あまり自宅では使われないコーヒーシュガー、名前は聞いたことがあるけれどどういうものか分からない人も多いのではないでしょうか?
コーヒーシュガーを使うと、コーヒーの違った魅力を発見できます。使い方や砂糖との違いまで詳しくご紹介します。
目次
コーヒーシュガーとは?
あるとコーヒータイムがもっと楽しくなる、コーヒーシュガーとはどのようなものなのでしょうか?
茶色い色はカラメルの色
コーヒーシュガーは、氷砂糖にカラメルを加えて色付けしたものです。
なぜ砂糖にカラメルを加えるのかというと、コーヒーの香ばしさをできる限り長く楽しむためです。
香ばしい味がするカラメルを加えているのです。
コーヒー豆を焙煎すると豆が持つ糖分から香ばしく甘い香りがします。
この香りとカラメルの味が非常に親和性が高いと言われています。
コーヒー淹れたてから時間が経つにつれて香りが薄れていきますが、カラメルの味からコーヒーの香りの印象が消えずに最後までおいしく飲めます。
ヨーロッパが発祥
日本ではブラックで飲むのがコーヒー通というイメージですが、ヨーロッパではほとんどの人がコーヒーに砂糖を入れ、砂糖を入れてこそコーヒー本来の味が引き立つという考えです。
使う砂糖はグラニュー糖がほとんどですが、ヨーロッパ発祥であるコーヒーシュガーもよく使われます。
ザラメのような見た目
ザラメに見た目が似ているので、コーヒーシュガーは別名「黒ザラ糖」と呼ばれています。ザラメは糖液を結晶化させたもの、つまり氷砂糖と同じ作り方なのでコーヒーシュガーと同じです。ただしザラメの方が一回り小さいサイズです。
なぜ氷砂糖?
ところで、コーヒーシュガーはなぜ氷砂糖から作られるのでしょうか?
そもそも氷砂糖とは?
グラニュー糖を溶かして水分を蒸発させて乾燥させたもので、砂糖類の中でも最も結晶が大きいものです。
そして糖類の中でもグラニュー糖と並び純度が高く、溶けにくいという性質があります。
あっさりとした味が特徴
氷砂糖は原料であるショ糖100%の純度が高い糖類です。主張しないあっさりとした味が特徴です。
コーヒーは甘さの前に香りやそのものの味を味わうのが大切です。その点で糖度の高い氷砂糖を使ったコーヒーシュガーが適しています。
味の変化を楽しむ
コーヒーシュガーは溶けるスピードを遅くするため、あえて氷砂糖の粒を大きくしています。ゆっくりと溶かして徐々に甘くなります。
最初はコーヒーの酸味や苦みを楽しみ、徐々に甘みが増していくので味の変化が楽しめます。つまりコーヒーシュガーは1杯のコーヒーで2度楽しめるのです。
グラニュー糖との違い
コーヒーシュガーの原料、グラニュー糖とはどのようなものなのでしょうか?またコーヒーシュガーとどのような使い分けができるのでしょうか?
グラニュー糖とは?
喫茶店のテーブルによく置いてあるサラサラの砂糖は、グラニュー糖と言います。
濃縮させたショ糖を粒状に結晶化させたものです。サラサラとして溶けやすいので飲み物に入れるのに適しています。
すぐに甘いコーヒーが飲みたいならグラニュー糖
ご説明の通り、コーヒーシュガーはゆっくりと時間をかけて溶けていきます。一方でグラニュー糖は溶けやすい甘味料です。すぐに甘いコーヒーが飲みたいなら、グラニュー糖がおすすめです。
角砂糖もグラニュー糖
正立方体の形をしたものも実はグラニュー糖で、スプーンを使わなくても必要量が分かります。およそ1個4gでコーヒーカップ1杯に対して、2~3個です。こちらもすぐに甘いコーヒーが飲みたい時に入れましょう。
オーガニックシュガーやブラウンシュガーなど色々な種類の角砂糖がありますが、コーヒーシュガーの角砂糖はありません。
砂糖で代用できる?
コーヒーシュガーに比べ、どこの家にも置いてあるのが白砂糖です。コーヒーシュガーの代わりに使うとどのようなコーヒーの味になるのでしょうか?
上白糖とは?
一般的に砂糖、または白砂糖と呼ばれているものは、上白糖のことを指します。上白糖は糖液を結晶化させた後に、転化糖を加えます。転化糖はしっとりとした強めの甘味が特徴です。
一方でコーヒーシュガーやグラニュー糖には転化糖が含まれていません。その分純度が高いのでクセのないあっさりとした味です。
砂糖の特徴を知って使い分けを
昔から、料理には上白糖、飲み物にはグラニュー糖という使い分けが一般的です。
グラニュー糖はあっさりとした味なので、もともとの飲み物の味を損ねず甘くしてくれるのです。調味料を数種類使う料理には、存在感のある上白糖を使います。
コーヒーに上白糖を入れると、感じ方によっては砂糖の主張が強い味になるかもしれません。コーヒーシュガーやグラニュー糖がなく砂糖で代用したい時は、この点を考慮に入れてご使用下さい。
しかし上白糖はグラニュー糖よりも粒が小さいので、早く溶けるというメリットもあります。
コーヒーシュガーを使った飲み方
では実際にコーヒーシュガーを使ったコーヒーの飲み方を見ていきましょう。
コーヒーシュガーの使い方
- 温めたカップにコーヒーシュガー5gを入れる
- カップにコーヒーを注ぐ
- ゆっくりかき混ぜる
コーヒーを注いでからいきなりかき混ぜると、コーヒーシュガーがすぐに溶けてしまいます。余り混ぜ過ぎないようにしましょう。
カフェで予めコーヒーがカップに入れてある時は、熱いうちになるべく早くコーヒーシュガーを入れて下さい。あとからいくら入れても溶け切らないことがあります。
音を楽しむ
カップにコーヒーを注いだ時のカラカラとした小さな音を聞くのも、氷砂糖であるコーヒーシュガーならではの楽しさです。
グラニュー糖と使い分ける
コーヒーシュガーはゆっくりと溶ける、言い換えるとすぐには溶けないのが特徴です。したがってコーヒーにミルクを入れると若干温度が下がるので、コーヒーシュガーが溶けにくくなります。予めミルクを温めておいたり、コーヒーシュガーの代わりにグラニュー糖に変えるなど使い分けをしましょう。
他にもあるコーヒーシュガーの種類
最後に、見た目にいい、便利、など珍しいコーヒーシュガーをご紹介します。
ブレンドシュガー
ブラウンシュガーとコーヒーシュガーをブレンドしたものです。昔ながらのレトロな喫茶店で大きくて茶色い粒が入った砂糖を見たことがあるの人も多いのではないでしょうか?苦味がしっかりした香ばしいコーヒーを出す店で取り扱いが多いです。
通常のコーヒーシュガーよりも砂糖が溶けやすいので、コーヒーは砂糖派の人におすすめです。
コーヒーシュガーガムシロップ
その名の通りコーヒーシュガーのガムシロップで、溶かした氷砂糖にカラメル溶液を入れて作ります。アイスコーヒーらしい香ばしさをさらに引き立てます。
キャンディースティックシュガー
おしゃれなコーヒーシュガーもあります。つまようじほどの長さのスティックの先にコーヒーシュガーのかたまりが付いたものです。キラキラとした琥珀色が素敵で、コーヒー好きの人へのプレゼントにおすすめです。
たまには気分を変えてコーヒーを楽しむ
コーヒーの味を損ねず、香ばしさを引き出す甘さのコーヒーシュガーをご紹介しました。
毎回使用するには用意が難しいかもしれませんが、コーヒーシュガーはスティックタイプの個包装もあります。たまには取り入れてみてはいかがでしょうか。