「ピアノをもっと上手に弾きたい」
「ピアノの速弾きができたらかっこいい!」
ピアノを弾いていると誰もがそう思うものです。
そこで今回はピアノをより上手に・速く弾くために、指のトレーニング方法をご紹介します。
目次
ピアノを弾く前に
ピアノを弾くときは背中や腕の力が適度に抜けていると指が動かしやすいです。
ピアノを弾く前に軽くでいいので準備体操をしましょう。
肩甲骨周りをストレッチする。
ピアノを弾くとき肩甲骨回りに力が入っていると指がスムーズに動きません。
指の筋肉は背中の筋肉とつながっているので、ピアノを弾く前は肩甲骨回りをストレッチしましょう。
- 肩甲骨をぐるぐる回す
- 腕を前や後ろ、上に伸ばす
などをして肩甲骨回りをほぐしていきましょう。
指や手首をを伸ばす
ピアノを弾くとき、指を広げたり親指を軸に回転させたりする動作がたくさんあります。
- ゆっくり手を開いたり閉じたりする
- 手首をそらしたり前に曲げる
などしをして、指や手首を伸ばしましょう。
このとき、痛みが出るまで伸ばさないでください。
準備運動なので軽く伸ばしてください。
指を温める
ピアノを弾くとき、指先が冷えると指が動かなくなります。
指の練習は集中的に指を動かすので、ピアノを弾く前はしっかり指を温めましょう。
上手にピアノを弾く指づくりのトレーニング
上手に弾く指づくりのためには
- スケールの練習
- 和音を弾く練習
- トリルを弾く練習
が欠かせません。
これらの指使いは、ピアノ曲の聞かせどころに多く使われています。
難しそうに聞こえますが、日々の練習で弾けるようになります。
スケールの練習
楽譜売り場に行くとスケールを練習するための楽譜が多くあります。
スケールとは「ドレミファソラシドシラソファミレド」のように、音階を順番に上がったり下がったりすることです。
この練習をするときは、初めから速さを求めてはいけません。
まずは両手でゆっくりと練習し、スケールを弾くことに慣れましょう。
弾くことに慣れると指を動かすスピードは自然と速くなります。
焦らずに練習をしてください。
和音の練習
和音とは高さの異なる音(例えばドとミ、ソとシなど)が同時に響く音のことです。
和音を弾く練習をするときは、和音それぞれの音が同時に響くことを意識してください。
「え、そんなの簡単じゃん」という声が聞こえてきそうです。
けれど、曲の流れの中で弾いていると指がばらけて同時に響かないことがあります。
和音の練習をするときは抜き出して練習をしてもいいですが、和音が多く入った簡単な曲を丁寧にゆっくり弾くこともおススメです。
トリルの練習
トリルとは2度以上の音を速い指使いで往復で弾くことです。
トリルは様々な曲で出てきます。
トリルを綺麗に弾くことができると、曲に聞きごたえが出てきます。
練習をするときは力を抜いてリラックスして弾いてください。
速く弾こうとすると指に力が入ってしまいがちになりますが、指の力を抜いたほうが速く弾くことが出来ます。
子供がピアノを弾く指づくりのトレーニングをする場合
子供が指のトレーニングをするときは、ゆっくり楽しんで練習しましょう。
指のトレーニングは大切ですが、退屈な練習なので無理に弾かせてしまったらピアノが嫌いになるかもしれません。
ピアノが上手になるスピードは人それぞれです。
あせらず楽しんでピアノを弾きましょう。
教本を使う
子供が指のトレーニングをするときは教本を使って練習をしましょう。
教本には弾きやすくて簡単なピアノのための指づくりの楽譜がたくさんのっています。
指使いのアドバイスなどがのっているものや、子供用に編集された簡単な曲ものっているものがたくさんあるのでオススメです。
ゆっくり弾く
子供が指のトレーニングをするときは、ゆっくり弾いて練習しましょう。
子供の指はまだ小さいです。
無理に速く弾くと鍵盤がきれいに抑えることが出来ない可能性があります。
そのため、ゆっくり丁寧に鍵盤を抑えていくことがピアノを弾く指づくりにはおススメです。
左右の手でバランスよく弾く
子供がピアノの練習をするとき、右手左手に偏りがでてしまうことがあります。
左右の手のバランスを考えられた教本もありますが、子供向けのピアノ曲は右手でメロディで左手が伴奏の曲が多いです。
右手がメロディだと、右手を中心に練習する機会が多くなってしまいます。
そのため、左右の手でバランスが悪くなってしまう可能性があるのです。
子供がピアノを弾くための指づくりをするときは、しっかりと左手も練習し左右の手でバランスよく練習しましょう。
やってはいけないこと
「早くピアノが上達するために指のトレーニングをしまくろう!」
その気持ち、とても分かります。
けれどやみくもにやることは時にピアノ上達のための足かせになることもあります。
そこで、ピアノの指のトレーニングをする時にやってはいけないことをご紹介します。
痛みが出たら無理をしない
ピアノの指のトレーニングを集中して行うと最初のほうは痛みが出ることがあります。
「指が痛いけど早く上手になりたいから練習しよう…」
そんな気持ちは分かりますが、無理をせずに練習をやめてください。
指に痛みが出ている状態で練習を続けると、指を痛める原因になります。
その結果、ピアノを弾く練習が出来なくなってしまいます。
ピアノを楽しむためにも無理な指のトレーニングは避けましょう。
速さよりも正確さを大切に
指のトレーニングが慣れてくると自然とピアノを弾く速度が上がってきます。
けれど、ピアノを練習していると弾きやすいパートと弾きにくいパートが存在します。
弾きやすいパートがスラスラ弾けている時、弾きにくいパートをきちんと弾けていないまま弾いてしまうことがあります。
弾きにくいパートでも、丁寧に正確に弾くことを繰り返せば速度は自然と上がります。
指のトレーニングは弾きにくいパートをきちんと弾いてこそ効果が出るのです。
速い指使いでピアノを弾くことは大切ですが、それ以上に正確さを大切にしましょう。
ピアノを弾く指のトレーニングにおススメの曲
指のトレーニングは大切ですが、そればかり弾くのは退屈です。
そこで、ピアノを弾く指のトレーニングにもなる曲を紹介します。
ブルグミュラー 貴婦人の乗馬
この曲は和音がたくさん出てきますが弾きやすい曲です。
そのため、和音の練習にピッタリの曲です。
両手のスケールを弾く箇所や右手のスケールが必要な個所も出てくるので、バランスよく指の練習が出来ます。
曲調が明るい曲なので、弾いていて楽しい曲です。
モーツァルト トルコ行進曲
とても有名な曲です。
短い装飾音やオクターブを分散して弾くパートが出てきます。
力を抜いて弾かないと軽やかな曲調にならないので、トリルが苦手な人はこの曲を練習してみてはいかがでしょうか。
和音やスケールを弾く技術も必要な曲でなので、繰り返し弾くとピアノを弾く指の力が鍛えられます。
弾きごたえも聞きごたえもあってトレーニングにもなるので、ぜひこの曲に取り組んでみてください。
ショパン エチュード25-1 エオリアンハープ
ショパンが作曲したエチュードで、とても美しい曲です。
エチュードは練習曲なので、この曲を弾くことで指のトレーニングになります。
この曲で練習をすると指の柔軟性が上がりピアノをしっかりと弾く指を作ることが出来るのです。
小指をきちんと使わなければならないので、この曲が弾けるとかなり小指が鍛えられます。
とても難しい曲ですが、中級者以上の方は指のトレーニングのためにこの曲に取り組んでみてはいかがでしょうか。
ピアノを弾くための指を作ろう
いかがでしたか?
ピアノを弾くためのトレーニングは単純なことの繰り返しなので、退屈なものが多いです。
けれど、指のトレーニングをすればピアノの上達は早くなるし色んな曲が弾けるようになります。
そう思うとピアノの指づくりも楽しくなってきませんか?
ただし無理は禁物です。
痛みが出た時はピアノを弾く手を止めましょう。
ゆっくりでも丁寧に指づくりの練習をしていけば技術は身に付きます。
焦らず丁寧にピアノを弾くための指を作っていきましょう。