新入社員が仕事を辞めるのはアリなのか?退職のメリット・デメリット

せっかく新入社員として入社したけど、退職してしまった…。

就活の地獄みたいな時間を味わいたくないから、辞めたいけど辞められない…。

こうした悩みをお持ちの方が多くいる現代社会では、第二新卒という言葉が横行していることからも分かるように、新入社員の定着率がとても低くなっています。

現に、今あなたも仕事をやめたいと思っているのではないでしょうか。

この記事では「仕事を辞めたい」と思っているあなたに役立つ情報、思考の転換方法を解説していきます。

思い切って辞めてしまうのは、この記事を読んでからでも遅くありませんよ。

新入社員が仕事を辞めるのはアリなのか

新入社員のうちに退職すると言うのは、社会的に見ればどうしてもマイナスなイメージを持たれがちです。

次の仕事を探す際にも採用担当者は、必ず前職の職歴をチェックするでしょう。

書類選考の段階では、履歴書に書かれてある職歴のみが判断基準ですので、退職理由の説明をする事は出来ません。

また一部の業種においては、経歴確認を行うところもあります。中には、勤務態度や職務内容の確認を行う場合も有るため、マイナスイメージに繋がります。

新入社員の退職がナシかと言うと、そうではありません。

日本国憲法 22条第1項に「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」と明記されている通り、法的に交わされた契約に違反しない限りは、退職の自由が保証されているからです。

ただ注意しなければならないのは、保証されているのは退職の自由だけであり、次の仕事や仕事が決まるまでの生活を保証してくれるものではないと言うことです。

失業給付金の制度はありますが、新入社員の給与を考えれば、十分に満足できる生活が行えるほどの額が出るとは言えません。

しかし、現在の職務内容が、真剣に考えた将来のヴィジョンの中で必要なスキルアップの出来ない仕事であるのであれば、確実にスキルアップが出来る仕事を探して、転職するために退職する事は必要な事と言えるでしょう。

補足として、給与や生活環境を省みて、現在の職場での給与や労働環境では生活できないのであれば、早急に辞めるのは当然と言えるでしょう。

辞めることのメリット、デメリット

新入社員のうちに退職する際のデメリットは幾つか有りますが、その中でも大きいものは、次の仕事を始める際にマイナスなイメージを持たれてしまうということです。

これは、自分で起業したりしない限りは、必ず付きまとう問題になります。

前述した通りに転職活動に響くのは勿論のこととして、新しい会社に就職出来てからも、暫くは残る問題です。

例えば、貴方が上司だとして考えてみて下さい。

すぐに辞めてしまうかも知れない人間に大切なプロジェクトを任せるでしょうか。

すぐに辞めてしまう可能性のある人間に大切なプロジェクトを任せる人は、そうは居ないと思います。

勿論、新しい職場で頑張ろうと言う気持ちはあるでしょう。

ですが、判断をする側の人間からすれば、この人になら任せても大丈夫だと思うためには、一定の期間が必要になるのです。

給与の問題もあります。退職して新しい会社に移れば、当然ですが新入社員としての再スタートになります。

前職の経歴がしっかりとしていて、ある程度の経歴があれば考慮して貰えますが、新入社員のうちに退職している場合は、能力給を考慮する材料がないため、新卒扱いになるので試採用から始めなければなりませし、賞与や有給休暇についても同じく一からのスタートとなります。

反対に辞めることの具体的なメリットは、ほぼ無いと言えます。

辞めることによって発生するメリットは、辞めた人間が次に何をするかによって決まるからです。

現在の職務を経験した上で、自分には向いていない、定年までは続けられないと判断した上での退職だとしても、次の仕事で希望の職種に就けなければ、また転職をしなければならずも二度手間になるでしょう。

もしも、一度の転職で希望の職種に就けたとすれば、今後の人生の中での不要な時間を少なく出来ることは、確かにメリットと言えるでしょうが、直ぐに結果の出る問題ではないため、ハッキリとメリットと言えるかは難しいと思えます。

新入社員のうちの退職は、やはりメリットよりもデメリットが大きいと言えるでしょう。

「とにかく仕事を辞めたい」と思ったときの対処法

仕事を辞めたいと思った時に周囲からは、じっくり考えてみたり、気持ちを切り替える事を薦められることが多いと思います。

ですが、既に辞めたいと言う考えになってしまっていれば、じっくりと考えるほどの精神的な余裕はなく、気持ちを切り替えようにもネガティブな思考に陥りがちです。

ですので一番最初にして欲しいのは、辞めた後に何をするかを考える事と、次の職場の当たりを付けることです。

実際、転職活動をして、次の仕事を探しているうちに現在の職場のメリットに気づくこともあります。

また、目ぼしい転職先を見つけると気持ちに余裕が生まれ、自分自身と現在の環境を冷静に見直すことが出来たりします。

そうして、精神的な余裕が出来たら初めて、気持ちの切り替えを試してみてください。

どうせ辞めるのであれば、新入社員であるチャンスを試して、それでも駄目だったときでも遅くはないのです。

辞めたいと考えているのであれば、人間関係や業務内容等、現在の職場に対する不満があると思います。

ですが、入社して一年にも満たない新入社員の時期であれば、職務内容は基本の段階です。自身に与えられた業務をこなしながら、上司や先輩の仕事内容を見てみて下さい。

その中から、ゆくゆくは自分もやりたいと感じる仕事があるかもしれません。

また人間関係に躓いたと感じるなら、大胆なイメージチェンジや狙ってキャラクター性を変えてみることを試すのも良いと思います。

新入社員の内ならば、それほど周囲から気にされずに行えるからです。意外と、開き直って素の自分で周囲と接したら上手くいった、等は良くある話です。

辞めたくなった時に大切なのは、早く辞めなくてはと焦って視野を狭めないことです。

どうせ辞めるんだからと開き直って見ることで、簡単に気持ちが切り替わることも有ります。

まずは開き直って、ポジティブな思考を取り返す事から始めてみてください。

後ろ向きな姿勢では、退職し、現在の職場を離れたとしても、必ず何処かで行き詰まってしまうでしょう。

まとめ

今現在、辞めたいと考えている新入社員の方々には、本人にしか分からない様々な葛藤を抱えていることでしょう。

ですが、社会に出て働くと言うことは、学生時代の頃よりも多くの悩みや苦しみを一人で抱えなければならないことが増えると思います。

その悩みは、私生活で家族を持ったり、出世して上役になり部下を持ったりする年齢になれば、更に増えていきます。

その上で、生活を安定させながら働いていくと言うのは、とても大変なことです。

現在の日本の早期離職率は30%と言われています。三人に一人と言う高確率の若者が早期退職をしているのです。

そう聞くと、自分だけではないから大丈夫だと考えがちですが、そうではありません。

早期退職した新入社員の穴埋めを企業は経験者の中途採用で埋める傾向が強くあるからです。

これは、また新入社員を採用して退職された際に掛かる育成費用の無駄を嫌うからです。

しかしながら、早期離職率の年々の増加から、この先の技術を持った経験者の減少も問題視されています。

今現在、退職を考えているのであれば、一先ずは辞めずにいて、じっくりと経験を積んでみてはどうかと思います。

現在、大手企業に勤めれたとしても、リストラや倒産のリスクはゼロとは言えない時代です。

必要になってくるのは、資格などの分かりやすい技術力と、年月を積み重ねて得られる経験です。

そして周囲に分かりやすく示せる経験の一つが企業に在籍していた勤続年数なのです。

時には、退職することにより道が拓ける事もあります。ですが、行動に移す前に本当に必要な退職かをじっくりと考えてからでも遅くはないと思います。

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