コーヒー牛乳とカフェオレの違いとは?美味しい作り方をご紹介。

今も昔も人気のコーヒー牛乳、年齢を問わずに愛されています。

しかしこんなに飲まれているのに、カロリーや本当に美味しい作り方などは知られていません。

そこでコーヒー牛乳について詳しくご紹介します。

コーヒー牛乳とは?

大人のイメージのコーヒーとは違い、子どもの頃から身近な存在なのがコーヒー牛乳です。コーヒー牛乳はいつ誕生したのでしょうか?

発祥

コーヒー牛乳という種類は日本にしかありません。神奈川県の牛乳メーカー守山乳業が開発し、1923年最初に販売しました。当時まだ普及していないコーヒーを広めるため、コーヒー業者と協力して開発されたのでした。

通常のカフェオレに比べて甘いのは、コーヒーらしい苦味を強調せずに、誰もが飲みやすい味にするためです。

コーヒー牛乳は牛乳じゃない?

実はコーヒーは成分上、コーヒーでも牛乳でもなく、乳飲料の1種です。商品名としては、コーヒー乳飲料、ミルクコーヒーとして販売されています。

これは2003年の公正競争規約改正から、生乳100%のものにしか商品名に「牛乳」と表記できなくなったためです。生乳とは乳牛から搾ったまま何も加工をしていない乳のことです。

カフェオレとの違い

コーヒー牛乳と似たようなもので、カフェオレがあります。コーヒー牛乳の方が牛乳が多いのが一般的なイメージではないでしょうか?

コーヒー牛乳は牛乳にコーヒーで味を付けたもので、一般のイメージ通りに、市販のコーヒー牛乳は牛乳の方が割合が高いです。

一方でカフェオレはコーヒーに牛乳を入れたもので、コーヒー1:牛乳1の割合で作ります。

気になるカロリーは?

昔ながらのホッとするような印象がありますが、やはりコーヒー牛乳は砂糖が多く入っているのでしょうか?

市販のコーヒー牛乳のカロリー

メーカーにもよりますが、コーヒー牛乳100ml当たりのカロリーは100kcal前後です。無糖のコーヒー牛乳と比べると3割ほどカロリーは高くなります。

このカロリーが多い分は砂糖のカロリーなのですが、市販のコーヒー牛乳は多く砂糖を入れている場合が多いのです。これは飲み物はホットに比べて、アイスのものは甘味を感じにくいためです。

無糖

市販のもので無糖のものはほとんどありませんが、手作りの場合は無糖のコーヒー牛乳を用意できます。

例えば200mlのコーヒー牛乳、コーヒー、牛乳がそれぞれ50%(100ml)の割合で作った場合のカロリーです。

  • コーヒー 4kcal
  • 牛乳 70kcal
  • 合計 74kcal

牛乳の割合を増やせば、さらにカロリーは高くなります。

コーヒー牛乳に含まれている栄養

近年健康効果に注目されているコーヒーですが、コーヒーとコーヒー牛乳では効果がどのくらい違うのでしょうか?

カフェイン

コーヒーにはカフェインが含まれているので、材料にコーヒーを使うコーヒー牛乳にも含まれています。ただしコーヒーの割合が少ないので、その分カフェインも少なくなります。

カフェインの主な効果は、覚醒作用と利尿作用です。目覚めがよくなり、尿の回数が増えます。実はブラックコーヒーのカフェイン量が少ないため、コーヒー牛乳に含まれるカフェイン量はさらに少なくなります。1日に5杯以上飲まなければカフェインの効果が表れることはほとんどありません。

クロロゲン酸

コーヒーにはポリフェノールも含まれています。ポリフェノールの1種、クロロゲン酸の主な効果は、抗酸化作用です。体内の活性酸素を減らし、血行を促進します。

カフェインとは対照的に、コーヒーのポリフェノール量は豊富です。1杯のコーヒー牛乳で効率よくクロロゲン酸を摂取できます。

カルシウム

市販のコーヒー牛乳100g当たり50~100㎎含まれています。1日のカルシウム摂取目安量は650㎎です。日本人平のカルシウム摂取量平均は、目安を下回っています。

飲みやすいコーヒー牛乳で、おいしく飲めてカルシウムも摂れます。カルシウムが摂れるのは、コーヒーにはないメリットです。

年齢や体質による注意点

コーヒー牛乳について多い質問は、「子どもにも飲ませてよいか?」というものです。注意したい年齢や体質によるコーヒー牛乳の飲用についてご説明します。

何歳から飲める?

飲みやすいので子どもが飲みたがるコーヒーですが、飲ませてもよいのでしょうか?

農林水産省のホームページでは、各国際機関のカフェイン摂取制限量を確認できます。例えばヨーロッパ、カナダの保健機関は12歳未満の子どもは1㎏当たり3㎎までと規制されています。これはカフェインがカルシウムの吸収を妨げるため、成長期である子どもの摂取量が制限されているのです。

コーヒー牛乳のカフェイン量は種類によっても違いますが、100ml中に5~25mgです。体重が30㎏の子どもであれば、1日当たりコーヒー牛乳3杯に留めた方がよさそうです。

妊娠中の女性

FSA(英国食品基準庁)は胎児の低体重リスクを避けるため、コーヒーの摂取を1日2杯までとしています。コーヒー牛乳であれば1日4杯です、飲み過ぎないように注意しましょう。

コーヒーアレルギー

コーヒーアレルギーは飲んだ翌日以降に症状が出る遅発型アレルギーです。ごく一部の人がコーヒーを飲むと症状が出ます。

コーヒー牛乳に関しても、個人の体質によって異なりますが、ほんのわずかなコーヒーの量でも反応しますので例外ではありません。

黄金比率がおいしさの秘訣

実はコーヒー牛乳の作り方に決まりはありません。コーヒーと牛乳、砂糖の割合はメーカーによって異なり、もちろん個人の手作りもお好みでOKです。

市販のものから、自分で作るおいしいコーヒー牛乳の作り方までご紹介します。

牛乳の割合

市販のコーヒー牛乳に入っている生乳は、50~80%のものが多いようです。コーヒー牛乳の黄金比率として人気なのは生乳70%のもので、濃厚な昔ながらの甘いコーヒー牛乳が作れます。

黄金比率とは?

手作りでコーヒー牛乳を作る場合、コーヒーは濃く抽出したもので作りましょう。ドリップする場合は通常の10gの2倍、20gのコーヒー豆でドリップします。インスタントコーヒーも指示量の2倍でコーヒーを作ります。

通常の濃さではコーヒーのベースが牛乳に負けて、味がぼんやりとしてしまいます。

クリームパウダー

コーヒー用クリームパウダーを入れると、コーヒーの成分が薄まることなくコーヒー牛乳が作れます。

コーヒーカップ1杯(160g)に対して、クリームパウダーをティースプーン2杯分(6g)入れると、黄金比率のコーヒー牛乳を作れます。

コーヒー牛乳の賞味期限

通常はすぐに飲み切るコーヒーとは違い、コーヒー牛乳、特に市販のものは一度に飲み切らないことがあります。注意しておきたい賞味期限についてまとめました。

市販の商品パック

コーヒー牛乳は加工品であるため賞味期限がそれほど短くはないイメージがあります。ただし生乳が含まれていますので、賞味期限は牛乳と変わりません。牛乳は殺菌した状態で出荷され、開封後は空気に触れて一気に雑菌が増えます。

開封前ならば賞味期限以内まで、開封後は賞味期限内にかかわらず3日内に飲み切りましょう。

手作り

市販のものとは違い、手作りで作る時は開封後の牛乳を使います。市販のものよりも空気が触れる面積が大きい分、雑菌も増えやすくなります。

基本的には、手作りしたコーヒー牛乳は翌日まで残しておかず、当日中に飲み切って下さい。

持ち歩く

手作りのコーヒー牛乳を水筒などに入れて持ち歩く場合は、清潔な水筒に入れるようにして下さい。水筒を直射日光が当たるところに置くと、腐りやすくなりますので避けて下さい。

使用後も熱湯消毒などをして水筒の中に雑菌が残らないようにしましょう。

牛乳ではなく、コーヒー用クリームパウダーで牛乳を作ると、雑菌が増えにくくなります。

シンプルな味が愛される理由

濃いめのコーヒーとたっぷりの牛乳と砂糖、このシンプルさがコーヒー牛乳の人気の理由です。

コーヒー愛好家も、そうでない人もたまに飲みたくなるコーヒー牛乳、ぜひ美味しい作り方で作ってみて下さい。

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