塗装屋のきつい現実。外壁塗装工の年収アップは可能なのか?

外壁塗装工の仕事とは。今よりも年収を上げる方法を考える。

外壁塗装は、建築物の外観に携わる大切な仕事で、自分の作業が結果として残るやりがいのある仕事です。

建築関係の職種の中では、肉体的に負担の少ない仕事と誤解されていますが、実際は決して楽な仕事ではありません。

ペンキを塗るだけの簡単な仕事と思っている人も多いようですが、技術が必要とされる、非常に危険で難しい仕事なのです。

また、お給料も安定せず、なかなか昇給しづらい仕事だとも言われています。

そこで今回は、厳しい外壁塗装の仕事の一端を紹介するとともに、年収アップのための方法を考えてみたいと思います。

外壁塗装にはどのようなデメリットがあるか

外壁にペンキを塗って完成させるのは楽しい仕事と考える人が多いかもしれません。

ですが、実際はかなり厳しい作業です。

まずは外壁塗装の仕事のデメリットをいくつか紹介してみます。

仕事は天気に左右される

外壁塗装は天候によって仕事の有無が左右されます。

天気が悪ければ仕事が中止になることもめずらしくありません。

月給制の会社であれば問題ないのですが、外壁塗装の仕事の多くは日給制をとっていますので、仕事がなければその分収入が下がります。

急に仕事が休みになった場合に備えて、副業などの収入を得る方法を用意しておけばよいのですが、そうでなければ安定的に収入を得るのは難しいと考えなければいけません。

臭いやよごれを覚悟しなければならない

外壁塗装は、3Kと言われる仕事です。3Kとはきつい、きたない、きけんな仕事を指す言葉です。

スプレーやペンキを使いますので、身体や髪が汚れることは当たり前ですし、一日作業すればペンキやシンナーの臭いも染みついてしまいます。

仕事終わりで友達や恋人どこかへ出かけたいと思っても、汚れや臭いが気になってしまいます。

仕事中だけでなく、プライベートの時間にも影響してしまうのは大きなデメリットです。

師弟関係の体質が残っている

塗装の仕事はペンキを塗るだけの簡単な仕事と思われるかもしれませんが、しっかりとした技が必要な技術職です。

そのため、親方と弟子といったしっかりした上下関係が残っている職種でもあります。

親方や先輩の命令は絶対的であったり、ミスをすれば手をあげられることもめずらしくありません。

昨今は職場のコンプライアンスが重要視されていますので、大手の会社であれば配慮されているかもしれませんが、個人経営の会社ではまだまだ師弟関係が色濃く残っているようです。

人間関係がうまくいくかどうかは個人差がありますが、有無を言わさぬ上下関係が苦手な人には辛い仕事です。

意外と大変な清掃作業

外壁塗装の仕事は、ただペンキを塗ればよいというわけではありません。

ペンキを塗る前に塗装面をしっかりと清掃して汚れを落としておかなければ、綺麗に仕上げることはできないのです。

また作業の終わりには、他の部分にペンキの汚れを残さないようにしっかりと用具や周りを掃除しなければなりません。

この清掃作業が思っているより大変な肉体労働なのです。

ペンキを塗るだけの仕事と思って就職すると、その他の仕事の大変さに驚くかもしれません。

肉体労働である

外壁塗装は、建築現場での他の仕事に比べて楽な仕事と思われがちですが、やはり肉体労働であるのは間違いありません。

重たい機材やペンキを運ぶ必要がありますし、常に腕をあげたまま作業をするのは、体力的にかなりの負担です。

また外壁を塗るのですから、必然的に仕事は外で行いますので、暑い夏や寒い冬などに耐えて作業をしなければなりません。

体力的に楽だと言われるのは、あくまで重たい資材を運ぶ他の仕事と比較しての意味ですので、普通の仕事から見れば過酷な肉体労働です。

危険と隣り合わせである

作業に使われるペンキやシンナーには危険な成分が含まれています。

長く吸い続けると肉体的に不調をきたしてしまうかもしれません。

もちろん作業にはマスクを用いて細心の注意を払いますが、場合によってはペンキの臭いで気分が悪くなることもあります。

また建物によっては高所で作業する必要があるため、その意味でも常に危険と隣り合わせなのです。

スケジュールがタイトな場合が多い

外壁の塗装は建築工程の中でも後半に行われます。

そのため、スケジュールに遅れが生じている場合、塗装作業の日程にしわ寄せがくるケースがめずらしくありません。

天候によっても仕事の進行が左右されるため、タイトなスケジュールの中で夜間残業もしなければなりません。

仕事の忙しさが一定しないので、予定が立てづらく、プライベートが充実しないのも悩みのひとつです。

外壁塗装で年収をアップさせる方法

外壁塗装の仕事は、その内容と比較しても決してお給料の良い仕事ではありません。

年収をアップしたいと考えるのであれば、ただ仕事をこなすだけでなく、もう一歩踏み込んだ方法が必要です。

では具体的にはどのようなことを行えばよいのでしょうか。

資格取得を目標にする

外壁塗装の仕事にも、塗装技能士や有機溶剤作業主任者などの塗装に付随するさまざまな資格があります。

資格を取得すればそれだけ仕事の幅が広がりますので、まずは資格取得を目標に技術や知識を磨きましょう。

仕事の幅が広がれば、安定した収入や年収のアップにもつながります。

接客スキルを磨く

塗装業は技術職とはいえ、クライアントから仕事をもらうことで成り立っています。

仕事を得るためには、営業力や人当たりのよさなど、接客業のスキルが役に立ちます。

技術はもちろん、感じのよい雰囲気での作業を心掛けていれば、仕事を頼まれる機会も増えるでしょう。

営業は自分の役割ではないと決めてかからずに、接客のスキルを磨いてひとつでも多くの仕事がとれるようになりましょう。

お給料のよい会社に転職する

同じ塗装業でも会社によって待遇やお給料に差があります。

大手の会社であれば安定して仕事がありますし、いろいろな面で恵まれた傾向にあります。

思い切って待遇のよい別の会社へ転職するのも方法のひとつです。

転職の際には、客観的に判断できる資格を持っていたほうが有利ですので、あらかじめ資格を取得してから転職するほうが有利かもしれません。

資格がない場合でも、自分の経験をうまくアピールできるような材料を用意しておくとよいでしょう。

別の業界に転職するなら早めに行動しよう

塗装業に見切りをつけるのであれば、まったく別の業界や業種への転職を検討しましょう。

未経験でも応募できる仕事はたくさんありますし、体力的に自信があれば仕事の幅は広がります。

ただし求人には年齢制限が設けられている場合もありますので、別業界の仕事へ転職を考えるのであればなるべく早く動き出しましょう。

転職先について多くの情報を得たければ、転職エージェントを利用することをおすすめします。

転職エージェントは、未公開の求人を含む多くの情報を持っていますので、希望にあった仕事を見つけられるでしょう。

また転職支援のプロからさまざまなアドバイスがもらえるので、まったく経験のない業界へもスムーズに転職することが可能です。

転職に向けて動き出すなら、転職エージェントを活用してみましょう。

転職も踏まえたうえでまずは技術を向上させよう

今回は、厳しい外壁塗装の仕事と年収アップのための方法を考えてみました。

地道かもしれませんが、年収アップのためには技術を向上させて、資格の取得を目指しましょう。

また、全く別の業界に転職するのであれば、転職エージェントを利用して、なるべく早く動き出すのをおすすめします。

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