普段、空を見上げる時というのは、雲の色を見て雨をチェックする時くらいのものですが、その雲には色々な種類があります。
例えば、「ひつじ雲」や「うろこ雲」、「いわし雲」などです。
それぞれの見分け方は、ひつじ雲は白い大きな雲の塊の下が灰色になっています。
うろこ雲は鱗のような小さな雲片が固まっており、イワシ雲は鰯が群れて泳いでいるような形に見えます。
ひつじ雲とは
「ひつじ雲」は、高積雲(こうせきうん)に分類されます。
雲の塊が白色で大きくはっきりとしており、下の部分の雲が灰色になっています。
雲片の大きさは巻積雲(けんせきうん)より大きく、発達していくと太陽を遮るため薄暗くなります。
高度は中層域(2?7㎞)に位置しています。
気象上では、寒気団の内部の気流の影響や、寒気団上部に暖気ができた際に見られます。
うろこ雲とは
「うろこ雲」は、巻積雲の一種です。
濃い白色をしており、非常に小さな雲片が集まって群れをなしている様子が、水面に波うつ魚の鱗のように見えることから、うろこ雲の名が付いています。
この雲が出て来ることは天気が悪化する予兆であり、温暖低気圧や熱帯低気圧の接近時に巻雲の次に現れます。
なお、巻積雲には層状雲やレンズ雲、塔状雲などがあります。
いわし雲とは
「いわし雲」はうろこ雲同様、巻積雲の一種であり、上空高く高度5?15㎞の位置に浮かんでいます。
巻積雲の中では比較的高い場所にできる雲です。
巻積雲は太陽の光が透けて見えるため、影ができません。
いわし雲は、帯状雲の上部が放射冷却によってできる細胞状対流(ベナール対流)の産物と言えます。
秋の台風や、移動性低気圧が近づく時に特に多く見られます。
見た目の違い
ひつじ雲とうろこ雲、いわし雲の主な見た目の違いは、以下の3つが挙げられます。
・雲のできる高さ
・一つ一つの雲の形
・雲の厚さ
雲のできる高さは、ひつじ雲が中層の高度2~7㎞で、うろこ雲といわし雲は高度5?15㎞にできます。
雲の形は、ひつじ雲が塊状で、うろこ雲といわし雲は波状になっています。
雲の厚さは、ひつじ雲は厚みがあり、うろこ雲といわし雲は薄くなっています。