コーヒーで腹痛になる原因はあの成分だった!お腹が痛くならない対処法をご紹介。

近年は健康効果が見直されているにもかかわらず、コーヒーを飲むと腹痛が起きたという話もよく聞きます。

実はコーヒーの飲み方によっては、タイミングが悪かったり、体質に合わないなどの理由でまれに腹痛を起こすことがあります。

しかしコーヒーの成分について正しく知れば、対処できることもあります。腹痛の原因や成分について詳しくご紹介します。

なぜ腹痛になる?

コーヒーはよくも悪くも体調に影響を及ぼす可能性がある刺激物です。これはコーヒーが弱酸性であるためで、この酸性値の差が大きい程、腹痛のリスクは増えます。

コーヒーは酸性食品

人間の体内は水素イオン濃度が、弱アルカリ性に保たれています。一方でコーヒーは弱酸性の食品です。コーヒーを飲み過ぎると酸性に傾き過ぎてしまい、体内の水素イオン濃度のバランスが崩れてしまいます。

胃から来る腹痛

コーヒーによる腹痛で最も多いのが、胃痛から来るものです。体内は弱アルカリ性と述べましたが、胃の中は若干酸性気味です。コーヒーを飲むことでさらに酸性度が高まると、胃酸が過剰分泌されます。

胃酸は胃の中の摂取物を消化するためには欠かせない消化液ですが、過剰になると胃が荒れてしまいます。これが腹痛の原因です。

しかしコーヒーを飲むと必ず胃が荒れるわけではありません。コーヒーによる胃痛は後に述べる飲み過ぎなど、いくつかの原因が重なると起きる恐れがあります。

便通を促す腹痛

腹痛も場合によっては、便通のポジティブなサインになります。コーヒーを飲むと必ずトイレに行きたくなる、と言うことはありませんか?カフェインは胃腸を刺激する作用があり、なかには便通がよくなる人がいます。

下痢

同じ便通でも下痢による腹痛があります。普通の便通はお腹が重くなるような痛みですが、下痢は下腹部を刺すような鋭い痛みがあります。上記で述べた「胃から来る腹痛」が悪化すると下痢の恐れがあります。

腹痛はコーヒーの成分から?

ではなぜコーヒーを飲むと、腹痛が起きることがあるのでしょうか?原因の多くはコーヒーの成分からによることがほとんどです。

カフェイン

カフェインは胃によくも悪くも刺激を与える成分です。成分が体に合っていれば便通がよくなることがありますが、反対に腹痛になることがあります。

コーヒー1杯(約150ml)に対して、カフェインが80㎎含まれています。栄養ドリンク並みに入っており、決して少ない量ではありません。

クロロゲン酸

クロロゲン酸はポリフェノールの1種です。代謝を促進する効果があり、便通がよくなることによる一時的な腹痛があります。

コーヒー1杯(約150ml)に対して、ポリフェノールは280mg含まれていて、緑茶の2倍に値します。

腹痛になる原因

コーヒーを飲むと腹痛が起きる場合、さまざまな原因が考えられます

飲み過ぎ

コーヒーに含まれるカフェインの1日摂取目安量は400㎎で、コーヒーカップ6杯相当です。こうして数字だけ見ると余裕があるように見えますが、カフェインは他の飲み物にも含まれています。

例えば外出先で出された玉露や、仕事の合間に飲んだ栄養ドリンクにもカフェインが含まれています。知らず識らずのうちにカフェインを摂り過ぎてしまい、腹痛に繋がる恐れがあります。

品質不良

コーヒー豆が酸化していると、腹痛になる恐れがあります。酸化とは空気中の酸素と結びついて、味や鮮度が劣化することです。

酸化していると、コーヒー豆が活性酸素を放出します。活性酸素を体内に取り込むと、酸性に傾き過ぎてしまいます。

酸化するとツンと刺すような不快な匂いがしますが、この状態でコーヒーを飲むと腹痛を通り越してお腹を壊してしまいます。

ストレス

日常のストレスが腹痛に関わっているかもしれません。本来コーヒーはリラックス効果がありますが、ストレスを感じるとコーヒーのカフェインが自律神経の副交感神経を刺激します。

交感神経と副交感神経のバランスが取れなくなると自律神経が乱れて腹痛を引き起こすことがあります。

腹痛が起きやすい時間帯

コーヒーを飲むと腹痛がある、それは次の場面から起きるのではありませんか?その場面や時間帯にコーヒーの飲用を避ければ、腹痛に対処できます。

トイレに行けない時間は飲まない

勤務中や外出先など、急にトイレに行きたくなっても行けないケースがあります。便通がよすぎて腹痛がある人は、トイレが近くにない場合はコーヒーを飲まないようにしましょう。

訪問先で出された時など、マナー上コーヒーを飲むべき状況もあります。そのような時はミルクを入れて飲むのをおすすめします。ミルクの水素イオン濃度は、pH6.7でほぼ中性です。ミルクが胃の中が酸性に傾き過ぎるのを防ぎます。

空腹時を避ける

胃の中は弱酸性とお伝えしましたが、空腹のときは胃の中に何も食べ物が入っていない胃酸だけの状態です。つまり酸性度が高い状態です。そこで酸性であるコーヒーを飲むと、酸性度がさらに高くなります。

そのため空腹時はコーヒーを飲むのを避けましょう。食後に飲む、など飲む時間帯のルールを決めておくと、忘れてうっかり空腹時に飲むことがなくなります。

腹痛への対処方法

コーヒーを飲んだ後の腹痛は、まず安静にすることが大切です。その後の症状によって適切に対処しましょう。

薬を飲んで安静にする

コーヒーの飲み過ぎ、空腹時に飲んでいたなど胃による腹痛であれば、胃薬を飲んで安静にしましょう。

マッサージ

便秘による腹痛は、腸のマッサージが効果的です。肋骨の下を全部の指の腹を使って円を描くようにマッサージします。

コーヒーを飲んだ後腹痛がありトイレに行きたい気がする、そんな時はマッサージで胃を温めると自然に便通を促すので、腹痛が緩和されます。

温かい飲み物を飲む

安静にした後腹痛が収まってきたら、温かい飲み物を飲んで胃を温めましょう。胃酸が過剰に分泌して荒れてしまった場合は、体温を上げると胃の機能が徐々に回復します。

おすすめの飲み物は生姜湯です。生姜湯を飲むと体の血行がよくなり、体温を上げられます。

症状がひどければ病院へ

下痢による刺すような痛み、または1時間安静にしても腹痛が治まらないのであれば病院で診察を受けましょう。

コーヒーを楽しむために日常からできること

思わぬ腹痛に悩まされないように、普段の体調によってコーヒーの飲み方を変えてみるのも大切です。

ミルクを入れる

ミルクのpH値は7で中性ですので、ブラックコーヒーに入れると酸性度が低くなります。コーヒーを飲むと腹痛が起きやすい人は、普段からミルクを入れて飲んでみて下さい。

リラックスしてコーヒーを飲む

ストレスも腹痛の原因のひとつですが、全くストレスなく生活できるものではありません。せめてコーヒーを飲む時は、ゆったりした気持ちでコーヒーを飲みましょう。

空腹時に食事代わりに飲んだり、一気飲みをすると、胃がビックリしてしまいます。食事は食事でしっかり食べてから、コーヒーを飲むようにしましょう。

夜に飲まない

残業中や夜のコーヒーを習慣にしている人は、注意です。活動量が減る夜間はその分、カフェインの分解率も減少します。

知らず知らずのうちにその習慣が、胃に負担をかけているかもしれません。自分は大丈夫と思っていても、毎日夜にコーヒーを飲むのは避けて下さい。

夜に飲むのが好きな人は、毎日飲まずに1日おきにするなど、胃に休養日を設けましょう。

成分を正しく知れば健康的に飲める

コーヒーのカフェインや酸性度について詳しくご紹介しました。

特にカフェインは特定の飲料にしか含まれないので、思わぬ腹痛に襲われたこともあるでしょう。しかし近年見直されているカフェインの効能は、知識が広がるはずです。

コーヒーの成分について正しく知って、健康においしく飲みましょう。

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