師はシフト制による24時間体制なので、時間外でもおかまいなしに仕事を依頼してきます。
そのため長時間労働になりがちな総務職では、心身ともに疲弊して、うつ病になってしまう人も少なくないのです。
仕事も大切だが自分の身体はもっと大切
やいがいのある仕事を続けるのは大切ですが、自分の身体はもっと大切です。
疲労やストレスがたまって、心や身体を壊してしまっては、働くこと自体が難しくなりますし、慢性化すれば復調するまでに長い時間がかかります。
長時間労働によって身体が危険信号を出しているなら、迷わず転職を考えるべきではないでしょうか。
スムーズな転職には転職エージェント
スムーズな転職をしたいのなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントを利用すれば、経験豊富なキャリアコンサルタントから転職に関する具体的で実践的なサポートを受けることができます。
プロの力を借りれば、慣れない転職活動にも不安を感じずにチャレンジできます。
転職エージェントは無料で利用できますので、上手に活用して転職を成功させましょう。
無理をせずに早めの転職を
今回は、総合病院の総務が長時間労働になってしまう理由と、転職について考えてみました。
総合病院の総務は、一般の仕事と比べても大変な激務ですので、無理をして体調を崩してしまう前に、早めの転職を考えましょう。
やりがいのある仕事は他にもたくさんあります。
自分に合った職場を見つけるためにも、まずは転職に向けて動き出してみるのはどうでしょうか。
