自衛隊を辞めたい!退職者が減らない理由や続けるメリットとは?

国民の生活を守るために厳しい訓練に励んでいる自衛隊に憧れて入隊を決めたという人は多いでしょう。しかし、実際に自衛隊という組織に入隊してみたら「思っていた以上につらかった」という意見が大半です。

自衛隊の一員として、このさき自分がどこまで頑張っていけるかどうか不安で仕方がない、いっそのこと早く辞めたい...そのように考えてしまう人もたくさんいると言います。

その一方で、「せっかく自衛隊に志願したのだから、どこまでやれるのか限界まで自分の力を試してみたい」と考えて任務に邁進する人も少なからずいるようです。

そこで今回は、自衛隊を辞めるべきか留まるべきか?自衛隊を続けるメリットや自衛隊を辞めたい人が減らない理由、さらに自衛隊を辞めたいと感じ始めた時のリフレッシュ方法などについて解説していきます。

自衛隊を辞めたい?留まるべき?自衛隊を続けるメリット

自衛隊に入隊したことを最初はとても誇らしく感じていたのに、いつの間にか「どうしても自衛隊という組織に馴染めない」「どうしても自衛隊を辞めたい」と思い始めている自分がいることにショックを受ける人がいます。

また、頭では「自衛隊を辞めたい」と考えているのに、心の奥では「自衛隊に入ってまだ間もないのだから、もう少し頑張ってみれば良いのでは?」と、今後の進路を決めかねている人もいるかもしれません。

それでは、自衛隊を辞めたい...実際に辞めてしまおうか、それとも自衛隊に留まるべきなのかと真剣に悩んでいる人に向けて、自衛隊を続けるメリットについて考えていくことにしましょう。

自衛隊では驚くほど体力や精神力が鍛えられる

自衛隊という場所は、外部から遮断された世界であり、どのような訓練がおこなわれているのか、その実態を知ることはほとんどできません。

しかし、自衛隊には「国民を脅威から守る」という大きな使命があるからこそ、体力面でも精神面でも常に強くあることを求められます。

連日続く厳しいトレーニングや訓練によって、自分でも驚くほど筋力や体力がアップしていることに気がつくでしょう。また、ちょっとしたことでブレることのない精神力の強さも、自衛隊の訓練によって培われるでしょう。

自衛隊を辞めたいと思った時にはまず、「自分という人間をより強くできる場所が自衛隊にはあるのだ」ということを思い出してみてください。

自衛隊は民間企業のように「つぶれる」心配がない

自衛隊は国の組織であり、民間の利益を追求する民間企業とは違います。ですから、景気の上がり下がりによって経営状況が左右されたり、リストラが起きたりすることがありません。

ですから、自衛隊に所属している限り、お金を稼ぐための手段がなくなるという事態にはならないので安心です。それほど高い給与ではありませんが、とても安定しているところは大きなメリットです。

ですから、自衛隊を辞めたいと感じてもすぐに辞めてしまわない方が良いとも言えます。今後のことをよく考えたうえで決断を下すほうが良いでしょう。

また、独身ではない・家族がいる場合で「自衛隊を辞めたい」と思った時には、決して自分ひとりで判断してはいけません。必ず家族の意見を聞きながら今後の進路について考えるようにしましょう。

自衛隊寮で過ごすため家賃や光熱費が不要

自衛隊の中でも独身者は一人暮らしではなく、自衛隊寮で過ごすことになります。そのため、家賃や光熱費、食費といった一人暮らしをすれば必ず発生する出費を抑えることができます。

結婚をして家族を持つような場合にはもちろん、自衛隊寮以外の場所で暮らすことが認められますが、基本的に独身の自衛隊員は寮生活です。

そのため、自衛隊という職業に就いてもらえる賃金が低いことはそれほど大きなデメリットにはならないのです。むしろ、収入面で言えば大きなプラスになるかもしれません。

「自衛隊を少しでも早く辞めたい」という気持ちがわき上がりそうになったら、まずは「生活するうえでのメリット」について考えを巡らせてみるようにしましょう。

自衛隊を辞めたい人が減らない原因が知りたい

入隊する前は希望に満ちあふれていたのに、いざ自衛隊に入隊してみたら現実に直面して「辞めたい」人が続出しているというのが現状です。

国民の命と生活を守るという大きな役割を担っている自衛隊ですが、何がそこまで人を「辞めたい」というところまで追い込んでしまうのでしょうか。

では、自衛隊を「辞めたい」という人が増え続けている原因や背景について、くわしく見ていくことにしましょう。

集団生活をするのに疲れてしまった

自衛隊は基本的にチームで行動するものですから、ひとりだけ別行動をするというわけにはいきません。必ず集団で動き、生活するというスタイルになります。

ですから、「集団行動は苦手」「常に誰かと一緒にいる生活に慣れることができない」という人は、自衛隊を辞めたいと感じてしまうことが多いようです。

集団生活・集団行動をすることによって培われる能力もありますから、「自衛隊として長く勤めていきたい」という考えがあるのであれば、入隊前から寮生活などについてのイメージトレーニングをしておきましょう。

ただ、最初は集団生活をすることに抵抗があったけれど、次第に順応していったというケースも多くあるということも覚えておいてください。

もちろん24時間勤務!自分の時間が持てないことも多い

自衛隊という組織は、いつ・どんな時に召集がかかるかわかりません。そのため、完璧に自由になる時間というものが確保できない可能性があります。

プライベートな時間を持つことができないつらさ、恋人や家族との時間が削られることのつらさについては、実際に自衛隊に入隊して初めて分かったという人がほとんどです。

自らの時間を犠牲にして国民を守る立場である自衛隊という組織はそれだけ過酷な現場であり、入隊からほどなくして「辞めたい」という人が続出するのもうなずけます。

勤務時間よりも自分の時間を優先したいというのであれば、どれだけ自衛隊への憧れが強くても、今後のことを考えると入隊するのはやめておいた方が良いのかもしれません。

「上長の命令には絶対逆らえない」という風土に嫌気がさした

自衛隊というところはあえて言うまでもなく「体育会系」の組織であると考えることができます。上下関係がしっかりしており、上長の命令は絶対です。

つまり、新人のうちはどれだけ自衛隊の業務内容に不満を持っていても、聞き入れてもらえない可能性が高く、業務に対するモチベーションが下がってしまうことも十分に考えられます。

自衛隊という組織の中で発言権を持てるようになるためには、厳しい訓練を積み、数々の試験をクリアする必要があるでしょう。

しかし、そこまで大変な思いをして自衛隊を続けていこうという人は少数派です。大半は自衛隊の風土についていくことができず、「辞めたい」と言って去っていきます。

自衛隊を辞めたいと感じ始めたらトライしたいリフレッシュ方法

息抜きができなくて苦しい、自衛隊に入隊したことを後悔している・もう辞めたい...という考えが頭から離れなくなってしまうこともあるかもしれません。

今すぐにこの場所から離れたい、自衛隊という職業から解放されたいという気持ちに支配されて苦しくなってしまう場合もあります。

ではここからは、自衛隊を辞めたいと感じるようになったらぜひ試してほしいリフレッシュ方法を紹介していきます。

自衛隊のことを忘れて趣味に没頭する

自衛隊という仕事に疲れてしまった、もう辞めたい・ラクになりたいという時には、まずは自衛隊のことをすべて綺麗に忘れて、趣味に没頭するようにしましょう。

可能であれば外出を申請し、誰にも邪魔されない空間を確保したうえで、好きなことを心置きなくやってみるのです。

もしも「これ」といった趣味がない場合には、ひとりでカラオケに行って大声で歌うことに熱中するのも良いストレス解消法になります。

ゆっくり入浴してたっぷり睡眠をとる

自衛隊を辞めたいという気持ちが消えなくなってしまったということは、心身ともにバランスを崩しかけている証拠かもしれません。

そんな時にはゆっくりと時間をかけて入浴し、たっぷりと睡眠を取ることをおすすめします。人は疲れているとどうしても、思考がマイナスの方に偏ってしまうからです。

自衛隊の寮にある浴場では休まらないというのであれば、外出できる日にスーパー銭湯などに立ち寄ってみてください。大きな浴槽で汗を流したあとは、ぐっすりと眠りましょう。

信頼できる友人や家族に弱音を吐く

「これ以上、自分は自衛隊としてやっていく自信がない」「一刻も早く辞めたい」という感情が爆発しそうになってしまう時には、一人で考え込まないことも大切です。

自衛隊とは関係のない信頼できる友人や、家族に自分の心の内を打ち明けてみましょう。あなたの苦しさを分かってくれる人がひとりでもいれば、気持ちもだいぶ楽になるでしょう。

誰かに相談してスッキリする場合もあれば、「やはり辞めたい」という気持ちが強まることもあります。まずは「ひとりで悩まない」ことを徹底しましょう。

心と体が限界を超えてしまう前に!「自衛隊を辞めたい」と言ってもいい

自衛隊を辞めるべきか留まるべきか?自衛隊を続けるメリットや自衛隊を辞めたい人が減らない理由、さらに自衛隊を辞めたいと感じ始めた時のリフレッシュ方法などについて解説してきました。

自衛隊は一般の企業のように就業時間が決められているものではありません。24時間365日、いつ呼び出されても良いように待機していることが求められます。

そのため、プライベートの時間を十分に確保することができずにつらくなってしまうことも多く、辞めたいと感じる人が後を絶ちません。

だからこそ、心と体が限界を超えてしまう前に、「自衛隊を辞めたい」と感じたら無理をせず転職することをおすすめします。

たとえ自衛隊を除隊しても、かつてあなたが自衛隊員として懸命に仕事をした経験は決して無駄にはならないのだということを、ぜひ覚えておいてください。

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