仕事に関した経費にも関わらず、自腹で処理しなければならずに困っている話しがよく聞かれます。
社員に経費を負担させる企業は少なくありませんが、大別すると2つのパターンが見られるようです。
まずは経費を申告する制度はあるものの、認められる条件が厳しく、経費を申告すると上司から嫌味を言われるため、自分から申告を自粛してしまうパターンです。
もうひとつは、そもそも経費を申告するための制度が定まっておらず、曖昧なままになっているパターンです。
いずれにしても会社としては、都合よく社員に負担をさせて、経費を節約したい思惑があるのかもしれません。
ですが業務に関わった支出は、本来会社が負担するべきであり、社員を都合よく利用するする考え方は、ブラックな体質と言わざるを得ません。
もし経費の自腹が横行しているような会社で働いているのであれば、早めに転職を考える必要があります。
そこで今回は、経費を自腹で払わせる会社の例と、転職するべき理由について解説したいと思います。
目次
営業に私用車を使わせる
営業では、自動車を利用した外回りをする場合があります。
本来は社用車で行うべきなのですが、中には個人所有の車両を使わせる会社も存在します。
しっかりとした車両手当が支給されるのであればよいのですが、ブラックな会社はガソリン代程度ですませようとするでしょう。
営業活動に自分の車を使えば、その分消耗が激しくなり、維持費も上がります。
また事故に合う可能性も高まりますので、保険料にも影響するでしょう。
買い替え時期も早くなるため、考えている以上に個人の負担は大きくなります。
個人所有の携帯電話を使用させる
外回りの多い営業の仕事では、携帯電話が必需品です。
会社や顧客と常に連絡を取る必要があるため、その利用料はばかになりません。
これも本来は会社が業務専用の携帯電話を支給するべきなのですが、そのような対応をとっていない会社もあります。
今時はアルバイトに対しても通信費を支給するのが当たり前なのですが、経費を下げるために都合よく社員を利用している会社には多くみられる傾向です。
電話を使えば使うほど自腹を割かなければならない金額が増えますが、「電話代がかかるので切ります」とはクライアントに言えないでしょう。
クライアントはまさか自腹だとは思いませんので、長々を話しをするかもしれません。
月末に電話代の請求がきてびっくりするケースもあるのではないでしょうか。
接待費が自腹はよくあるケース
取引先との接待での飲食や、相手先に出向く場合の手土産など、一時的に自分の財布からお金を出さなければばらない場合もあります。
これも本来は業務に必要な経費なのですが、清算を申告しても認められないケースが多くあります。
一切の接待は禁止というルールの会社であれば、自己責任ともいえるのですが、クライアントとのコミュニケーションを指示されているにも関わらず、支出は認めないという会社もあります。
そのような会社は、接待とそれ以外のラインが曖昧なのを都合よく利用して、社員に自腹を強要するのです。
数人で食事にいけば、数万円はかかりますし、手土産も回数が重なれば安くはありません。
総合すると自腹で処理するには厳しい金額になります。
基本給が多くても結果的に損している
基本給が多いので、多少の経費の自腹は我慢できると考える人がいるかもしれません。
ですが自腹で経費を賄うのは、目の前のお金だけでなくさまざまな面で不利なのです。
例えば社会保険料や税金などは、支払われたお給料を基に計算されれます。
業務にかかった経費が差し引かれることなく算出されてしまいますので、その分多くの負担を負わなければなりません。
所得税の計算では控除がありますが、自営業のように実際の経費が控除されるのではなく、単純に年収によって決められるものです。
実際に支給されたお給料から自腹のお金が差し引かれ、さらに税金や保険料は高く計算されますので、総合して考えると結果的に大きな損していると言えるでしょう。
基本給が高いからと油断していると、多額の負担を強いられていることを見落としてしまいます。
冷静になっていちど計算しなおしてみましょう。
生活に困る前に転職を考えよう
先に述べたように経費の自腹が多い会社では、手元に残るお金は少なくなり、そのうち生活に困る状況に追い込まれてしまうかもしれません。
経費を社員に負担させて平気な会社は、社員に対する配慮に欠けていますので、問題がおきた場合にもフォローはしてくれないでしょう。
そのような会社ははっきり言ってブラック企業ですので、問題になる前に早めに転職を検討する必要があります。
手取りのお給料ばかりにとらわれす、いちど冷静に計算し直してみてください。
転職活動には転職エージェント
今の会社から転職を考えるのであれば、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントを利用すれば、経験豊富なキャリアコンサルタントから心強いサポートを得ることができます。
豊富な求人の中から希望の仕事も見つけられますし、応募先の会社の経営方針や職場の雰囲気など、有益な情報も手に入れられます。
あらかじめ転職先の情報がわかっていれば、同じ失敗を繰り返さずに済みます。
そもそもブラックな会社は、転職エージェント側で排除してありますので、安心して会社が選ぶことができます。
転職エージェントは無料で利用できますので、まずは登録から始めてみましょう。
ブラックな会社からは抜け出そう
今回は、経費を自腹で払わせる会社の例と、転職するべき理由について解説しました。
残念ながら、経費の境界線が曖昧なのをよいことに、都合よく社員に負担を押し付けている会社は少なくありません。
社員に理不尽な負担を強いる会社は、ブラック企業と言わざるを得ません。
働き続けていてもメリットは少なく、いつか困った事態にならないとも限りませんので、早めに転職に向けて動き出しましょう。