剣道の中段の構え。正しい構え方・竹刀の位置や練習方法を解説

少年剣士の皆さん。

一般剣士の皆さん。

元気に稽古に励んでいますか?

剣道で最初に学ぶ構えといえば中段の構えですよね。

左手が手前で右手が奥。

同じく左足が後ろで右足が前。

先生の号令に合わせて「まえ」「うしろ」と構えながらの足運びに、四苦八苦した思い出をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

剣道を始めた頃には、相手に向かって剣先を向けるだけの中段の構えですが、だんだんと上達するにつれてあまりの奥の深さに迷路に迷い込んでしまうのも中段の構えだと思います。

稽古をしていても高段者の先生から「中心がずれている」とか「構えが休んでいる」などと言われると意識しすぎてしまってグダグダになってしまうなんてこともありますよね。

今回は、そもそも中段の構えとはどんな構えなのか。

どうすれば正しい中段の構えができるのかということについて考えていきます。

中段の構えとは

剣道における最も基本的な構えが中段の構えです。

剣先を相手の喉元に向ける構えで「正眼の構え」とも呼ばれます。

責めにも守りにも有効な構えで、相手の攻撃を制しながらも自分の打突の機会を伺う構えとなりますまずは、中段の正しい構えについて改めて書いてみたいと思います。

正しい中段の構え

手の位置

左手で竹刀の柄の端を持ち、右手で鍔元を持ちます。

左のこぶしはおへその前から握りこぶし一つ分ほど前に置きます。

竹刀の位置

竹刀の先端は相手の中心を突き、喉元あたりにつけます。

握り方

左手の握りは、小指を中心としてしっかりと握り、親指と人差し指は添える程度で構いません。

右手は柔らかく竹刀を握り、小指にやや力を入れる程度にします。

足の位置

足は右足が前、左足を後ろにして両足のかかとを軽く浮かせます。

体重のかけ方:両足の幅の間隔は握りこぶし一つ分程度にして、左足の爪先を右足のかかとにつけるくらいの一に置きます。

体重は両足均等になるようにかけて、打突に備えて左足の膝裏を伸ばしておきます。

目線の位置

目線は相手の目を中心に相手全体を捉えるように見るとよいでしょう。

ここまでは、本を見れば書いてあるのですが、実際に稽古をしてみるとこれがなかなかうまくできないものです。

「そんなことを言ってもそれができないから苦労しているんじゃない」なんて声が聞こえてきそうですね。

剣道は相手もあるものですから打ちたいし打たれたくない。

相手の動きに惑わされて心が乱れて、心の乱れに合わせて構えが乱れていってしまうのです。

どうすれば正しい構えを維持できるのか

常に意識する

当たり前のように聞こえますが、稽古の時に常に正しい構えを意識することが大切です。

稽古前に鏡を見ながら自分の構えに乱れが無いか確認すると良いです。

自分では自分の構えを見ることはできないので、ビデオなどにとって客観的に見るのも良いです。

ちゃんとできているつもりだったのが、なんとも格好悪い構えだったなんてことはよくあります。

激しく稽古をしていると構えに対する意識がだんだんと薄れてきますので、常に正しい構えのイメージをしながら稽古に取り組む集中力が問われます。

打たれることを嫌がらない

剣道は相手の打突部位を打つことによって勝敗を決めるスポーツであるという側面もありますが、心を鍛えるための修養の機会でもあります。

自分が打たれることを嫌がるとどうしても姿勢や自分の打突が乱れてしまうものです。

稽古においては、取った取られたよりも自分自身の乱れをいかに減らすかということに主眼を置いて取り組むと良いと思います。

自分の乱れが減っていくと必然的に競技の面での剣道も上達していくものです。

打たれるのを嫌がっているとなかなか上達の芽が出てきませんので、上手くなるために打たれることを心がけると良いですよ。

気合を込めた稽古をする

気持ちのこもった稽古は必ず構えに現れます。

張り詰めた空気を出して相手にかかる姿勢こそが良い構えを作る秘訣です。

そういう稽古をする人には、先生からの指導にも熱が入るものです。

もっと上達させてあげたいという思いから細かい指導もいただけるようになります。

先生に認めていただけるような気迫ある稽古を心がけてみましょう。

気迫ある稽古のためにまずやるべきことは、大きな声を出すことです。

先生の指示に対して「ハイ」と大きな声で返事をする。

稽古場に先に入って準備や後片付けを率先してやることなども稽古の一部です。

剣友どうしで構えを確認し合う

剣友同士で構えを確認するのも良い方法です。

構えを前後左右から見てもらってアドバイスをもろうと良いです。

また、互いに構え合って圧のある構えになっているか教えてもらうといいでしょう。

大切なのは、互いの剣道を遠慮なく評価しあえる仲間がいるということです。

自分からアドバイスを求めても的確な指摘を受けると傷つくこともあるものです。

遠慮して互いに何も言わなくなるのが一番良くないですよね。

日常から「互いに気がついたことは言い合おう」と取り決めておくと、互いの遠慮がほどけてより良い稽古環境へとつながります。

高段位の先生に構えを見ていただく

もし、自分の構えで悩んでいるのであれば「どう構えれば良いか悩んでいます」と素直に先生にその気持ちを伝えると良いです。

それだけで高段位の先生には伝わるはずです。

その上で「たくさん稽古をしなさい」なんていうことを言われるかもしれません。

その時には、自分自身の稽古を省みてください。

おそらくその言葉は「四の五の言ってないで、まず稽古に励みなさい」という意味だと理解しましょう。

必要なことはその時に教えるというメッセージと受け取ってください。

中段の構えのまとめ ~ 千鍛万錬の心

まとめとしては、理想の姿を持つことと学ぶ姿勢を持つことです。

理想の姿とはもちろん先に書いたように中断の構えの理想を理屈で理解することも必要です。

また、「あの人カッコいいなぁ~」と思える憧れの人を作ることも良いです。

中高生であれば県大会などで活躍している選手の中にそういう相手がいるかもしれません。

全日本で活躍するような選手でも良いと思います。

周りを見てみれば、稽古仲間や先生の中にもきっと立派な構えをしている方がいると思います。

その方と自分とは何が違うのかを考えながら鏡の前で自分の構えを観察してみてください。

憧れの構えとシンクロするような姿に似せることができたら、稽古の時にその構えを崩さないように意識しながら実践してみましょう。

先生に「おっ!構えが良くなったね」なんて言われるとめちゃめちゃ嬉しいですよね。

それともう一つは、学ぶ姿勢を持つこと。

学ぶ姿勢とは謙虚になるということです。

稽古仲間や先生から構えに対して指摘されると「ちゃんとまっすぐ構えているつもり」と「イラッ」とすることがありますよね。

でも、それはやっぱり自分でも思っているとおりに「つもり」なんです。

ちゃんとできていないから言われているんです。

そこを素直な気持ちで受け取って、どうすればもっとよくなるか色々と工夫してみるようにしましょう。

その気持ちがあなたの構えを奥行があるどっしりとした迫力ある構えに徐々に進化させてくれるはずです。

いろいろと書かせていただきましたが、最終的には実践あるのみです。

宮本武蔵は千鍛万錬という言葉を好んで使っていたそうです。

その意味するところは「ひとつの技を極めるためには、千の鍛錬、万の練習が必要」ということだそうです。

中段の構え一つとっても同じだと思います。

理屈だけではなく長い修養の先に習得できる技の一つであると考えれば近道がないことがわかります。

近道はありませんが、中段の構えをもっと良くしたいと取り組んでいるあなたの今やっている稽古が、横道や回り道にそれないようにこの記事を参考にしてもらえたら嬉しいです。

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