FXで勝つためには相場の分析を可能とする知識、パターンを体感して対応で切るようにする経験が必要になります。
しかしFXにおいて最も勝つためには必要なのが取引をする際のルールを作ることです。
現に専業トレーダーを始めとした勝てているトレーダーは全員が自分なりのルールを作っています。
ではFXの取引ルールはどのように作るのがよく、守るにはどうすればいいでしょうか。
目次
FXでルールを作る必要性
FXの取引そのものに一定の決まりはあれど明確なルールはないため、ルールなしでも取引していけます。
実際にルールを作ると考えても現在作成していない方は作る必要性がよく分からないでしょう。
FXでルールを作る必要性は勝つためであり、より明確にいえば論理的に取引できるようにするためです。
ルールがない状態によるFXの取引は単純に言ってしまえばトレーダー本人の気分次第となってしまいます。
相場の分析から取引のタイミングが分かったところで、最終的に本人がどう判断するかで決まるのです。
見方を変えるとルールなしでの取引は感情に支配されたものとなります。
勝てている間はいいかもしれませんが、問題になるのは損失が出て負けた時です。
感情に左右された取引をしていると損失が出た時に大きな影響が出てしまいます。
FXにおいて損失が出てしまい適切な取引が乱されてできなくなって更に負けるというのはトレーダーにおいてよくある負けパターンです。
トレーダーにもよりますがFXで取引を考える方は長期間やっていくことになるでしょう。
感情に振り回されて取引を続ければ高確率で短期間での退場となります。
ルールを決めておけば感情ではなく論理による取引となるため、左右されて取引する可能性を減らせるのです。
他にもルールがないと「本当にここで取引していいのだろうか」という不安が出てきてしまい、チャンスを逃す時も出てくるでしょう。
取引を気まぐれにして損失が出るよりはいいですが、こうしたチャンスを逃すのもまた「感情に振り回された取引」となります。
取引するのが人間というトレーダーである以上、ある程度精神面による影響が出るのは当たり前です。
ルールを決めるのはそんな精神面による失敗を抑えるためのテクニックといえるでしょう。
ルールはどう決めていけばいいか
ルールの必要性が分かったところで次に考えるのがどう決めるかです。
FXの取引と同じようにルールもこれが正解と呼べるテンプレートはないため、自分で考えなくてはいけません。
しかしどう決めればいいか分からないトレーダーも多いでしょう。
取引する時間帯を決める
まず最初に決めるべきは自分がどの時間帯に取引するかです。
FXの為替相場は24時間動いているため、やろうと思えば長時間取引できます。
しかし取引をするのは人間であるため眠気や疲労といった体の問題が出てくるでしょう。
眠気や疲労は取引の判断力も鈍らせるため、適切な取引をするのに支障を出してしまいます。
一方で24時間できるため、相場へ貼り付けるトレーダーは長時間画面を見続けてしまいやすいです。
もちろん長く相場にいれば多くの利益が出せるとは限らず、逆に損失で減ってしまうリスクの方が大きいでしょう。
そのため適度な時間相場を分析して取引するため、ルールで時間帯を決めた方がいいのです。
どの時間にどれくらい取引するかはトレーダー本人の生活と取引スタイルにもよります。
短期取引であればある程度の時間を決め、長期取引の場合は長く見る必要はないため短時間でもいいでしょう。
決める上で考えたいのは時間帯による相場の動きです。
通貨ペアの種類にもよりますが為替相場は時間帯ごとに動きが異なります。
あまり動かない時もあれば、激しく変動する時もあるのです。
あまり動かない時間帯にしてしまうと取引でほとんど利益を出せないでしょう。
一方で激しい変動をする時は取引におけるリスクが高くなってしまいます。
どれくらいの利益を狙うかを目安にして、自分の取引に適切とされる相場の時間帯を選びましょう。
ちなみに時間帯は連続しておく必要はありません。
午前中と夜に分けるという決め方もいいでしょう。
取引する通貨ペアを決める
FXの為替相場で取引できる通貨ペアは幾つもあります。
臨機応変に全て使えればよいのですが、それは専業トレーダーですら難しいやり方です。
そのためルールで自分がどの通貨ペアで取引するか決めておきましょう。
決める場合は一つだけでなく複数の種類にしてください。
通貨ペアの流れが悪くなったり、取引するのにリスクが高い状況になる時もあります。
一つだけで該当する通貨ペアがそうなると取引できなくなってしまうのです。
いざという時のために「この通貨ペアは駄目なので、今はこちらで取引しよう」とできる通貨ペアを決めておいた方がいいでしょう。
基本的に決める場合はメジャーとマイナーを組み合わせるのがいいです。
メジャーは取引に支障の出る場面は少ないため安定して取引していけます。
マイナーは流動性の問題等で取引に問題は出てくるものの、メジャーで取引するよりチャンスとなる場面も出てくるのです。
相場の状況に応じて取引対象を使い分ければメジャーだけ、マイナーだけより利益を得られるチャンスは増えます。
選ぶ基準としては基本的に好みでもいいでしょう。
いい加減のように見えますが気に入った通貨ペアであるからこそ、意欲的に相場や情報を調べられるというメリットもあるのです。
FXにおける精神面の重要性はこのような場面でも出てくるといえます。
どこで取引し、損切りをするか
FXにおいて取引するタイミングは様々です。
全ての場面で対応できればよいのですが、相場は常に見ていられるものではないため難しいでしょう。
何より全てに対応しようとするとポジションを常に持ってしまうポジポジ病になる恐れがあります。
そのためルールにおいて「このような場面で取引する」と決めておくといいでしょう。
決め方は自分がどう相場を分析し、どのようなテクニカル指標を使っているかによります。
テクニカル指標によるシグナルを理解し、そこから「ここで取引しよう」と決めましょう。
決めるのは取引だけでなく損切りの設定も忘れてはいけません。
ルール決めで損切りをどうするかは重要であり、決めないトレーダーは高確率で損切りをやらず大きな損失を出してしまいます。
損切りの設定は相場の状況に応じて決めるものですが、一方で自分の資金とどれくらい許容できるかも重要です。
今の資金から許容できる損失を考え、何回か出るのを想定して設定しましょう。
持つポジションについて
FXは一つだけでなく複数のポジションを持つことができ、更に買いと売りで分けられます。
ポジションは複数持てばそれだけ証拠金維持率を圧迫してしまうため、あまり多く持つのは適切といえません。
一方で一つだけだと相場で急激な変動があった時に大きな損失を出してしまうため、リスク管理という点では複数持って分散させた方がいいのです。
他のルールに比べるとポジションに関してはそこまで深く考える必要はなく、場合によっては設定しなくてもいいでしょう。
決め方自体は自分の資金から考えるといいです。
レバレッジと取引量
レバレッジと取引量は増やせば利益を大きくできますが、損失も比例して大きくなってしまいます。
そのため適当に使えば単純にリスクを高くする行為になってしまうでしょう。
しかしレバレッジは少ない証拠金でも取引できるようになるシステムであり、取引量も増やさなければ利益は多くなりません。
そのためレバレッジと取引量もルールによってどれくらい利用するか決めておきましょう。
資金が関わってくる関係で決める目安となるのはやはり金額です。
資金によってはレバレッジを使わざるを得ない時もあり、その場合は最低限を考えてどれくらいの倍率にするか決めましょう。
取引量は増やしすぎるとロスカットの危険性が高まるため、損切りの許容範囲と合わせてどの程度が安全かを考えて決めるといいです。
相場によってはチャンスともいえる場面があるため、その時限定でどれくらいのレバレッジと取引量を使うか決めておくのもいいでしょう。
重要なのは「自分がどれくらいであれば冷静に取引できるか」です。
自分の心理面も含めて考えてみてください。
負けの許容回数
どれだけルールを決めたとしてもやはり損失が出るといい気分ではありません。
あまり連続すると焦りが出てしまい適切な取引ができなくなる危険があるでしょう。
そのためルールで「これだけ負けたら今日は取引をやめよう」と負けの許容回数を決めておくといいです。
相場の流れによる不運もあるため適切な回数はありません。
自分で耐えられると思う回数を考えて決めるといいでしょう。
変わったルールを決めるのもあり
ルールはFXで勝つために作るものなため、他のトレーダーにはない自分なりの変わった内容にするのもいいでしょう。
例えば「特定した時間が来たら必ず取引をやめて相場の分析をする」といったものです。
この内容の場合、相場の状況は時間ごとに変わるため、決めたトレーダーにとって勝つために重要だったとなります。
他にも「取引で負けたら、筋トレをする」というのもいいでしょう。
実際FXは画面にかじりつくため同じような体勢が続きやすいです。
体を動かせば頭も活発になるため、気持ちを切り替えて取引できるようになるといえます。
もちろん大事なのは「自分が勝つために必要」と考えることです。
他人から見れば「何でそんなルールなんだろう」と見られても、自分が必要と思うのであれば遠慮せず組み込んでみましょう。
ルールはどう守ればいいか
ルールを決めたところで問題なのは、どう守るかです。
実際社会でもルールが破られることは珍しいことではなく、特にFXの場合は破ったとしても罰金や逮捕といったペナルティはありません。
決めたのは本人なため破ろうと思えば幾らでも破れるのです。
もちろん破ってしまえば決めた意味がないため、トレーダーはどうにかして守っていく必要があります。
FXにおいて取引ルールを守ろうと考える場合は以下の点を考えてみましょう。
守れないルールは作らない
まずは決めたルールを見て守れるか考えましょう。
厳しいルールであればそれだけ効果があると考えるトレーダーもいるでしょう。
しかし自分にとってきつい、厳しいと考えられる場合は守っていく意欲が薄れてしまうからです。
これは現実社会でも似たような現象があり、同じ人間が定めるものである以上は必然的といえます。
ルールを決める時は「これから守れる」と自分で判断できるものにしましょう。
できないと判断できたら修正していった方がいいです。
実際ルールを一度で決められるのは現実のルールと同じように難しいでしょう。
取引に使うまでは決定したことにならないため、全体の調和も考えて調整していくといいです。
1回の取引ごとにルールを頭に思い浮かべる
決めたばかりのルールは中々守れるものではありません。
定着していないためルールを忘れてしまうのが原因としてあるからです。
そのためルールを守るように1回1回の取引で内容を思い浮かべましょう。
常に意識すれば頭ではなく体感的に当たり前となって守っていけます。
所謂ルールを習慣化、あって当たり前にさせるのが重要でしょう。
ルールを破った時はどうするか決める
ルールを守る上で分かりやすい対策が破った時の対応でしょう。
破って誰も咎めないのであれば、自分で咎めるようにするしかありません。
「破ったらおやつ抜きにする」というように罰則を決めるといいでしょう。
どのような罰則を決めるかは本人次第ですが、ルールと同じように守れない内容にするのはよくありません。
逆にあまり軽い内容だと今度は罰則として軽いものとなり、ルールを破りやすくなってしまいます。
そのためルールを決める上では「厳しくないが、やられると精神的に辛いもの」を意識して決めるといいでしょう。
ルールと上手に付き合う
ルールを決めたところですぐに守るとは限らず、破ってしまうケースも何度か出てくるでしょう。
守り方は幾つかありますが、本当にルールを守る上で重要なのは「守ろうと思わない」ことです。
ルールを守ろうとすると逆に意識し過ぎてしまい、逆に拘って自分を追い詰めてしまいます。
ルールをルールと考えられない程度まで当たり前のように認識させるのが一番のポイントでしょう。