ライトショアジギングロッドとシーバスロッドの違い。併用はできる?

手軽に楽しめるライトショアジギングの人気が急上昇しています。

軽量タックルで始められるスタイルにも関わらず、青物とのファイトが楽しめることが人気の理由ですが、シーバスフィッシングのタックルを持っている人は「シーバスロッドでもできるんじゃないの?」と思うはずです。

ライトショアジギング専用のロッドはたくさん発売されていますが、シーバスロッドとの違いがわからないために購入を迷っている人もいるのではないでしょうか。そんな人のためにライトショアジギングロッド とシーバスロッドの違いを解説していきます。

ライトショアジギングとは

ライトショアジギングとは堤防・磯・ゴロタ・サーフなどの陸っぱりから20g〜40g程度の比較的軽量なメタルジグを遠投して、さまざまなフィッシュイーターをターゲットにするルアーフィッシングのことです。

ライトタックルで始められるにも関わらず、様々な魚種に出会えるので人気がある釣りとなっています。時には1メートル以上の大物に出会えるチャンスもあるので、ルアーフィッシングの醍醐味を味わえると初心者から始める人もいるほどです。

ライトショアジギングで狙える主なターゲットの種類

  • 青物系
  • 根魚系
  • ソルトルアー系

主なライトショアジギングで狙えるターゲットは大別するとこの3種類になります。

ブリ・カンパチといった青物系の幼魚〜中型魚がメインターゲットになりますが、ボトムをとっているとカサゴといった根魚系も釣れる他、シーバス・ヒラメなどのソルトルアー系のメインターゲットもかかることがあります。

アジ・タチウオ・サワラまで釣れることがあるので、多種多様な魚との出会いが楽しめます。

ライトショアジギングに適したロッドとは

まず最初にロッドの長さを考えましょう。

ライトショアジギングは遠投が必須になってきます。メインターゲットである青物などの回遊魚は沖にいますので、そこまで遠投する必要がありますよね。

遠投するにはロッドは長い方が向いていますが、シャクり、ジャークなどのロッドアクションもジギングでは必要になります。

よって手・腕に負担がかからない、ほどほどの長さが良いでしょう。具体的には9フィートから長くても11フィート前後が適しています。

さらに、20g〜40gのメタルジグを遠投し、時には大物とやりとりするわけですから、ロッドにはパワーもなければいけません。必然的に硬めのロッドを選ぶことになり、具体的にはMH以上の硬さが適しています。

シーバスフィッシングとは

シーバスフィッシングはシーバス(スズキ)を狙ったルアーフィッシングのことで、日本全国いたるところで楽しむことができます。

スズキはもちろん餌でも釣ることができますが、ルアーを使う場合に「シーバス」と呼ぶようになりました。ルアーによく反応する魚で、時には80cmを超える大物に出会えることからとても人気のある釣りです。

比較的軽量な5g〜20g程度のルアーを狙ったポイントにキャストして、時にはアクションを加えながらシーバスにバイトさせる釣りになります。

かかったルアーを外そうとシーバスは激しくジャンプ(エラ洗い)して、「ルアーが外れるかもしれない」と釣り人を興奮させる点も人気の理由でしょう。

シーバスフィッシングに適したロッドとは

シーバスフィッシングでは遠投する場合もありますが、それよりもルアーキャストの正確性が求められます。

あまり長すぎると正確性が損なわれるので、具体的には8〜10フィート前後の長さが適しています。シーバスロッドは各釣り具メーカーMLを基本の硬さにしていますが、フィールドに合わせた長さ・硬さのロッドを選択します。

港湾部のストラクチャーを狙うような釣りでは短めのロッドを、中規模河川といったオープンなフィールドでは長め・硬めのロッドを使います。

初心者のうちは限られたフィールドで使用することを想定するよりも、いろいろなところでキャストしてみたいはずですので、汎用性の高いMLのロッドが好まれる傾向にあります。

ライトショアジギングロッドとシーバスロッドの違い

ルアーをキャストするという点では共通しているライトショアジギングロッドとシーバスロッドですが、狙うターゲットが違う場合、ロッドにもそれに沿った特性が必要になってきます。

ライトショアジギングロッドはメインターゲットとなる中型青物に対応した20〜40gのルアーを使うのに適しているロッド、シーバスロッドはシーバスに対応した5〜20gのルアーを使うのに適したロッドと考えると良いでしょう。

具体的な違いは大きく分けて2つに絞られます。

違い(1)ティップの柔らかさ・調子

まず、竿先(ティップ)の柔らかさが違います。

シーバスはとにかくバラしやすい魚ですからバラしを軽減するためにティップは柔らかく、よくしなるように設計されています。

ティップが柔らかいとシーバスの急なジャンプに柔軟に対応できますし、しなやかに曲がることで魚の引きをいなすことができるでしょう。

かたや、ライトジョアジギングロッドはルアーを少しでも遠くに飛ばせるように硬いティップをしていて、ヒットした後に強烈に走る青物でも強引に引き寄せられる強靭さを持っています。

さらに、ティップが硬いとジャークなどのアクションがメタルジグに伝わりやすいので、キビキビとした動きを大きく演出できます。

違い(2)グリップの形状・長さ

ライトショアジギングロッドはシーバスロッドに比べてグリップが長くなっています。

これは、しっかりと脇で抱え込んでシャクリといったロッドアクションを行えるように設計されているからですが、疲れにくいという利点もあります。

キャストにおいてもグリップが長いと、より重たいメタルジグを遠投するのに役立ちます。さらに不意の大物とのやりとりでもグリップが長い方が強引に引き寄せることができるでしょう。

シーバスロッドでライトショアジギングはできないの?

シーバスロッドはライトショアジギングロッドよりも汎用性が高いロッドです。シーバスロッドを持っている方なら「ライトショアジギングできるんじゃないの?」と思われるでしょう。

ルアーの適合重量が1オンス(約28g)まであるシーバスロッドならば、ライトショアジギングで使う20gのメタルジグでもキャストできますから併用できるでしょう。ただし、ティップは柔らかいのでキビキビとしたアクションは付けづらくなります。

さらに大型の青物には対応できないかもしれません。シーバスロッドはよくしなるのでパワー負けしてしまうケースが考えられます。

シーバスロッドでは対応できないケース

40gほどのメタルジグを気持ちよくキャストしたいならばシーバスロッドでは対応できません。ルアー適合表に「5〜40gまで」とあっても、実際に気持ちよくキャストできるのは20gほどまでと考えてください。

仮に40gのルアーをギリギリキャストできたとしても、ジャークを何度もこなすことは柔らかいティップのシーバスロッドでは難しいでしょう。

専用ロッドで釣りを楽しもう!

ソルトルアー初心者ならいろいろな釣りに挑戦してみたいと思うでしょう。マルチなロッド1本で釣りを楽しめれば良いのですが、残念ながらそのような魔法の1本はありません。

ライトショアジギングとシーバスフィッシングも同様です。釣りは楽しむためのものです。シーバスロッドでライトショアジギングをして楽しくなければ意味がありませんよね。

専用に設計されたものの方がストレスなく釣りを楽しむことができますので、「これから始める」という方こそ専用ロッドを使うようにしましょう。

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