女性にとって結婚とは、「仕事をこのまま続けるか・辞めるか」という決断するための、大きな分かれ道になることがあります。
仕事が楽しいから結婚後も仕事を継続していく、または経済的な理由から結婚後も仕事を続けなければいけないという人もいるでしょう。
とはいえ、「結婚をきっかけに仕事を辞めたい」という女性は少なくないのが現状です。女性の家庭内での負担は大きくなりがちですから、独身時代のようにバリバリ仕事をするというわけにいかなくなるのです。
そこで今回は、結婚後に仕事を辞めたいと感じている女性が増えている具体的な理由や結婚して退職することのデメリット、結婚して仕事を辞めたいという女性に対する男性の本音などについて迫っていきます。
目次
兼業主婦はつらい？結婚後に仕事を辞めたい女性が増えている理由
結婚をきっかけに仕事を辞めたいという女性は今も昔も多いものですが、現在は終身雇用制が崩れ、今後の見通しが不透明なことから、結婚後も仕事を続ける女性は多いものです。
しかし、本当は「結婚したら仕事を辞めて専業主婦をしたい」という願望を持っている女性も少なくありません。働く社会人としての役割と、主婦業を両立させることは、想像以上にハードなことだからです。
では、「結婚をしたら仕事を辞めたい」と考えている女性が増えている理由について、もう少し深掘りしていくことにしましょう。
自分の時間を確保することが極めて困難
結婚後も仕事を続けると決めた場合、家に帰れば当然のことながら家事をしなくてはいけません。夫婦で話し合って分担を決めておけば良いのですが、それでもやはり女性＝家事という概念は根強く残っています。
結婚するまで一人暮らしをしたことがない、一人暮らしをしていたけれど、あまり家事は得意でないという男性も多いため、結婚後は女性が家事の大半を担うことになるケースも多いのです。
仕事と多くの家事をこなしながらの生活はとてもハードであり、自分の時間を確保することも困難になりますから、女性が「仕事を辞めたい」と感じてしまうのも無理はありません。
「男性は外で稼ぐもの、女性は家を守るもの」という古い考え方がまだまだ消えていない日本では、どうしても女性の負担ばかりが増えてしまうのです。
完璧にできない自分を責めてしまう
何事にも一生懸命で、すべてをきちんとこなそうと頑張りすぎてしまう女性も、結婚後に仕事を辞めたいと強く感じるようになる傾向にあります。
というのも、仕事と家事を100％どちらも完璧にこなすことは実質的に不可能だからです。簡単に済ませられるところ、力を抜けるところは手抜きをしていかなければ、あっという間に疲れ果ててしまいます。
「結婚後も仕事を続けると決めたのだから、家事もしっかりこなさなければ主婦失格！」と、ばかりに自分を追い込んでしまい、最終的に心身ともにつぶれてしまう可能性も考えられます。
ですから、完璧にできない自分に納得できないと思ってしまう女性は、「仕事を辞めたい」という感情と素直に向き合っていく必要があるのかもしれません。
兼業主夫の大変さを彼氏が理解しようとしない
結婚を考えている彼氏が主婦業を「簡単な仕事」だと思っている、または家事をしながら働き続けることの大変さを理解しようとしない場合にも、「結婚したら仕事を辞めたい」と考えるきっかけになります。
それでも夫婦2人で生活しているうちはまだ少しは余裕がありますが、やがて子供を授かった場合には仕事・家事に子育てが加わります。
家事も子育ても夫婦でおこなうべき仕事ですが、それでもやはり女性側の負担が大きくなってしまうことが多いのが現実です。
兼業主婦として生活していくことの大切さを分かってもらうこと、「結婚したら仕事を辞めたい」というのは女性側の甘えでは決してないということを、夫になる人には理解してもらう必要があるでしょう。
結婚したら仕事を辞めたい？知っておきたい退職するデメリット
「仕事と家事をこなさなければいけない」という現実から逃れたい、結婚したらせめて仕事を辞めたい・仕事から解放されて家事に専念したいと考える女性は多いものです。
ただ、あまり深く考えずに仕事を辞めてしまうと、あとになって「なぜあのとき仕事を辞めてしまったんだろう...」と、後悔することになる可能性もあります。
では、「結婚後は仕事を辞めたい」と感じた時に真っ先に考えるべき、結婚をきっかけに退職するデメリットについて見ていくことにしましょう。
貯金ができない・生活を切り詰める必要がある
2人とも会社員として働いていれば、それなりに余裕のある生活ができることは言うまでもありません。また、毎月一定以上の額の貯金をすることもできるでしょう。
しかし、結婚して仕事を辞めてしまうと、当然のことですが世帯収入はこれまでの半分になりますから、家計を切り詰めていく必要があります。
固定費やお小遣い、食費や服飾費の見直しはもちろん必要になってきますし、これまでのように貯金ができなくなることも考えられるのです。
いずれ子供を持ちたいと思っているのであれば、実際に子供ができるまでは共働き夫婦として生活していくのも悪くないのではないでしょうか。
妊娠中は思うように働けなくなることもあります。ですから、結婚したばかりで「仕事を辞めたい」と考えるのは少し早すぎるかもしれません。
自由に使えるお金が少なくなる
結婚して仕事を辞めたい・実際に辞めてしまったという場合、当然ですが会社から給与をもらうことはできなくなります。すると、これまでのようにお金を自由に使うことはできません。
夫の給与のみで生活する・夫に養ってもらうということになるのですから、自分の収入の範囲で好きなものを好きなように購入できた今までとは生活スタイルが変わってくるでしょう。
自由に使えるお金が減ることによってストレスを感じるようになり、結婚をして仕事を辞めたいと思ってしまった過去を取り消したいと思うようになるかもしれません。
仕事と家事の両立は確かに簡単ではありません。しかし、あまり深く考えずに「大変そうだから」という理由で仕事を辞めてしまうと、さらに大変なことになる可能性もあるということを覚えておきましょう。
簡単に再就職できるとは限らない
女性に限ったことではありませんが、いちど仕事を辞めてしまうと、またすぐ再就職できるとは限りません。特に結婚して仕事を辞めたいと考えている場合は、その先数年間は仕事をしない可能性が高いです。
すると仕事から遠ざかっているブランクの期間が長くなり、ますます社会復帰をすることが困難になってきます。年齢を重ねるごとに就職先が見つかりにくくなるということもあるでしょう。
このように、結婚をきっかけに仕事を辞めたいという場合、「辞めてしまって本当に大丈夫なのか？」「近い将来、後悔することにならないか」しっかり見極める必要があります。
結婚したら仕事を辞めたいと言う彼女！男性側の本音は？
結婚を前提に付き合っている彼女から、「結婚したら専業主婦になりたい」「仕事と家事を両立する自信がないから、結婚後は仕事は辞めたい」と言われたら、男性はどのように反応するでしょうか。
雇用情勢も不安定な世の中ですから、夫の会社がいつ倒産するかも分かりませんし、リストラの憂き目に遭うということも考えられます。
そうしたことを考え合わせると男性は、彼女の「結婚したら仕事を辞めたい」という発言に、素直にうなずくことはできないでしょう。
ではここからは、「結婚したら仕事を辞めたい」と言う彼女に対する男性側の本音に迫っていくことにしましょう。
パートでも構わないから仕事を続けてほしい
「結婚をしたら仕事を辞めたい」という理想を語るのはもちろん悪いことではありません。しかし、男性からすると、「結婚後もできるだけ仕事は続けてほしい」というのが本音のようです。
なぜなら、世帯収入が減ることは大きなリスクだからです。結婚してから何事もなく健康に過ごすことができれば良いですが、万が一にも体調を崩して仕事ができなくなることも考えられます。
そんな時、夫の収入のみに頼る状況が続いていれば、たちまち家庭は立ち行かなくなるでしょう。ある程度の貯金があれば良いですが、それでも貯金を切り崩して生活するのにも限度があります。
「パートでも構わないから、結婚してもできる限り仕事は辞めないでほしい」という男性の意見にも、大いに共感できるのではないでしょうか。
男性も女性も家事・育児・仕事を平等にこなすべき
「男性は外で働き、女性は家で家事をする」そんな考え方は古い、男性も女性も平等に家事・育児・仕事をこなすべきだという思いを持っている男性もいます。
そうした男性が彼女から、「結婚したら仕事を辞めたい」と告白されたらどうでしょう。もしかすると結婚を考え直したいと言うかもしれません。
男性と女性の立場は平等であるならば、家事仕事の役割分担もきちんと平等にするべきだというのは極めて正しい主張です。
結婚したら仕事を辞めたいという女性は正直「重たい」
彼女との未来を真剣に考えている男性の中には、「結婚したら仕事を辞めたい」と考えている女性には幻滅してしまう・重たいと感じてしまうケースもあるようです。
夫婦は力を合わせて生活していくものであり、お互いに支え合うべきものだという考え方を持っている男性の場合は、「女性は結婚したら仕事を辞めるもの」という考えを持っていないでしょう。
結婚後に「仕事を辞めたい」と思ったら転職も考えよう
結婚後に仕事を辞めたいと感じている女性が増えている具体的な理由や結婚して退職することのデメリット、結婚して仕事を辞めたいという女性に対する男性の本音などについて迫ってきました。
仕事と家事を両立させることは、簡単ではありませんが不可能なことでもありません。まずは結婚後も仕事を続けてみて様子を見るという方法もあります。
そのうえで「どうしても仕事と家事の両立は難しそうだ」と感じた時には、夫婦で相談したうえで仕事を辞める・または短時間勤務ができる職場への転職を考えるというのが得策かもしれません。
