職場で孤立しないためにできる事と、孤立してしまった時の対処法

職場に居場所がなくなり孤立してしまうと、大好きだった仕事も次第にやる気が無くなっていってしまいますよね。

お金のためだと思って割り切ったとしても、やはりお昼ご飯や飲み会に誘ってもらうことすらなくなるときつくなります。

職場で孤立しない、つまり仕事上の人間関係を円滑に保つためにはどのような対策が効果的なのでしょうか。

人間関係に悩むあなたに役立つ情報をまとめましたので、ぜひご覧ください。

これを読み終わる頃には、職場での人間関係に困ることはなくなっていますよ。

そもそも人はなぜ孤立するのか


人は生まれてすぐに家庭という集団で生活し始めます。

幼い頃はそこが全ての社会ですが、成長するにつれて社会生活の場が学校や職場へと広がります。

また、人間関係も家族から友人、そして職場の同僚へとつながっていきます。

私たちはそのつながりを発展させるために、相手と関係作りをします。

この時に必要なコミュニケーション力を「ソーシャルスキル」といいますが、孤立しやすい人はこのスキルが低いと言われています。

なぜ孤立する人はソーシャルスキルが低いのでしょうか。

これは、その人の生育環境が影響しているのではないかと考えられます。

幼い時からあまり自分の意見を言えなかった、言っても否定されることが多かった、些細なきっかけで仲間外れにされたり嫌がらせをされたりして辛かった、といった過去があると周りの人を信じられなくなります。

当然ですが、相手とのコミュニケーション方法を習得する機会がほとんど無かったので、人間関係を築くのが困難になります。

また、職場で孤立してしまうと仕事で誰にもヘルプを求められないので、一人で抱え込んでしまいます。

ですが、成長してからでも対人スキルを高くすることはできます。学生の時と社会人になってからでは生活環境がガラッと変わるので、今からでも社会人としての対人スキルを身につけていきましょう。

職場で孤立しないためには


ここでは、職場の人間関係を円滑に保つために必要なスキルについて4つご紹介します。

大事なのは「相手を変えることはできないから自分が変わる」ということです。これを意識すると苦手な相手とも接しやすくなります。

自分から積極的に挨拶する

何やら小学校の標語にありそうですが、実際それくらいに挨拶は人間関係の基本かつ重要なことがらです。

挨拶の有無は職場の雰囲気を象徴するものだと言っても過言ではありません。

実際に雰囲気が良い職場は、よく挨拶をしていますよね。

私が見てきた雰囲気の良い職場では、役職が上の人がふんぞり返って挨拶を待つのではなく、自分から部下に声をかけにいく姿をよく目にしました。

反対に、雰囲気があまり良くない職場では,挨拶の声が聞こえてこないことがほとんどで、みんな一様に暗い顔をして仕事に取り組んでいます。

上司はふんぞり返り、部下の挨拶にも偉そうに答えるだけ。

世間話などできるはずもなく、職場には雑談の一つもありませんでした。

挨拶がもつ意味合いは単なる声かけにとどまりません。

相手との間にある壁を取り除き「私と会話しませんか」というサインを送ることにもつながるのです。

孤立を避けるためにも「おはようございます」のあとに簡単な季節の挨拶くらいは交わすようにしてみるのはどうでしょうか。

あまりふだんから挨拶習慣が無いという方は、まず近くの席の人やすれ違った人に挨拶をしてみるところから始めましょう。

会話では聞き役にまわり、相手の話を傾聴する


相手と会話をする時、ついつい自分の話ばかりしていませんか。

人間は元々「話を聞いてもらいたい」という欲求を持っています。

ですから自分のことばかり話していると、相手は「あの人は私の話を全然聞いてくれない」と不満を持ってしまいます。

自分のことを話したら、同じ話題を相手にも振る、というのが基本的な会話術です。

例えば休日の過ごし方について自分が話したら「あなたは先週の休みどんな風に過ごしたの」と訊ねてあげます。

面白いことやうまい言い回しは必要ないのです、雑談とはオチのない会話を続けることなのですからむしろ落とさずにキャッチボールを続けましょう。

会話のキャッチボール、という言葉の通り職場での人間関係を円滑にするには言葉を「投げる」より「受け止める」ことを意識することが大事です。

その際「傾聴」することを心がけると、相手からは「私の話をちゃんと聞いてくれた」と好印象を持たれます。

傾聴とは「相手の話をじっくり聴いて受け止め、相手に寄り添う」というカウンセリング技法のことです。

いくつか傾聴技法はありますが、ここでは明日から実践できる「相づち」と「繰り返し」、「質問」の3つをご紹介します。

相づちには「へえ、そうなんですね」や「うん」という言葉での相づちと、「うなずき」といったノンヴァーヴァルコミュニケーションとしての相づちがあります。

話の途中で適度に相づちを打つと、相手は「聞いてもらっている」という安心感を得られます。

ただし、相づちばかり打ってはいけませんしバリエーションを持ちましょう。

「へえ」を繰り返しているだけでは、相手も「ちゃんと聞いてるのか」といら立ってきますよね。

勉強したい方はバラエティ番組の司会やひな壇で「他の芸人の話を聞いている芸人」を真似してみましょう、彼らは傾聴のプロですから、相づちについても学べることまみれです。

繰り返しはオウム返しとも呼ばれ、その言葉通り相手の言葉を繰り返す技法のことです。

たとえば、相手が「昨日は晩に借りてきたDVDを観たから眠くてね」と話したら「DVDを観たから眠いんですね」のように返します。

ここからさらに「どんなDVDですか?」等と質問すると会話が広がっていきます。

豆知識ですが、会話をする時は相手の真正面に立ったり座ったりしないようにしましょう。

人は向かい合わせになると威圧感を覚えますので、お互い圧迫感を味わわずに話すには90度あたりの斜向いに身を置くとよいです。

職場の噂話を聞いても同調しない、適度な距離を取る

人が集まる所には噂話はつきものです。そして大概は妬みや僻みであることが多いです。

もし誰かの陰口を聞いたとしても「本当にそうですよね」等と同調してはいけません。

その同調した姿のあなたを見て、さらに誰かがあなたの噂話をするかも知れません。

自分の価値を下げるようなことはしないように、噂話が好きな相手とは適度な距離を取ることも大事です。

また、噂話をする人はいつも噂のタネを探していますから家族のことなどプライベートな話はしないように気を付けましょう。

それと同時に、相手のプライベートなことにも踏み込まないようにしましょう。

「報・連・相」を徹底する

働いている皆様はご存知だと思いますが「報告、連絡、相談」のことですね。

仕事はチームで行うものですから困ったことや力を貸して欲しいことがあれば、一人で抱え込まずに上司や同僚に相談しましょう。

また、仕事の進捗状況や申し送りなどを上司に報告する時は、自分で情報を取捨選択せずに全て報告しましょう。

職場で孤立してしまったら


いくら人間関係に気を遣っていても孤立してしまうことがあります。

よく、孤立した人に対して「空気を読まずに自分勝手なことばかりしてるからだ」などと非難する人がいますが、実際は子どものイジメと同じように、誰が孤立するか分からないことの方が多いのです。

理不尽な話ですが、仕事がよくできる人ほど妬まれやすかったり、結婚や出産などで幸せにしている人が妬まれたりして孤立する可能性もあります。

その場合の対処法は3つあるのでご紹介します。

孤立した原因を探り、ゆっくり解消する

もし孤立した原因が自分にあるとハッキリ分かっていれば、その原因となった出来事を振り返って修正することで解消していく可能性があります。

ただし、明らかなパワハラや嫌がらせの場合は、上司に相談して一緒に解決していくことが必要です。

孤立しても気にせず仕事する

職場でも気丈に振る舞うことができるのであれば、この方法が最も有効かも知れません。

職場の人とは必要最小限の挨拶や会話のみに留めて仕事に没頭し、仕事が終わればさっさと家に帰る。

また、サークル活動や趣味の場など職場以外に居場所を作って、そちらで良好な人間関係を築く方が心地よくストレスも溜まりにくいかも知れません。

割り切れる方にはこの方法で問題ないと思います。

どうしても辛かったら無理せず職場から離れる

上の2つの対処法をしても耐えられないほど仕事が辛く、食欲が無くなったり眠れなくなったりした場合は無理をしてはいけません。

それは身体が出した「休んで」というサインです。

もしかしたら抑うつ状態に陥っていて、医療機関等での専門的な治療が必要な状態かも知れません。

それでも真面目で頑張りやの方は、仕事から逃げるのは弱い人間がすることだ。頑張らなきゃ…。

と思い詰めるかも知れません。

ですが、辛いことから離れるのは弱さではありません。

強い人だからこそ、最悪の状態になる前に自分で食い止めることができるのです。

社内で部署異動ができないか交渉し、難しいのであれば転職することも視野にいれて、まずはゆっくり休みましょう。

まとめ

仕事上での円滑な人間関係を保つことは決して難しいことではありません。

積極的な会話が苦手なら聞き役にまわり、挨拶と報連相をきちんとするだけで問題ありません。

もし自分の限界を超えて辛い思いをしているなら、一人で抱え込まずに家族や信頼できる人に相談してください。

今の孤立した状況を「長い社会人生活で転機を迎えたのかも知れないな」と前向きに捉え、一度ゆっくり自分の体と心の声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

ご覧いただき、ありがとうございました。

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