多くの脱毛サロンやクリニックでは「日焼けをしないように注意してくださいね。」と言われます。
しっかり守る人だけでなく、何となく聞き流してしまう人もいますが、日焼けは脱毛中には絶対NGだとご存じでしょうか。
今回は、脱毛と日焼けの関係に着目し、日焼けNGの理由や考えられるリスク、日焼け防止方法などを紹介します。
目次
脱毛中に日焼けをしてはいけない3つの理由
脱毛中の日焼けが厳禁なのはれっきとした理由があります。
まずは日焼けしてはいけない理由を理解し、脱毛期間中は特に気をつけるようにしましょう。
1.脱毛効果が薄れてしまうから
光脱毛やレーザー脱毛は毛のメラニン色素に反応します。
毛だけが黒いことで、毛に集中的に光を当てることができ、高い脱毛効果を発揮するのです。
しかし、日焼けした肌は皮膚全体にメラニン色素が多いため、せっかくの光が毛と皮膚に分散してしまいます。
それによって本来より脱毛効果が低くなってしまう仕組みです。
いくら性能のいい機械を使い、腕のいいスタッフが施術しても、日焼けすることで本来より脱毛効果が薄れてしまうのです。
2.痛みを感じやすくなってしまうから
近年の光脱毛やレーザー脱毛は痛みが少ないものが多数あります。
光を当てているため痛みがゼロではありませんが、皮膚全体ではなく毛根部分に集中しているため、さほど痛みを感じないのです。
日焼けをした肌への脱毛は、皮膚全体へ照射範囲が広がることになること、肌が炎症してデリケートな状態になっていることを理由に、いつも以上に痛みを感じやすいと言えます。
3.肌トラブルを回避するため
本来脱毛はトラブルのない健康な肌におこなうもので、理由は光やレーザーには毛根を破壊するほどのパワーがあるからです。
いくら痛みや肌への負担が少なくなったとはいえ、肌ダメージがゼロとはいかないのが脱毛です。
これを日焼けした肌におこなうとどうなるでしょうか。
日焼け肌は乾燥ややけど状態にあり、非常に敏感になっています。
光やレーザーをあてることでやけどの原因になる、乾燥がすすんでしまうといった事態になりかねません。
脱毛してきれいな肌を目指しているはずなのに、肌トラブルが起きては本末転倒ですよね。
肌トラブル回避のためにも日焼け肌は脱毛できないことになっています。
脱毛サロンやクリニックの対応はどうなる?
脱毛中に日焼けした人に対し、脱毛サロンやクリニックではどうしているのでしょうか。
対応はまちまちですが、大きく分けると3つあります。
1.脱毛を断る
まず覚えておきたいのは、はっきり日焼けが認められると、多くの脱毛サロンやクリニックでは脱毛を断られることになるということです。
自分では大丈夫だと思っていても、プロの目から見てNGだと判断されることも多々あります。
2.出力パワーを落として照射する
日焼けの程度が軽い場合は出力パワーを落として照射してもらえる場合もあります。
しかしパワーが弱いということは、その分脱毛効果が薄くなるということ。
同じ1回を消化するのに、いつもより低いパワーになるのでコスパも下がってしまうことになるでしょう。
3.日焼け部分を避けて照射する
部分的な日焼けであれば、その場所を避けて照射するケースもあります。
日焼け箇所を避けたとしても1回は1回ですし、照射した箇所と照射しなかった箇所で毛周期がずれてしまいます。
契約を終えたときに体の一部分だけ毛が残っているなんてことにもなりかねません。
脱毛中の日焼けで考えられるその他のリスク
脱毛期間中にうっかり日焼けをしてしまうと、脱毛ができないだけでなく、さまざまなリスクが発生します。
脱毛が「複数回おこなうことで効果がでる長期契約」である点に注意が必要ですよ。
当日キャンセル扱いになる可能性
日焼けによって当日脱毛不可となった場合、当日キャンセル扱いでキャンセル料を取られる可能性もあります。
月額料金制の場合は脱毛できなかったとしても、口座引き落としがおこなわれる可能性もあるのでお金も無駄になってしまいます。
すぐに予約を取り直ししようにも、日焼けの症状が治まる頃にしか予約ができません。
人気のサロンやクリニックでは希望の日に予約を入れられないこともあるでしょう。
脱毛完了までが長引く
日焼けの程度にもよりますが、日焼けの症状が治まるまでには2~3ヶ月ほどかかると言われています。
これは、当日の脱毛が断られるだけでなく、日焼けしてしばらくの間は脱毛ができないことを意味しており、当初の脱毛計画が狂ってしまいます。
たとえば、日焼けせず順調に通っていれば1年で終わったのに、1年半かかってしまう場合もあるでしょう。
日焼けで一時中断したことで脱毛効果がでにくく、追加料金を支払い、回数を増やすことも考えられます。
脱毛中の日焼けはどの程度ならいいの?
脱毛中の日焼けが厳禁だと言っても、程度によっては脱毛できるケースもあります。
どの程度だと「脱毛できないほどの日焼け」と判断されるのかについて見ていきましょう。
小麦肌
一般的に小麦肌と呼ばれるような色の方の場合、脱毛できないことが多いです。
光やレーザーに反応しやすいメラニン色素が肌中に多いことを考えると、光脱毛やレーザー脱毛は難しくなります。
地黒の方も最初のカウンセリングで脱毛効果について説明されたり、断られたりする場合があります。
服との境目がくっきり見えている
他の人と比べてそこまで色黒ではないという状態でも、本人の通常の肌より日焼けしているとNGとなることがあります。
分かりやすいのは服との境目がくっきり見えている状態。
通常の肌より色が黒くなっていることで日焼けが分かり、肌状態もよくない可能性がありますので、脱毛を断られる可能性があります。
服との境目が薄く日焼けが分かりにくい場合はOKとされることもあり、カウンセリングをしてくれた人の判断によります。
赤く皮が剥けている状態は高い確率でNG
赤くなったり、皮が剥けていたりすると肌が炎症を起こしています。
黒くないからいいというものではなく、傷や炎症、乾燥で肌が悲鳴をあげており、強い光やレーザーを当てられる状態ではありません。
光やレーザーは赤にも反応しますので、脱毛効果も低いです。
高い確率で脱毛NGとされるでしょう。
脱毛期間中の紫外線対策方法
ここまでの内容で、脱毛中の日焼けは絶対に避けるべきだとお分かりいただけたでしょう。
ここからは、具体的にどのような紫外線対策をすればいいのか、日焼けを回避する方法を紹介します。
日焼け止めクリームは必須
紫外線対策の王道といえば日焼け止めクリームです。
最近はさまざまなタイプの日焼けクリームがありますが、脱毛中は低刺激、オーガニックのものなど、肌に優しいタイプのクリームを選ぶといいでしょう。
ただし、脱毛日当日は日焼け止めクリームの使用にも注意が必要です。
脱毛前には、クリームが毛穴をふさぐことで脱毛効果に影響を与えてしまう恐れがあります。
脱毛直後にも、皮脂を吸収して乾燥させやすい日焼け止めを塗ることはNGとされています。
脱毛日当日だけは、日焼け止めクリーム以外の方法を徹底すること、地下鉄の利用や日陰を歩くことなども必要です。
外出時は基本的に長袖を着る
季節を問わず、基本的に長袖にすることをおすすめします。
夏場であれば、生地が薄手でUV効果の高い長袖のカーディガンやパーカーなども多数販売されていますので、1着は持っておくといいでしょう。
これだけでもひどい日焼けを回避することができます。
移動の際だけ着るようにし、屋内では好きなファッションをすればいいのですから、それほど難しい方法ではありません。
日傘をバッグに入れておく
日焼け止めクリームを塗り忘れてしまったときにも、日傘があれば紫外線をある程度カットできます。
大きめの傘がおすすめですが、自宅に忘れやすい方は折り畳みタイプがあると、外出用のバッグに入れておくことができます。
ただ、日傘だけだと照り返しで日焼けすることもあるため、日焼け止めクリームや手袋などと併用する方がいいでしょう。
UVカット手袋やストールを車に置く
車の運転をされる方は腕や首回りの日焼けに注意が必要です。
運転時にも使えるUVカット手袋や、首回りの日焼け防止のためのストールなどを車に置いておくといいでしょう。
手の脱毛をしている方は、手の甲や指も日焼けしやすい箇所になりますので注意を払ってください。
帽子をかぶる
ツバが広めの帽子をかぶるのも紫外線対策になります。
特に顔脱毛をされている方は日焼け止めとダブル使いしましょう。
ファッションアイテムの1つとして人気の帽子ですから、無理なく紫外線対策ができるのではないでしょうか。
少しでも日に焼けたと感じたら冷やす
うっかりして日に焼けてしまった場合でもできることはあります。
まずは冷やすことが大切です。
日焼けは肌が炎症している状態ですから、冷やすことでほてりを抑えることが応急処置になります。
冷やし方にもコツがあります。
氷や保冷材を直接肌に当てる方法だと、それはそれで刺激が強く逆効果になるため、適度な温度で冷やすようにしましょう。
タオルを水で濡らして当てる、保冷材をタオルでくるんだ状態で当てるなどの方法があります。
日焼けしやすい場所には行かない
日常生活だけでなく、趣味や遊びの中で日焼けしやすい場所もありますので注意しましょう。
日焼けしやすい趣味や遊びの代表例としては
- 海やプール
- 日中屋外のスポーツ観戦
- アクティビティ(冬のスポーツ含む)
- 川辺のバーベキュー
などがあります。
脱毛期間中に一切遊べないのかとがっかりしてしまうかもしれませんが、屋内で楽しめる遊びは山ほどあります。
脱毛をきっかけに新しいことにチャレンジしてみてもいいでしょう。
日焼けしやすい場所に脱毛期間中にどうしても行かなければいけない理由があるなら、最初から別の脱毛方法を選ぶのも1つです。
紫外線対策は年中おこなうことが大事
紫外線対策は夏に意識がいきがちですが、年中おこなうことが大切です。
紫外線の種類には「UV-A」と「UV-B」の2種類があり、特に「UV-A」は年中安定して降り注いでいます。
日焼け止めクリームには「SPF値」と「PA値」が示されていますが、「UV-A」のカットにはPA値の高さが関係しています。
脱毛中は、SPF値だけでなくPA値もしっかりあることを確認して、日焼け止めクリームを選ぶようにしましょう。
紫外線対策を忘れがちな冬も日差しが強い日が多く、雪焼けするケースもありますので、日焼け止めクリームは季節を問わず塗るようにしましょう。
ビタミンCをこまめに補給
ビタミンCにはメラニン色素の発生を抑制する効果が期待できます。
野菜やフルーツに多く含まれますので脱毛期間中は積極的に摂取したいですね。
ただし、ビタミンCの摂り方には注意も必要です。
一部の野菜やフルーツに含まれるビタミンCは紫外線に過剰反応し、シミの原因となることがあります。
また、体内に蓄積されにくい特性をもっています。
一気に摂取しても効能が薄れますのでこまめに摂ることが大切です。
紫外線が少ない夕方以降に、何回かに分けて摂取するといいでしょう。
日焼けした肌にもできる脱毛方法
脱毛と日焼けの関係をお伝えしましたが、事情があってどうしても日焼けしやすい方もいるはずです。
たとえば
- 屋外の仕事をしている
- 仕事で海外に行く機会が多い
- スポーツをしている
- 日に焼けた肌が好き
といったケースが考えられます。
徹底した紫外線対策で日焼けを防ぐことは可能ですが、なかなか難しいと感じるかもしれませんね。
この場合、日焼けした肌でも施術できる脱毛方法を選ぶことも1つでしょう。
日焼けして肌でも脱毛可能と言われる脱毛方法を紹介します。
ダイオードレーザー式
メディオスターという脱毛機器を使い、ダイオードレーザーと呼ばれるレーザーを照射するレーザー脱毛です。
従来のレーザー脱毛のようにメラニン色素に反応させる方法ではなく、「蓄熱式」による低温の熱を、毛の再生の元となる「毛包幹細胞」に作用させる方法です。
肌の色が関係なく照射でき、肌への刺激が少なくじわじわとダメージを与える方法なので、日焼けした肌にもできる脱毛だと言われています。
新しい脱毛方法で長期の治療実績がありませんが、最近特に人気が上がっており、一部のクリニックで実施されています。
ハイパースキン脱毛
従来の光脱毛やレーザー脱毛は高温の光を毛根に当てて破壊させる方法ですが、少なからず肌ダメージがあり、やけどや肌のピリつきが起こるケースもあります。
ハイパースキン脱毛は発毛の元となる種に特殊な光を当てることにより、やけどの心配がない脱毛方法とされています。
肌に優しい脱毛方法であることから、敏感肌やデリケートな子どもの肌にも施術可能だと言われています。
ハイパースキン脱毛は、クリニックだけでなく、一部の脱毛サロンやエステサロンでも導入されています。
ニードル脱毛
ニードル脱毛は多数の脱毛方法の中でも歴史が深い脱毛方法です。
毛のメラニン色素に反応させるのではなく、毛穴に針を刺して微量の電流を流す方法で、毛穴以外に影響がなく、日焼けした肌でも施術可能とされています。
高額で痛みが強いことでも知られているので手放しにおすすめはできませんが、どうしても日焼けしてしまう人は最終手段として考えてみてもいいでしょう。
大手エステサロンなどで導入されています。
最後に
いかがでしたか?今回は脱毛と日焼けの関係性をお伝えしました。
多くの脱毛サロンやクリニックでは日焼けNGとされており、肌への負担を考えると日焼けはしない方がいいことは確かです。
紫外線対策はいつも以上に念入りにおこなうようにし、絶対に日焼けしない強い意志をもつようにしましょう。
結果的にはムダ毛がなくなるだけでなく、色白もキープでき、より美しい肌に導くことができるはずですよ。