【対照】と【対称】の意味と違い、使い分けや使い方

対照は、「他のものと照らし合わせて比べること」を指しています。

「対比」や「比較」と言い換えると分かりやすいです。

一方、対称は「向き合う点や面が釣り合う位置関係にあるもの」を指します。

「シンメトリー」や「相称」と言い換えると分かりやすいです。

【対照】の意味

対照は、「何かを比べること」を意味します。

漢字の意味を考えると分かりやすくなります。

「対」は2つのもの同士が向き合う様を表すもの、「照」は照らしあう様を表すものです。

この2つの漢字を組み合わせることによって、「2つのものを対比させて違いを表すもの」という意味を持ちます。

【対称】の意味

対称は、「2つのものが釣り合っている様」を意味します。

「対照」という言葉も2つのものが関係していましたが、こちらは比較するのではなく、同一のものであることを示しています。

「称」という漢字自体に左右が釣り合っているという意味がありますので、2つのもの同士が向き合うという「対」という漢字を合わせることによって、「2つのものが左右同一に存在していること」を示しています。

【対照】と【対称】の用法や用例

「対照」の使い方としては、人と人とを比べたり、相反するものを比べたりするのに活用できます。

例えば、「以前の職場と比較対照して次の職場を考える」「勉強が得意な姉とスポーツが得意な妹は対照的な存在だ」など、あるもの同士を比較することを意味します。

反対に、「対称」の使い方としては、左右対称などのシンメトリーに使用できる言葉です。

「この絵画は対称的にデザインされている」「この家の構造は対称に設計されている」などの構図的な意味合いとして使用できるものです。

漢字の意味を知って正しく活用しよう

同じ読み方でも漢字によって違いが出てくる、日本語というのは難しいものです。

熟語に含まれる漢字そのものが意味するものを考えると、その熟語が何を表しているかが分かってきたりします。

今回ご紹介した「たいしょう」という言葉以外にも、同じ読み方で違う意味を表す漢字はたくさん存在しています。

読み方に惑わされることなく、正しい漢字を使いこなしていきましょう。

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