ピアノの発表会や演奏会でピアノを聴くとき、上手だと感じる演奏者と下手だと感じる演奏者がいると思います。
同じ曲を弾いているはずでも、弾く人によって聴こえ方は様々です。
もし自分がピアノを弾くなら、上手に弾きたいですよね。
上手い人と下手な人。
その違いは一体何でしょうか。
そこで今回は、ピアノが上手い人と下手な人の特徴とピアノが上手になる方法を紹介します。
目次
ピアノが上手い人の特徴
同じ曲を弾いていても、人によって上手だったり下手だったりします。
なぜ、同じ曲を弾いているのに上手い人と下手な人に分かれてしまうのでしょうか。
ここではピアノが上手い人の特徴を紹介します。
高い技術を持っている
ピアノが上手い人は高い技術をもっています。
まず、高い技術がないと曲を上手に弾くことができないうえに上手な表現もできないからです。
ピアノの技術を身に着けるためには、毎日の反復練習が欠かせません。
コツコツと努力をできる人がピアノを上手に弾くことができるのです。
表現力がある
ピアノが上手い人は表現力があります。
ピアノはただ間違えずに弾くだけでは上手ではありません。
強弱をつけたり速度を変化させるなど、様々な方法で表現しなければなりません。
そのためには、記号の知識や曲の知識が必要不可欠です。
表現力をつけさせることが得意な先生もいるので、先生に教わるなどして表現力を磨きましょう。
ペダリングが上手
ピアノが上手い人は、ペダリングが上手です。
ペダルには音を響かせるダンパーペダルと音を小さくするソフトペダルがあります。
ピアノが上手な人は、ペダルの踏み方を工夫してよりよい表現をしています。
ペダリングは踏み方を変えるだけで音が変わってしまうので、技術が必要になります。
ペダリングが上手な人は、上手なピアノを弾くことができます。
曲を弾き込んでいる
ピアノが上手な人は曲を弾き込んでいます。
曲を弾き込むことでより上手な表現が出来て技術もどんどん身につくからです。
ピアニストはリサイタルの前にはたくさん曲を弾き込んでいます。
上手なピアノを弾くためには曲を弾き込むことが不可欠です。
ピアノを弾き込むためには集中力と体力が必要なため、簡単なことではありません。
そんな努力ができるからこそ、曲を弾き込んでいる人はピアノが上手いのです。
曲を暗譜している
ピアノが上手い人は、曲を暗譜しています。
楽譜を見て弾いたとしても、ほとんど暗譜ができている状態で弾いています。
暗譜をすると、旋律をどう弾くかということに集中することが出来るからです。
ピアノが上手い人は、旋律をどう弾くかに集中しています。
楽譜をみながらピアノを弾くと、楽譜に集中してしまい弾き方まで意識がまわりません。
そのため、曲を暗譜している人はピアノが上手に弾けるのです。
曲の背景を意識して弾いている
ピアノが上手い人は、曲の背景を意識して弾いています。
曲の背景を意識することで、表現に対する意識が深まるからです。
ショパンの革命のエチュードを例にしてみましょう。
革命のエチュードが作られたとき、ショパンは祖国で革命が起きるなど絶望的な状況にいました。
ショパンが絶望的な気持ちの時に作った曲であることを意識して弾くと、曲の弾き方が変わりませんか?
激しく速い曲ですが、絶望を表すためにあえて叩くような打鍵を使ってみようとか、中間部と主題の落差をもっとだしてみようなど、様々なイメージがわくのではないでしょうか。
このように、曲の背景を理解して弾くことでより深い表現ができるのです。
音楽理論を理解している
音楽理論を理解してピアノを弾く人とそうでない人では、音楽理論を理解してピアノを弾いている人の方が上手いです。
ピアノを弾くときには、和声の知識や調の知識がある方がより曲に対しての理解が深まります。
曲を理解するためには、音楽理論の知識が必要です。
音楽理論の勉強は難しいですが、ピアノを上手に弾きたいときは音楽理論も勉強しましょう。
曲の雰囲気を変えることができる
曲の雰囲気を変えることができる人は、ピアノが上手い人です。
ピアノ曲は、雰囲気が一定ではありません。
激しいと思ったら静かになったり、楽しい旋律から悲しい旋律に変わるなど様々に変化します。
曲の雰囲気が変わるときに、旋律の雰囲気を変えることが出来る人はピアノが上手い人です。
曲の雰囲気を変えるためには、多彩な音を出すために鍵盤の押さえ方を研究することが必要です。
ピアノが下手な人の特徴
ピアノが上手い人には憧れるし、上手に弾きたいと思いますよね。
とはいえ、ピアノが下手な人がいるのも事実です。
ピアノが下手な人の特徴はどのようなものがあるのでしょうか。
ここではピアノが下手な人の特徴を紹介します。
ただ指を動かしている
曲を正しく弾けていても、ただ指を動かしているだけだと下手な演奏に聴こえてしまいます。
ただ指を動かしているだけだと表現することが出来ないからです。
「正しく弾けているのに上手じゃないね」
と言われてしまう人は、表現が出来ていない可能性があります。
曲を表現するためには、フレーズをどのように弾いたらいい表現が出来るかを考えなければいけません。
曲を正しく弾くことができたら、今度は表現することを意識してください。
そうすると、上手な表現ができるようになりますよ。
楽譜の指示を無視している
楽譜の指示を無視している演奏は下手な演奏です。
楽譜の指示は理想どおりに曲を表現するためにつけられたものです。
特にクラシックのピアノ曲は多くのプロのピアニストが演奏しているため、理想の演奏を聴きなれている人が多いです。
理想の演奏を知っている人の前で楽譜の指示を守らずに弾いてしまうと、とても下手に聴こえます。
そのため、楽譜の指示を守らない演奏は下手な演奏に聴こえてしまうのです。
レベルに合わない曲を弾いている
自分のレベルに合っていない曲を弾くと、とても下手に聴こえます。
なぜなら、自分のレベルに合わない曲は技術不足のためそもそも弾けないからです。
演奏会などで無理やりレベルに合わない曲を弾いても、完成度が低い曲になってしまいます。
しかも練習するためにたくさんの時間を取らなければならないため、上達するために必要な基礎練習ができません。
自分のレベルに合わない曲を弾いていると、下手に聴こえるうえに上達するための練習の妨げにもなるのでいいことはありません。
正しく弾けないのに速弾きをしている
正しく弾けていないのに速弾きをすると、とても下手な演奏になります。
速弾きをするためには正しく弾けていることが前提条件になるからです。
速い曲を練習するときなど、弾けていないのに速く弾きたくなる気持になることは必ずあります。
けれど、弾けていないのに速弾きをすると下手な演奏になる上に間違えた状態が体に染みついてしまいます。
正しく弾けていない速弾きはテンポや音がずれやすいのでとても下手に聴こえるのです。
正しく弾けるまで速弾きは我慢しましょう。
自分勝手なアレンジをしている
曲に対して自分勝手なアレンジをしていると、とても下手な演奏になります。
ピアノをアレンジするときはある程度のルールが存在しているからです。
即興演奏をするピアニストも音楽の理論を理解して弾いています。
あえて理論を無視して弾くピアニストも、理論が分かったうえで崩して弾いているのです。
音楽理論を理解していない人が、そんな人たちをマネして自分勝手にアレンジしても下手なだけです。
音楽の理論を理解していないうちは、自分勝手なアレンジはやめましょう。
叩くようにピアノを弾いている
ピアノを弾くときに、叩くようにピアノを弾く人がいます。
速弾きをするときや強い音を出すときはピアノを叩いて弾きたくなりますが、音が汚くなり下手に聴こえてしまいます。
そのため、ピアノを叩くように弾くことはなるべく控えましょう。
プロのピアニストの演奏を動画などで見ても、強い音を鍵盤を叩くように弾く人はほどんどいません。
ピアノの詩人と呼ばれるショパンも、ピアノを叩くように弾いてはいけないといっています。
ピアノを叩くように弾く人の演奏は、不愉快な音が出るので下手に聴こえてしまうのです。
ピアノを上手に弾く方法
自分のピアノが下手だと思うと落ち込むかもしれません。
けれど、正しく練習をすればピアノは必ず上手になります。
ここではピアノを上手に弾く方法をお伝えします。
片手ずつ完璧に弾けるようになる
ピアノを上手に弾くためには、片手ずつ完璧に弾けるようになりましょう。
ピアノ曲は左右の旋律を同時にひいて演奏するからです。
オーケストラやコーラスのように左右の手で旋律を調和させて弾くと、とても上手な演奏になります。
片手ずつ完璧に弾くというのは、あたりまえのことに感じるかもしれません。
けれど、このあたりまえのことを完璧にできるようになることが大切なのです。
ピアノを上手に弾くためには特別なことが必要と思うかもしれません。
けれど、上手になるために必要なことはあたりまえのことを完璧にできるようになることなのです。
弾けないところは抜き出し練習をする
弾けないところは抜き出し練習をしましょう。
抜き出し練習をすることで、弾けるようになるからです。
苦手なところや弾けないところがあるだけで、曲の完成度は一気に下がります。
完成度が低い状態で弾いてしまうと、とても下手なピアノになってしまいます。
ピアノを上手に弾くためには弾けないところを抜き出して練習しましょう。
弾けないところは速く弾かない
弾けないところは速く弾かずに必ずゆっくり弾きましょう。
弾けないところを速く弾いてしまうと、ごまかす癖がついてしまうからです。
弾けていないのに速さでごまかすと、自分自身は弾けていると思うかもしれません。
けれど、聴いているは側にっとては非常に聴き苦しい演奏です。
聴き苦しい演奏は誰が聴いても下手です。
弾けないところを速弾きすることは絶対にやめましょう。
楽譜の指示を守る
ピアノを上手に弾くために、楽譜の指示を守りましょう。
楽譜に書かれている指示は、作曲家が指示したものや音楽学者が指示しているものです。
そのため、楽譜の指示は理想の表現をするためにつけられたものなのです。
自分なりの表現やアレンジを加えたくなり気持ちはわかりますが、それは基本的な表現ができた後でもできます。
自分なりのアレンジを加えているピアニストも、最初は楽譜の指示通りに弾いています。
ピアノが上手くなりたければ、必ず楽譜の指示を守りましょう。
ピアノの音の出し方を研究する
ピアノを上手に弾くために、ピアノを音の出し方を研究しましょう。
ピアノは押せば音が鳴る楽器ですが、押し方を変えると音色が変わります。
ピアノの音の出し方を研究することはピアノが上手になるためには欠かせません。
ピアノが上手い人はピアノの音の出し方を研究しています。
よりよい表現のためにも、音の出し方を研究しましょう。
ピアノが上手になるためには練習の積み重ねと勉強が大事
いかがでしたか?
ピアノが上手くなるためには、正確に弾けることが前提条件です。
正確に弾けるだけではなく、表現力もつけて曲を弾くことも上手に弾くために必要なことです。
そのためには練習の積み重ねと曲に対する理解が必要です。
大変に感じるかもしれませんが、上手にピアノを弾くことができるとピアノを弾くことが楽しくなります。
ピアノが上手い人になるために、ピアノの練習と曲の勉強に取り組みましょう。