「ピアノ初心者におススメの曲って何だろう」
ピアノを始めたばかりの人は、そのような疑問を持ったことがあると思います。
初心者向けの曲でも、ポピュラーピアノとクラシックピアノでは曲へのアプローチの方法が変わってきます。
そこで今回は、ピアノ初心者が曲を選ぶときのポイントを紹介します。
目次
クラシックピアノの曲かポピュラーピアノの曲か選ぶ
ピアノを始める時、クラシックの曲を弾きたいのかポピュラーピアノの曲を弾きたいのかを決めましょう。
なぜなら、クラシックピアノとポピュラーピアノでは使う楽譜や弾き方が違うからです。
- クラシックピアノは楽譜を正確に弾く
- ポピュラーピアノはメロディに合わせてコードをアレンジしながら弾く
ピアノを弾くという行為は変わりませんが、楽譜へのアプローチが違うのです。
クラシックピアノはアレンジして弾くことが基本的に許されません。
ポピュラーピアノを販売されている楽譜通りに弾くだけだと、アドリブやアレンジの技術が身に付きません。
ピアノを始める時は、必ず自分が弾きたい曲のジャンルが何かを確認しましょう。
初心者がクラシックピアノ曲を弾くために
クラシックピアノの曲はどのように弾いていけばいいのでしょうか。
クラシックピアノを弾くために必要なことを紹介します。
楽譜に書いてあることを再現する
クラシックピアノは楽譜に書いてあることを再現しなければなりません。
100年以上前の作曲家が楽譜に表現したことを再現することがクラシックピアノの魅力です。
「作曲家はこう考えて曲を作ったのかな?」
というように、作曲家の意図を考えながら再現していきます。
ピアノを弾く人によって個性が出るため、同じ楽譜を使っていても表現方法が人によって異なります。
このとき、音を勝手に足したり記号を無視してはいけません。
初心者のうちは簡単なクラシック曲を弾いてください。
弾きやすくて、表現も分かりやすいものが多いです。
記号を覚える
クラシックピアノは記号を覚えましょう。
記号には
- 強弱記号
- 速度を表す記号
- 音の表情を表す記号
- 反復記号
- 装飾記号
など、覚えなければならない記号がたくさんあります。
上に紹介したもの以外にも、さまざまな記号が存在しています。
「こんなに覚えられない!」
と思うかもしれませんが、使われる記号は大体決まっていて、弾きながら覚えていくことが出来ます。
ピアノを弾き続けていれば覚えられるものなので、座学のように覚えるのではなく弾きながら覚えていきましょう。
基礎練習が欠かせない
クラシックピアノを弾くためには基礎練習が欠かせません。
- スケール
- 和音
- アルペジオ
- トリル
など、様々な基礎練習があります。
特に、スケールで使われる親指を軸にして手首を回転させるという動作はピアノを弾くうえで欠かせない技術です。
この技術が出来ないと、ほとんどのクラシックピアノの曲が弾けなくなってしまいます。
とはいっても、難しい技術ではないので慣れてしまえば簡単に弾くことが出来ます。
まずは、白鍵だけのハ長調を使って練習していきましょう。
初心者がポピュラーピアノを弾くために
ポピュラーピアノは流行の曲やサウンドトラックなどをピアノで弾くためにアレンジされたものです。
初心者でピアノを始めたい人の中には、クラシックではなくポピュラーピアノを弾きたい人も多いのではないでしょうか。
クラシックピアノの楽譜のように編集されたポピュラー音楽の楽譜はたくさんあります。
せっかく初心者からポピュラーピアノを始めるなら、アレンジやアドリブがしやすいメロディ譜でピアノを弾きませんか?
ここではポピュラーピアノを弾くために必要なことを紹介します。
コードを覚える
ポピュラーピアノを弾くためには、まずはコードを覚える必要があります。
コードとは和音のことです。
コードにはたくさんの種類がありますが、最初は基本のメジャーコードとマイナーコードを覚えましょう。
メジャーコードとマイナーコードを覚えていれば、他のコードも覚えやすくなります。
コード一覧表を使って覚えるのもいいですが
メジャーコードは
- ルート(一番下の音)
- 第3音(ルートから半音4つ目)
- 第5音(第3音から半音3つ目)
マイナーコードは
- ルート(一番下の音)
- 第3音(ルートから半音3つ目)
- 第5音(第3音から半音4つ目)
で構成されているというルールを覚えれば覚えやすくなります。
メロディ譜を使う
メロディ譜とは、メロディが書かれた五線譜の上にコードが書かれたものです。
左手でコードを弾きながら、右手でメロディを弾きます。
コードの音さえ押さえていれば左手は自由に弾くことが出来るので、自分の好きなように弾けるのがメロディ譜の魅力です。
ポピュラーピアノの楽譜には、クラシックピアノのような楽譜にコードが書かれているものもあります。
そのような楽譜は、楽譜通りに弾けば一曲弾くことが出来ます。
けれど、楽譜通りに弾くだけではコードを覚えることがおろそかになってしまったり、間違えた時に手が止まりやすくなります。
初心者からポピュラーピアノを始めるのでしたら、アレンジやアドリブの訓練のためにもメロディ譜を使ってみてはいかがでしょうか。
ポピュラーピアノを教えてくれる先生に習う。
ポピュラーピアノを初心者から始める時は、先生に習うのも一つの方法です。
クラシックピアノを弾くための書籍や楽譜はたくさん販売されています。
けれど、ポピュラーピアノの弾き方の書籍の数はクラシックピアノに比べて少ないです。
そのため、初心者でポピュラーピアノを弾きたいときは教室に通うのもおススメです。
教室を選ぶときは
- コード弾きを教えてくれるか
- メロディー譜で教えてくれるか
- ポピュラーピアノを教えてもらえるか
を必ず確認しましょう。
快く歓迎してくれる先生は、ポピュラーピアノを弾くことに慣れている先生です。
初心者におススメのクラシックピアノ曲の特徴
演奏会やリサイタルで弾かれるクラシックピアノは難しい曲が多いです。
けれど、有名な作曲が作った弾きやすいクラシックピアノの曲も存在しています。
初心者でも弾きやすいピアノの曲を紹介します。
単音を中心に構成されている
単音で構成されている曲は弾きやすいものが多いです。
単音で構成されている楽曲は片手ずつ弾きやすいため、両手で弾くことも簡単になります。
「簡単な曲では聞いていてもつまらないのでは?」と思うかもしれません。
有名な作曲家が作った曲は簡単なものでも丁寧に作曲されていて美しい曲が多いです。
例えば、バッハが作曲したメヌエットト長調や平均律クラヴィーア1巻・1番プレリュードは弾きやすい上に綺麗な曲です。
単音を中心に構成されている曲でも、素晴らしい旋律の有名な曲はたくさんあるので練習してみましょう。
右手がメロディで左手が伴奏の曲
右手がメロディ、左手が簡単な和音の伴奏の曲もとても弾きやすいです。
両手で弾くことは難しいのですが、左手が伴奏で右手がメロディの曲は役割が決まっているため弾きやすくなります。
単音で構成されている曲に比べたら複雑なので初めは弾きにくく感じるかもしれません。
左手が四分音符を中心に構成されている曲であれば、左が伴奏の役割の曲でも弾きやすいです。
簡単なワルツなどは、左手が和音の伴奏で右手がメロディという曲が多く初心者でも取り組みやすいです。
ピアノを始めたばかりのころは、右手でメロディ・左手が伴奏の曲を探して弾いてみましょう。
初級に分類されている曲
楽譜売り場のクラシックピアノコーナーに行けば、初級者向けのクラシックピアノの曲集が売っています。
初心者でクラシックピアノ曲を弾くときは初級者向けの曲集を利用しましょう。
初級者むけのクラシックピアノ曲は、子どもがピアノの発表会で弾けるくらいの難易度のものが多いです。
子供が弾けるような曲はちょっと……。
と思う人もいるかもしれません。
けれど、有名なエリーゼのためには初級者レベル曲です。
初級者向けの曲は、大人が弾いても違和感が無い曲が他にもたくさん存在しています。
有名な曲もたくさんあるので、初級者向けのクラシック曲にどんどん挑戦しましょう。
初心者におススメのポピュラーピアノの曲
ポピュラーピアノは流行歌、昔の歌、映画音楽などさまざまな曲があります。
初心者がポピュラーピアノを弾くときは、メロディが弾きやすいものがおススメです。
ここでは、比較的メロディが弾きやすい曲の種類を紹介します。
流行の曲
流行の曲は色々な場所で聞くことが多く、意識をしなくてもメロディが覚えやすいです。
街中やお店、テレビなどから流行の曲はしょっちゅう流れてきます。
そうすると、無意識のうちに曲が頭の中にインプットされていくのです。
メロディが頭の中にあるだけで、ピアノは弾きやすくなります。
右手でメロディを奏でながら左手はコードを押さえて弾けばいいので、流行の曲は初心者は弾きやすいです。
慣れたら左手のコードを複雑にしてみたり、和音を流して弾いてみたりアレンジが加えられるので楽しいですよ。
童謡
童謡は聞きなじみのあるものが多く、弾きやすいです。
曲の長さも短いので、童謡をアレンジして弾くことは初心者におススメです。
アレンジもしやすく、現在では童謡をピアノでアレンジして弾く人もたくさんいます。
童謡を弾くときに、左手のコードを分散和音で弾いたりするだけでとてもオシャレになります。
リズムを変えたり、弾き方を軽めに弾いたりするとジャズっぽくもなるので色々な楽しみ方が出来ますよ。
右手のメロディと左手のコードさえ守れば自由に弾くことが出来るのがポピュラーピアノの魅力です。
ピアノの初心者でポピュラーピアノを弾くときは、童謡をアレンジして弾いてみてはいかがでしょうか。
映画やアニメの音楽
ポピュラーピアノを弾くとき、映画やアニメの音楽の曲をおススメします。
メロディが頭の中に入ってきやすいので、初心者でも弾きやすいものが多いです。
一昔前の古い曲でも、最新の曲でも映画やアニメの音楽は人気があります。
人気があるものを弾くというは、モチベーションが上がるのではないでしょうか。
特に初心者は練習をたくさんしなければいけません。
そのためにも、モチベーションが上がる曲を弾いてください。
映画やアニメの曲はオシャレで大人っぽいものも多いので、自分が好きなタイプの曲を選んでください。
ピアノを始めたばかりだからこそ、弾きたい曲のジャンルを決めよう
いかがでしたか?
ピアノの初心者向けの曲はクラシックでもポピュラーピアノでもたくさんあります。
弾き方がクラシックピアノとポピュラーピアノでは異なってしまうので、まずは自分が何を弾きたいのかをはっきりさせることが大切です。
クラシックピアノの場合は楽譜を正確に弾かなければなりませんし、ポピュラーピアノはコードを覚えなければなりません。
自分が弾きたい曲のジャンルを選んだら、後は練習するだけです。
思いっきりピアノを弾くことを楽しんでいきましょう。