「マインドコントロール」という言葉を、一度はどこかで耳にしたことがあるでしょう。
マインドコントロールとは、自分の気持ちや他人の気持ちを意図的に操作することです。
「操作する」と聞くと、マイナスのイメージを抱くかもしれませんが、目標達成のために自分の精神をコントロールする方法と考えれば、それほど恐ろしいものではないと思えるのではないでしょうか。
しかし、現在ではマインドコントロールを悪用して、他人を自分の都合の良いように操ろうとする人が増えていると言います。
そこで今回は、マインドコントロールにかかりやすい人の特徴やマインドコントロールのやり方、他人にマインドコントロールされないためにできることなどについて、解説していきます。
目次
マインドコントロールにかかりやすい人の特徴
マインドコントロールは正しいやり方をすると、他人を自分の思うままに動かすことができてしまうという、考え方によってはとても恐ろしいものです。
そして、マインドコントロールにかかりやすい人にはいくつかの特徴があります。
自分に自信がない・自己否定の気持ちが強い
人の意見に流されやすい人というのは、マインドコントロールにかかりやすい人の大きな特徴のひとつです。
誰かの意見にすぐ同調してしまうのは、自分に自信がないことのあらわれであり、「自分の意見より他人の意見の方が優れている」という意識が根底にあるからです。
自己否定の気持ちが非常に強いため、他人に強く何かを言われると「...そうなのかもしれない。いや、きっとそうなんだ」と、簡単に他人の意見を受け入れてしまいます。
つまり、自分に自信がない人ほど、マインドコントロールのような「暗示」にかかりやすい体質であると言えるのです。
素直で他人をむやみに疑わない
とても素直で他人をむやみに疑わない性格の人も、マインドコントロールされやすいと言えるでしょう。何かを注意されれば文句を言わずに訂正し、めったに「他人に逆らう」ということをしません。
特に目上の人や自分より地位が上の人、自分にはない知識や経験を持っている人に対しては素直に感服して従順になるところがあります。
ですから、マインドコントロールのやり方を知っている人からすると、「コントロールしやすい」タイプと思われてしまうのです。
「自分は絶対にマインドコントロールされないと思っている
自分に自信がなかったり、素直すぎて人を疑うことを知らなかったリする人がマインドコントロールのやり方を知る人から利用されるケースは多いものです。
その逆で、「自分は絶対にマインドコントロールされない」と強く思っている人もまた、マインドコントロールされやすい人であると言えます。
なぜなら、「他人にコントロールされない」という絶対的な自信があるからこそ、警戒心がゆるくなる可能性が高いからです。
マインドコントロールのやり方を知っている人は、「自分は絶対に大丈夫」と考える人ほど、隙が生まれやすいということを知っています。
本当に実践する?マインドコントロールのやり方
マインドコントロールを良い方向に役立てれば、自分のモチベーションアップにつながったり、夢を実現させたりするための大きな力になります。
その一方で、マインドコントロールを使って他人を意のままに動かすこともできてしまうのです。では、自分以外の人をマインドコントロールするためのやり方について見ていきましょう。
自分は「味方」だと全力でアピールする
マインドコントロールのやり方はさまざまですが、まずはコントロールしようと思っている相手の信用を勝ち取ることが第一です。
相手が落ち込んでいる時、悩んでいる時など、心から同情し親切な態度で話を丁寧に聞いてあげましょう。
そうすることで「自分は味方である」ということを強く相手にアピールすることができます。
やがて問題が解決に向かい、相手が立ち直れそうになったところを見計らって、相手にマインドコントロールの暗示をかけていきます。
暗示と言っても呪文をくり返すわけではありません。相手を進ませたい方向に誘導していくのです。
相手にとってあなたは恩人であり大きな味方のひとりですから、よほどのことがない限り、あなたの言うことに従ってくれるでしょう。
同じことを何度もさり気なく伝え続ける
コントロールしたい相手に「同じことを何度も伝え続ける」という方法も、マインドコントロールのポピュラーなやり方です。
続けて何度も伝えるのではなく、会話の中でさり気なく、しつこく聞こえないように、「相手に希望すること」を何度もくり返し伝えていきます。
相手の頭の中に「あなたが望むこと」を少しずつ刷り込んでいくというわけです。
やがて相手は、無意識のレベルで自分でも気がつかないうちに、あなたが望んだとおりの行動をとるようになるでしょう。
たくさん褒めることで相手を都合の良い方向へ導いていく
「相手をたくさん褒める」というやり方も、マインドコントロールを進めていく上で有効なやり方です。
特に自己肯定値の低い人は、自分で自分のことを褒めることができません。
ですから、「あなたは素晴らしい」「自分で考えている以上に力がある人だ」と、いろいろな角度から相手を褒めることによって相手を信用させ、マインドコントロールしやすい状態に導いていきます。
やがてはあなたのアドバイスに耳を傾けるようになり、あなたの思うままに相手を動かすことも可能になるでしょう。
マインドコントロールされないためにできること
すでにマインドコントロールされてしまった人が近くにいる場合、次にマインドコントロールされるのはあなたかもしれないという事実に気がつきましょう。
そして、マインドコントロールをしようとする人間から少しでも距離を置くことが、マインドコントロールされないための、もっとも賢いやり方と言えるでしょう。
では、マインドコントロールされないためにできることについて、少し考えていきます。
自分のことはすべて自分で決める
マインドコントロールされてしまうと、自分の意志で行動しているつもりでも、実は「相手に都合のいいように動かされているだけ」ということになります。
そうした事態を避けるためには、まず「自分のことはすべて自分で決める」という、断固とした気持ちを持つことが大切です。
他人をマインドコントロールしようとする人のやり方は実に巧妙ですから、相手の話術に流されてしまわないように気をつけましょう。
冷静な判断力を身につける
物事を冷静に判断する力を身につけることも、マインドコントロールのやり方に長けた人から身を守るための大切な手段です。
なぜなら、感情に流されやすい・感情的になりやすい人というのはとてもコントロールしやすいからです。感情の高ぶりにより判断力が鈍ることが多々あるからでしょう。
そのため、「自分は人より感情的になりやすい」と感じている人は、できるだけ物事を客観的に見る・物事を冷静に判断する癖をつけるようにすることが重要です。
他人に依存する生き方をしない
他人に依存しない、自立した生き方をすることも、マインドコントロールのやり方を熟知した人からターゲットにされないために覚えておきたいポイントです。
人に頼ってばかりいる自分を許していると、いつか悪意のある人から利用されてしまったり、自分の希望とはまったく違う方向へ誘導されたりしてしまう可能性があります。
自分の考えをきちんと持ち、他人に依存する体質を改めることも、マインドコントロールから身を守るための大きな武器になるでしょう。
マインドコントロールのやり方を知り、他人に操られない自分を築いていこう
マインドコントロールにかかりやすい人の特徴やマインドコントロールのやり方、マインドコントロールされないためにできることなどについて解説してきました。
自分の意見・意志をしっかり持ち、冷静な判断力を備えることが、マインドコントロールのやり方に長けた人から身を守る最大のコツです。
マインドコントロールのターゲットにされてしまってから「何かがおかしい」と感じても遅いのだということを、ぜひ心に留めておいてください。