【収める】と【納める】と【治める】と【修める】の意味と使い方・由来や例文

「収める」と「納める」と「治める」と「修める」は、いずれも「おさめる」と読み、ものごとがうまくまとまるという意味合いで使用されることが多い言葉です。

しかし、厳密には違いがあります。

「収める」は中に入れる、記録に残す、良い結果を残すという意味です。

「納める」は、金品を渡す、終わりにする、あるべき場所に置く、という意味です。

「治める」は、支配し、平和な状態にすることです。

「修める」は学問などを身に着けることです。

「収める」の意味

「収める」は、「箱に収める」や「フィルムに収める」など、中に入れたり記録に残すという意味があります。

また、「勝利を収める」など、成果を残すという意味でも使用されます。

他に、「丸く収まる」など、落ち着いた状態にするという意味もあります。

「怒りをおさめる」の場合は、落ち着いた状態にしたい場合に「収める」が使用されます。

「納める」の意味

「納める」には、「代金を納める」など、渡すべき金品を、受け取り手に渡すという意味があります。

また、「仕事納め」などには、その動作で終わりにするという意味があります。

他に、「遺骨を納める」など、あるべき場所に落ち着くという意味でも使用します。

「収める」と「納める」は、中に入れる、収納するという意味がありますが、「納める」のほうが、あるべき場所に置くというニュアンスがある点が異なります。

「治める」の意味

「治める」には、「国を治める」など、支配し平和な状態にするという意味があります。

また、「治水」など、川が氾濫しないように支配することにも使用されます。

他に、「風邪が治まる」など、良くない状態が鎮まるという意味にも使用されます。

「紛争をおさめる」という場合には、落ち着かせるという意味が強い場合は「収める」、正しく導くの意味が強い場合は「治める」が適しています。

「修める」の意味

「修める」には、「修士課程を修める」など、学問や芸術、専門技術、武道などを身に着けるという意味があります。

(よく間違われますが、大学院修士課程や博士課程を終えることは、「修了」といいます。

「卒業」でもなく、「終了」でもありません。)

他に、「身を修める」など、自分を高め、行いを正しくするという意味もあります。

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