脱毛における不安の1つが肌トラブルではないでしょうか。
脱毛したら赤くなった、プツプツができたといった肌トラブルは、決して他人事ではない話です。
脱毛後の肌トラブルはある程度起こり得ることですが、迅速に対処することでよくなることがほとんどです。
そのためには、脱毛サロンやエステ、クリニックでどんな対応がされるのか、応急処置はどうすればいいのかを知っておくことが大切です。
そこで今回は、脱毛後の肌トラブル対応をテーマに紹介していきます。
目次
脱毛で起こり得る肌トラブルの種類
脱毛で肌トラブルが起こると聞くと不安になってしまう方も多いでしょうが、どんな種類の肌トラブルかを知っておくことで慌てずに済みます。
まずは、脱毛した後に起こり得る肌トラブルの種類を見ていきましょう。
赤み、腫れ
脱毛した箇所が赤みを帯びたり、腫れやむくみのように見えたりといったことが起こります。
赤みや腫れは脱毛にはよくある肌トラブルで、患部を清潔に、安静にしていることで、数日後には元に戻ることがほとんどです。
乾燥、かゆみ
肌に熱が加わることで肌内部の水分が失われ、乾燥することがあります。
乾燥によってかゆみを感じたり、ヒリヒリとした痛みを伴ったりすることもあります。
こちらも脱毛後には比較的起こりやすいトラブルですが、何もせずに放置する、かきむしってしまうなどで悪化することがあります。
肌が硬くなる
脱毛後、肌が硬くなったように感じることがあります。
熱による肌へのダメージから、皮膚の組織に一時的な影響がでたものと考えられていますが、数日で元通りになることがほとんどです。
やけど
赤みや腫れ、かゆみが数日しても治らない場合や症状がひどい場合、肌がやけどしている可能性があります。
脱毛して2~3日後に症状がよくならないときは早めに医療機関を受診する必要があるでしょう。
毛嚢炎
ニキビのようなポツポツができることがあり、毛嚢炎(もうのうえん)と呼ばれています。
脱毛の肌ダメージによって肌のバリア機能が低下していることや、不衛生にしたことなどが原因です。
脱毛後にできる毛嚢炎は赤みや痛みが少ないですが、ひどい場合は痕に残ることもあるため、よく観察して対処した方がいい肌トラブルになります。
色素沈着
ごくまれに、脱毛して色素沈着が起こることがあります。
安全で正しい脱毛をしているサロンやクリニックでは通常ないことですが、技術が低く出力パワーが適切でなかったり、施術後に紫外線を多く浴びてしまったりすると、起こり得ることです。
赤みをいつまでも放置し、十分な保湿をしないときにも色素沈着してしまう可能性があります。
内出血
ニードル脱毛をした場合に起こり得る肌トラブルです。
ニードル脱毛は専用針を毛穴に刺しますので、まれに毛細血管に触れてしまうことがあります。
注射や点滴を受けたときのように青黒く内出血することがありますが、数日~1週間ほどで治ることがほとんどです。
脱毛にも肌トラブルのリスクがあると理解しておこう
光脱毛やレーザー脱毛では毛のメラニンに熱を与えて毛根細胞を破壊しますし、針を刺すニードル脱毛でも少なからず肌ダメージがあります。
ここまで紹介した肌トラブルは誰にでも起こり得ること。
肌トラブルのリスクがゼロではないことを踏まえ、カウンセリングで肌状態を見極めてから脱毛することも大切なことです。
しかし肌トラブルが怖いからと言って自分でムダ毛を処理することは、脱毛によるトラブル以上の危険性があります。
毎日間違ったムダ毛処理を続けることで、埋没毛や色素沈着など、厄介な肌トラブルが起こる可能性は大きいため、肌状態を整え、早めに脱毛する方がいいでしょう。
脱毛サロンやエステの対応パターン
ここからは、肌トラブルが起きたときの脱毛サロンやエステ、クリニックの対応を紹介します。
対応パターンはサロン・エステとクリニックによって大きな違いがあります。
まずは、サロン・エステでの対応を見ていきます。
クールダウンと保湿
脱毛サロンやエステでは、脱毛後に肌のクールダウンと保湿をしてくれることが多いです。
脱毛後に肌のほてりを抑えるために患部を冷やしたり、保湿ローションや保湿マシンで潤いを与えたりします。
冷却と保湿は肌トラブルを回避するための基本ですので、脱毛後のケアがしっかりしているサロンやエステを選ぶことも大切です。
提携医院の紹介
脱毛サロンやエステには医師がいませんが、万が一に備えて医院と提携していることが多いです。
脱毛直後に起きた場合は、スタッフが同行するか、医院にすぐに連絡をとり、事情を説明します。
帰宅後や脱毛後数日してから起きた場合は、自分でサロンに連絡する必要がありますが、その後にスタッフが医院に連絡してくれます。
提携医院であれば、肌トラブルの治療費をサロンやエステ側で負担してくれるケースもあります。
ただし、「脱毛が原因だとは考えられない」との理由で実費になることもあります。
提携医院がなければ自分で探す
医院との提携がないサロンやエステも存在します。
その場合は肌トラブルが起きたとき、自分で皮膚科などを探さなくてはなりません。
肌トラブルは早めに対処することが大切なので、提携医院があるサロンやエステに比べて迅速さの点で劣ります。
提携していない医院では当然ながら治療費は実費になりますので、脱毛以外に余計な費用がかかることになります。
クリニックの対応パターン
続いて、クリニックの対応パターンを見ていきます。
サロンやエステとどんな違いがあるのかも注目してみましょう。
クールダウンと保湿
クリニックでも、サロンやエステのように脱毛後に冷却や保湿をしてくれることがあります。
そのときの肌状態によって最適なアフターケアを実施し、帰宅後のケアまで指示してくれるクリニックを選びたいですね。
軟膏を処方
クリニックでは赤みやかゆみなどの軽度の肌トラブルに備え、あらかじめ軟膏を処方してくれることが多いです。
肌トラブルは脱毛直後に起こるケースばかりではなく、帰宅後や数日後に起こることも多いので、軟膏ですぐに対処できるようにするためです。
薬の処方は医師がいるクリニックでしかできませんので、脱毛サロンやエステとの大きな違いです。
医師の診断
施術を受けたクリニックで、すぐに医師が診察してくれるのも特徴です。
肌トラブルが脱毛直後に起きた場合は、その場で医師が診察、必要に応じて塗り薬などを処方してくれます。
帰宅後や脱毛後数日してから起きた場合は、事前に渡された軟膏を塗る、クリニックに連絡して指示を仰ぐ、診察してもらうといった方法があります。
いずれにしても、医師の診断をすぐに受けられたり、医師が処方した薬を即座に塗ることができたりするため、サロンやエステより迅速な対応が叶います。
自力での応急処置はどうするの?
脱毛後の肌トラブルはよくあることで、軽度なものも多いことから、放っておく方もいますが、素人判断は危険です。
サロン・エステ、クリニックの指示に従い、対応してもらった方が安全です。
しかし、すぐに訪問や確認できない状態であったり、軽度な症状であったりする場合は自力で処置することも考えられます。
応急処置についても覚えておくといいでしょう。
まずはサロンやクリニックに連絡をすること
サロンやクリニックが近くになく、すぐに対応してもらうことが難しくても、まずは連絡しましょう。
症状を聞き、今できる対処法を教えてくれます。
赤みや炎症は冷やすこと
営業時間外でサロンやクリニックの指示を仰げない場合、応急処置をして様子を見ます。
赤みや炎症は冷やすことでよくなることが多いため、まずは冷却処置です。
患部を冷水にさらす、冷タオルをあてるなどしましょう。
このとき、氷や保冷材を患部に直接あててはいけません。
逆に刺激となって症状が悪化する恐れがありますので、布やタオルでくるみ、冷やしすぎないようにすることが大切です。
冷水やタオルも長時間あてないようにしましょう。
清潔に保つ
肌が弱り傷ついていると、雑菌が繁殖しやすくなり、肌トラブルが悪化する恐れがあります。
とにかく患部は清潔に保つようにしましょう。
ただし、洗浄力の強いボディソープを使ったり、ゴシゴシこすったりするのは逆効果です。
熱すぎない温度のシャワーで洗い、きれいなタオルで拭いたら、保湿をして触らないようにすることです。
低刺激の保湿液で様子を見る
保湿液は薬ではありませんが、乾燥を防いで肌のバリア機能を正常にし、肌トラブルを起こりにくくしてくれます。
高価なものでなくてよく、普段使い慣れているものが十分です。
なるべく刺激の少ない保湿液で十分保湿しましょう。
保湿して様子を見ると状態がよくなってくることが多いですが、それでもだめならやはりサロンやクリニックに連絡するか、直接皮膚科に行くかした方がいいです。
ワセリンを塗る
脱毛サロンやエステでは軟膏をもらうことはできませんので、市販のワセリンを塗って、様子を見る方法もあります。
ワセリンはやけどの治療に使われることもあるため、脱毛後の赤みや腫れに一定の効果が期待できます。
ただし、ワセリンは万能薬ではありませんし、あくまでも応急処置的なものです。
軽度な赤みやかゆみの様子見に使うようにし、よくならない場合は早めに医療機関を受診しましょう。
あくまでも応急処置だと心得て
ここまで紹介した方法はあくまでも応急処置です。
サロンやクリニックにどうしても連絡がとれない場合や、軽度の症状に対して使える方法です。
日中は連絡して指示を仰ぐことを基本とし、症状がひどい場合は夜間でも医療機関を受診しましょう。
脱毛サロンやエステ、クリニックでは、安全な脱毛を心がけており、ひどい肌トラブルが起こる心配をしすぎることはありません。
しかし、肌トラブルの可能性はゼロではなく、肌質や体調によってリスク値が変動することもあります。
肌トラブルに備えて事前に確認しておきたい点
ここでは、アフターケアの観点から、サロン・エステ、クリニック選びで確認しておきたい点を紹介します。
肌トラブルが起きたときにどう対応してくれるのか
脱毛に肌トラブルは起こり得ることなので、肌トラブルが絶対に起こらないサロン・エステ、クリニックを探すことは残念ながら難しいと言えます。
安全性の高いサロン・エステ、クリニックは多数ありますが、それでも肌トラブルの可能性はゼロではありません。
しかし、重要なのは肌トラブルが起きた後にどうすべきか、ということです。
脱毛による肌トラブルは早めの対処で解決することがほとんどだからです。
脱毛契約をする前に、肌トラブルが起きたときにどう対応してくれるのかを聞いておきましょう。
事前に説明をしっかりしてくれているのか
脱毛前には、念入りなカウンセリングがおこなわれます。
その際、自社の脱毛技術やメリットばかりを説明しているのではなく、肌トラブルなどのデメリットまできちんと説明しているかチェックしてみてください。
もし説明がなければリスクにまつわる質問をしてみるといいでしょう。
脱毛のリスクやデメリットを丁寧に説明してくれるサロン・エステ、クリニックは良心的で、アフターケアまで整っていることが多いです。
治療費は誰の負担になるのか
脱毛後の肌トラブルが、利用者による不注意で起きたわけではないのなら、問題になるのは治療費です。
自分に責任がない以上は、施術者側で負担してもらいたいですよね。
肌トラブルが起きたとき、治療費を負担してもらえるケースが多いですが、中には自己負担のサロンもあります。
治療費が自己負担だと、あらかじめ想定していた脱毛費予算をオーバーしてしまうため、必ず確認しておきたいポイントです。
どのような場合に、いくら負担してもらえるのかまで整理しておきましょう。
提携医院の場所や通いやすさ
サロンやエステの場合は、提携医院の場所や通いやすさまで調べておくと安心です。
店舗近くの医院であればいいのですが、離れていたり、自宅から通いにくかったりすると、結局自分で医院を探す手間が発生してしまいます。
また、そもそも提携医院がなく、ドクターサポートが受けられないサロンやエステもあります。
たとえ脱毛費用が安いとしても、万が一のことを考えるとあまりおすすめできませんので、ドクターサポートが受けられるサロンやエステを選びたいところです。
テスト照射で肌状態を見極めてから
脱毛器や脱毛技術に問題がなかったとしても、利用者の肌との相性によって肌トラブルが起こる可能性もあります。
これを回避するためには、自分の肌質にあった脱毛方法を選ぶことも大切です。
サロン・エステ、クリニックでは、希望すると事前にテスト照射が受けられることが多いので申し出てみましょう。
脱毛時の肌トラブルを減らす方法
脱毛時の肌トラブルを極力防ぐためには、利用者本人の心がけが重要になります。
肌トラブルをできるだけ避けるために何ができるのでしょうか。
生理や体調不良のときはキャンセルする
生理や体調不良のときは、ホルモンバランスの乱れや免疫力の低下が起こりやすいため、脱毛はやめておいた方がいいでしょう。
次の予約が取りにくいことを理由に無理に脱毛しても、肌トラブルが起きて脱毛できなくなっては意味がありません。
脱毛日に備えて体調を整えておくことも大切です。
日焼けや乾燥には特に気をつける
日焼けや乾燥は肌トラブルの元です。
サロン・エステ、クリニックでも事前に指示されることが多いですが、脱毛の基本だと思って徹底的に対策しましょう。
脱毛期間中は、必要のない限り、海やレジャー、スポーツなどはやめておいた方が無難です。
日頃の乾燥によってバリア機能を下がり、肌トラブルが起こりやすい状態になってしまうので、保湿を習慣にしておきましょう。
脱毛後は安静にしている
脱毛後には複数の禁止事項があります。
脱毛直後には問題なくても、事後の行為によって肌トラブルが起きてしまうことがあるため、禁止事項をよく覚えておくべきです。
脱毛後は基本的に安静にしているのが一番です。
飲酒や激しいスポーツのほか、熱いお風呂に入ったり、マッサージに行ったりと血行を促進させる行為もやめておきましょう。
そのほか事前の指示を守る
そのほか、サロン・エステ、クリニック側で指示されたことはしっかり守ることが大切です。
指示から外れることをした結果、肌トラブルが起こると、本来の補償が受けられなくなる可能性もあります。
無理なムダ毛処理はもうやめる
脱毛が完了した後はムダ毛の自己処理が不要になりますが、脱毛中はまだ自己処理が必要です。
自己処理が原因で肌トラブルが起きることが多いため、自己処理方法にも気をつけましょう。
毛抜きやワックス、除毛クリームなどは使わず、原則は電気シェーバーで優しく処理しましょう。
カミソリもあまりおすすめできませんが、どうしても使う場合は安全面と衛生面に気を配り、正しい方法で使うようにしたいですね。
肌トラブルが起こりにくい脱毛は?
肌トラブルを防ぐため、肌トラブルが起こりにくい場所で脱毛してもらいたいと考える方もいるはずです。
脱毛が受けられるのは、脱毛サロン、エステ、クリニックがありますが、どこで脱毛するのが一番いいのでしょうか。
脱毛サロンやエステは出力パワーが低い
光脱毛やレーザー脱毛では毛根に熱を加えることで脱毛しますので、出力パワーが低いほど肌へのダメージが低いと考えることもできます。
一般的には、クリニックでのレーザー脱毛より、サロンやエステの光脱毛の方が低パワーで、痛みも少ない傾向にあります。
その分効果が低く、脱毛完了までに時間がかかりますが、弱いパワーの方が安心できる方はサロンやエステを選ぶといいでしょう。
その場ですぐ対処してもらえるのがクリニック
出力パワーが高いことで肌ダメージが強いと思われるクリニックですが、大きな強みは医師がいることです。
その場ですぐ対処してもらえるため、時間をあけずに肌トラブルに働きかけることができます。
脱毛期間を短く済ませたい方、肌トラブルにすぐ対応してもらいたい方はクリニックが向いています。
肌ダメージが少ない脱毛方法もある
サロンやエステ、クリニックではそれぞれ扱う脱毛器が異なります。
最新の脱毛器を使った脱毛では、肌ダメージが少ない傾向にありますので、最初から肌ダメージの少ない脱毛を選ぶことも1つです。
サロン、エステ、クリニックというくくりではなく、どんな脱毛器を使っているのかに着目してみてもいいでしょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、脱毛後に肌トラブルが起きたときの対処法を紹介しました。
脱毛にはある程度の肌トラブルはつきものです。
軽度の肌トラブルは早めに対処することですぐよくなりますので、心配しすぎる必要はありません。
事前の確認と心がけ、素早い対処が重要です。
サロン・エステ、クリニック側の対応を調べておき、いざというときに備えておきましょう。