プロの手でしっかりと脱毛したい人には、大きく分けて2つの選択肢があります。
クリニックなどで受けられる医療脱毛と、エステサロンや脱毛専用サロンで受けられるサロン脱毛です。
「脱毛をやってくれるところはどこも同じじゃないの?」と思ったら大間違いで、両者には大きな違いがあります。
自分にはどちらが向いているのかも気になりますね。
そこで今回は、医療脱毛とサロン脱毛の主な違いと、向き不向きについて紹介します。
目次
1.脱毛機器の違い
医療機関でおこなわれる医療脱毛は、医療レーザー脱毛のことを指すことが一般的です。
力の強いレーザー機器を使い、毛根にあるメラニン色素に反応させることで、毛の細胞を破壊する方法です。
レーザーが照射された毛は生えてきませんが、成長が止まっている毛もあるため、それらがすべて生えてきて、照射を完了させる必要があります。
一方、エステサロンや脱毛専用サロンでおこなわれる脱毛は、光脱毛と言い、レーザー脱毛に比べてパワーが弱い機械を使います。
毛の細胞を破壊するほどの力はなく、永久脱毛とは呼べないと言われています。
永久脱毛という言葉に期待し過ぎないこと
とはいえ、永久脱毛の定義としては、「脱毛後1ヶ月の毛の再生率が20%以下」とされており、言葉のイメージのように永久に1本も生えてこないことを指すわけではありません。
医療脱毛に通い、毛がゼロの状態を期待し過ぎて、裏切られた気持ちにならないようにしておきましょう。
あくまでも、毛が極めて少ない状態を長い間保つためのものが脱毛です。
医療脱毛とサロン脱毛のどちらの脱毛方法も、しっかりと回数をこなして通うことで、ほとんど毛の処理が不要な肌に近づけることは可能です。
2.施術回数、期間の違い
医療脱毛もサロン脱毛も、毛の成長サイクルに合わせて何度か施術をする必要があります。
ただ、施術の際に使用する機器の出力パワーが異なるため、1回の施術で得られる効果には違いがあります。
1回での効果が高いのは、当然パワーが強い医療脱毛です。
光脱毛でも十分な照射力はありますが、医療脱毛より弱いため、その分施術回数が増え、脱毛完了までの期間も長くなります。
脱毛が終わるまでの期間は個人差がありますが、ほとんど生えてこない状態を目指すには、医療脱毛で1年、サロン脱毛で3年が1つの目安とされています。
ただし、どちらの場合も、何回かおこなううちにムダ毛がかなり気にならなくなるため、目安の半分の期間で満足できる人も多いです。
3.施術者、カウンセラーの違い
脱毛に用いるレーザー機器は、そのパワーの強さから国の許可が必要で、施術者は医師や看護師などの医療従事者です。
医師がいないエステサロンや脱毛サロンでは、レーザー脱毛をおこなうことはできません。
医療脱毛では、国家資格を持った医師がカウンセリングをおこない、肌状態を見極めてから施術をおこないます。
脱毛サロンには医師はおらず、カウンセリングもエステシャンや脱毛サロンスタッフがおこないます。
もちろん、脱毛サロンやエステサロンでも、安全な施術やカウンセリングがおこなわれていることがほとんどです。
ただ、医療の観点からアドバイスできるのは、有資格者のみであるということです。
4.痛みの大きさに違い
医療脱毛とサロン脱毛では、出力パワーが異なることから、痛みにも差がでると言われています。
医療脱毛は少ない回数で済む分、痛みを強く感じ、耐えられずにサロン脱毛に変える人もいます。
サロン脱毛も痛いと感じる人はいますが、あまり痛みなくできる方も多いようです。
痛みに敏感な方は、一度小さい箇所で試してみてから決めるという方法もあります。
最近は医療脱毛でも痛みの少ない機器を導入しているクリニックもありますので、そうした観点から探してみるのもいいですね。
また、医療脱毛では麻酔クリームを塗って痛みに対処してくれる場合もありますので、カウンセリング時に相談してみましょう。
痛みを感じやすい人、感じやすい箇所
痛みの感じ方にも個人差があり一概には言えませんが、肌質や毛質によって変わってくるとされています。
一般的には、敏感肌の人や色黒の人、毛が太く濃い人は痛みを感じやすいと言わます。
乾燥して肌状態がよくない方も痛みを受けやすいでしょう。
夏場に日焼けした場合に脱毛自体を断られてしまうことがあるのも、肌トラブルになりやすく、痛みを受けやすいといった理由からです。
また、痛みを感じやすい部位も異なるとされ、特にワキ、鼻の下、デリケートゾーンの脱毛は痛みを感じやすい傾向にあります。
5.費用相場の違い
医療脱毛とサロン脱毛とでは、医療脱毛の方が料金が高いとされています。
クリニックやサロンごとに違いがありますが、ある程度の相場というものがあります。
全身脱毛の場合(顔とVIOなし)で比較してみると、医療脱毛の場合、5~6回で30万円前後が相場です。
サロン脱毛の相場は5~6回で15万円前後ですか、前述したように医療脱毛は1回での効果が高いのが特徴です。
通い放題プラン、都度払い制、月額制などのプランによっては、結局医療脱毛の方が安く済む場合もあります。
ただし、脱毛サロンでは積極的にキャンペーンを実施する傾向にあります。
キャンペーン期間中は格安で脱毛を体験できるため、やはりサロン脱毛の方が費用は安く抑えやすいと言えるでしょう。
6.肌トラブルへの対処の違い
医療脱毛もサロン脱毛も、肌トラブルが起きないように安全面、衛生面に配慮した施術がおこなわれます。
しかし、体質や毛質によってどうしても肌トラブルが起きてしまうことはあります。
万が一の肌トラブルに医師がその場で対処してくれるのは医療脱毛です。
医師が診断し、薬を処方してもらえ、早急な対応が可能という点ではやはり安心感があります。
とはいえ、脱毛サロンの中には近くの病院と提携し、肌トラブルが起きた際には指定病院で診察してもらえることがあります。
特に大手の脱毛サロンでは、こうしたシステムを導入していることが多いです。
施術が原因によるトラブルでしたら治療費や薬代を負担してもらえることもありますが、自己負担のサロンもあります。
カウンセリングの際に、肌トラブルの対処法についても確認しておくといいでしょう。
7.実施機関の数に違い
医療脱毛は医師が常在する医療機関でおこなわれますから、脱毛サロンに比べると数が少なくなります。
大都市であれば問題なく探せるはずですが、地方に行くと医療脱毛をやってもらえる機関が見つけにくい場合もあります。
一方、脱毛サロンは全国展開している大手も多く、地方でも比較的見つけやすいと言えます。
地元に医療脱毛できる場所がなく、都心にまで出てくるとなると、交通費もかかってしまい、その分費用負担が大きくなります。
また、脱毛は複数回通うことで効果が得られることを考えると、通いにくい場所にあると通うことが億劫になり、効果がでないままやめてしまう可能性もあります。
医療脱毛もサロン脱毛も安全性や効果には期待ができますので、自宅からの通いやすさを基準に選んでみるのも1つです。
医療脱毛が向いている人>
医療脱毛もサロン脱毛も、実施機関の指示を守り、しっかり通うことで、ほとんど毛の処理が必要のない状態にすることは可能です。
ただ、両者の違いを踏まえ、どちらの脱毛が向いているかは変わってきます。
ここからは、医療脱毛が向いている人と、サロン脱毛が向いている人の特徴を紹介します。
まずは、医療脱毛が向いている人のタイプを見ていきましょう。
すぐに脱毛効果を感じたい人
人間誰しも、効果がでるまでの期間が長くなると、がっかりしたり、効果に疑問が生まれたりするものです。
結果的に「もういいや。」となり、継続して通うことができなくなれば意味がありませんよね。
できるだけ早く効果を感じたい人は医療脱毛が向いています。
性格的には、せっかちな人や疑い深い人などが当てはまります。
短期間で脱毛を完了させたい人
脱毛に時間がかけられない人、脱毛を終わらせたい日が決まっている人など、短期間での脱毛を希望する方も医療脱毛がいいでしょう。
たとえば、結婚式を半年後に控えいる、数ヶ月後に海外旅行に行く予定がある方などです。
急いでいる方は医療脱毛にすることで、目的の日にあわせ、ほとんど毛のない状態まで持っていくことができます。
痛みに耐えられる人
医療脱毛は痛みが強いとされていますので、ある程度痛みに耐えられる自信がある方に向いています。
まずは無料のカウンセリングを受け、どの程度の痛みが予想されるのか、肌質や毛質的に痛みにどう反応しそうかを相談してみるといいでしょう。
医療従事者にやってもらう方が安心できる人
全く同じ施術やカウンセリングをおこなうとしても、医療従事者が相手の方が安心できることがあります。
エステのスタッフが言うことは聞く耳を持てなくても、「お医者さんが言うなら...。」と妙に納得してしまう人もいるでしょう。
脱毛サロンやエステサロンでも、研修や経験を積んだしっかりとしたスタッフが施術してくれますが、どうも安心できない方は医療脱毛にしましょう。
気持ちの問題ではありますが、自分自身が納得しつつ、気持ちよく脱毛に通えるかどうかは大事なことです。
お金に余裕がある人
一般的には医療脱毛の方が費用がかかりやすいことから、ある程度お金に余裕がある人に向いています。
たとえば、働いていて十分な収入がある人や、独身や子どもがおらず、自分自身にお金をかけられる人などです。
医療脱毛かサロン脱毛か好きな方を選べますので、他の視点からも判断することができるでしょう。
サロン脱毛が向いている人
続いては、サロン脱毛の方が向いている人の特徴を紹介します。
痛みに耐えにくい人
痛みが怖い人、痛みに過敏な人は、パワーが弱いサロン脱毛をおすすめします。
サロン脱毛でも肌質や施術箇所によっては痛みを感じることがありますが、少し熱さを感じたり、ほとんど気にならなかったりといった人の方が多いです。
医療脱毛と比べれば痛みは少ないと言えます。
頑張って痛みに耐えようとして医療脱毛を申し込み、結局痛くて通いきれなければお金を無駄にしてしまいます。
より慎重に脱毛するなら、サロン脱毛のキャンペーンなどを利用し、小さな箇所から試してみるといいでしょう。
毛が薄く回数が少なくて済む人
もともとの毛が薄く、施術回数が少なくて済みそうな人もサロン脱毛がいいでしょう。
早い段階での効果が期待できそうな場合は、費用が安いサロン脱毛の方がお得なことが多いからです。
何回も通う必要がないため、出力パワーの弱いサロン脱毛でも、短期間で脱毛を完了させることができ、敢えて医療脱毛に通うメリットが薄くなります。
ある程度の脱毛でいい人
完全な脱毛を目指したいというより、「日頃のお手入れが楽になればいいな。」という程度であればサロン脱毛でも十分満足できる可能性が高いです。
効果で言えば医療脱毛の方があると言われますが、サロン脱毛でも、ほとんど毛がなく、生えてきても数本程度にはなる人が多いです。
毛が生えてきても、電気シェーバーやハサミでさっとカットするだけで済むようになります。
フサフサと毛が生えていたときと比べると、お手入れの楽さは比べものにならなくなりますよ。
できるだけ費用を抑えたい人
費用面が気になる方は、やはり脱毛サロンがおすすめです。
医療脱毛に比べて料金相場が低く設定されており、サロン数が多い分できるだけ安いサロンを比較検討しながら探すことも可能です。
一昔前の脱毛はかなり高額のイメージがありましたが、今はキャンペーンを利用してかなり安く済ますことができる時代です。
部位ごとに別々のサロンを使い分ける強者もいますので、部位別の料金を比較して探してみるのも1つでしょう。
継続してサロンに通うことが苦にならない人
脱毛サロンは少なくとも1年、しっかり脱毛なら3年近く通い続けることになります。
2~3ヶ月に1回の頻度とはいえ、女性の休日は美容院にジム通いにデートにと大忙しですから、途中で面倒になってしまうこともあります。
外出が好きで、継続してサロンに通うことが気にならない人に向いていると言えるでしょう。
面倒くさがりタイプですぐに嫌になりそうなら、医療脱毛で集中的に脱毛することを検討すべきです。
最後に
いかがでしたか?今回は、医療脱毛とサロン脱毛の主な違いと、向き不向きについて紹介しました。
どちらも自己処理とは異なり、プロの手でしっかり脱毛してもらえる方法としておすすめですが、向いている人とそうでない人もいます。
ご自身の状況と照らし合わせ、適切な施術場所を選びましょう。