給料が高く、やりがいもあり、昔は花形職業とも言われていた溶接工。
以前ほどの人気はなくとも、製造や組立工場、建設現場などにおいて今でも非常に需要のある仕事です。
しかし、溶接という仕事にはリスクが伴うということを理解しておかなければなりません。
また、その大変さゆえに、辞めたいと感じる人がいることも現実です。
溶接工への転職を考えている人は、この記事を読んでリスクや大変さをきちんと理解しましょう。
目次
溶接の仕事はどうして大変なのか
溶接は体が基本の仕事ですから、その面での大変さは理解できるでしょう。
しかし、それ以外にも苦労することはたくさんあるのです。
技術力が重視される仕事なので、年齢と給料は伴わない
溶接工は、技術力が重要視される職業です。
つまり、若くても技術があれば高収入が期待できます。
これはメリットでもありますが、デメリットでもあります。
特に、年齢とともに自動的に給料が上がっていく企業に勤めていた人は、非常に苦労することになるでしょう。
高収入を得るためには、常にスキルを維持、または向上していけるように、日々努力を惜しまない気持ちを持つ必要があります。
職人気質ゆえの難しい人間関係
技術力重視の溶接工には、職人気質の人が多いです。
昔ながらの考えを曲げない人、口が悪い人、頑固な人など、様々な人がいます。
会社員であれば、「わからないことは質問して」と言われることが多いですが、溶接工だと「見て覚えろ」と質問に答えてくれないこともしばしばです。
もちろん、職人気質が悪いというわけではありませんし、中には気の合う人もいるでしょう。
ですが、会社員生活が長かった人からすると、このような人間関係の中ではやりづらさを感じることも多くなるでしょう。
町工場など小さい会社は倒産のリスクも伴う
溶接工を行う会社の中には、大手企業の下請けの小さな町工場などもあります。
高い利益を上げている町工場もありますが、そうではないところも多いでしょう。
下請けであれば、取引先が倒産したりすれば影響を大きく受けますし、新しい仕事が受注できるとも限りません。
また、低い報酬で仕事を受けたりすれば、従業員の給料も低くなり不満がたまります。
溶接工は需要がある仕事ですが、会社自体が倒産してしまったら元も子もありませんよね。
仕事がきつく残業も多い
溶接工の仕事は3Kと言われています。
これは「きつい」「きたない」「きけん」の頭文字から来たもので、体力的にきつい仕事となっています。
体力勝負ということは、年齢を重ねるほどつらくなってくるということです。
また、ボーナスや退職金がない会社もあります。
残業も多く、給料が働きに見合っていないと感じることも多いでしょう。
溶接工の仕事のリスクとは
溶接工の一番のリスクは、身体への危険や負担が伴うことです。
一体どのようなものがあるのでしょうか。
目を焼く可能性がある
目を焼くというのは、溶接の現場ではよく耳にすることでしょう。
目が焼けると、目がゴロゴロして痛み、眠れなくなることもあります。
基本的には専用の保護具や遮光マスクを利用して、リスクを軽減しています。
しかし、実際現場で働いている人は、この保護具やマスクを外してしまっている人も少なくありません。
その理由は、保護具によって溶接部分が見えづらくなり、失敗してしまうことがあるからです。
仕事の効率や確実性を重視するがために、自ら危険を冒してしまっているのが現状です。
火傷の危険性は常にある
溶接の仕事をする限り、火傷は避けることができず、ケガとして捉えてはくれません。
手袋などで保護はしていますが、それでも隙間から火の粉が入ってしまったり、服を貫通してしまったりということは当たり前にあります。
火傷が当たり前というだけでも、リスクが大きい仕事だと言えるでしょう。
腰痛に悩まされることも
溶接は同じ姿勢で長時間作業をするため、足腰への負担は大きくなってきます。
体が基本の仕事ですから、腰痛になれば仕事に支障が出てくることもあるでしょう。
万が一ヘルニアなどになってしまえば、溶接の仕事そのものを続けられなくなる可能性もあります。
不安が大きいのであれば転職を
溶接の仕事には多くのリスクが伴い、非常に大変だということが理解できたでしょう。
もちろん、需要もあり、やりがいもある仕事です。
リスクを理解したうえで、それでも溶接の仕事をしたいという志がある人ならば続けていけるでしょう。
しかし、もし健康面や人間関係、給料の面など、長い目で見たときに何か不安を感じるのであれば転職をおすすめします。
つらい仕事を続けていくのは大変ですから、早めに行動するのがベストです。
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