憧れのモデルさんが着ている洋服を買って着てみたものの、何となくしっくりこない。サイズは合っているはずなのに思ったようなシルエットにならない。
そんなことよくありませんか?
一体何が問題なのかは、うすうす気付いていますよね?そうです、モデルさんとは基本的に体型が違うのです。
そんなこと言われても元々の身長や手足の長さ、顔の大きさなんかが違うんだからしょうがないじゃないか。そんなの遺伝なんだから変えようがない。
それはそうです。生まれつきや遺伝によるものは変えようがありませんが、モデルさんだってあのスタイルを維持するための努力はしているのです。
パリコレデビューできますよ、とは言いませんが今よりもっと洋服の似合う体にはなりたくはないですか?
そのためにはあるところを意識して鍛えるといいですよ、というお話です。
体型の違い
洋服はもともと欧米人の体型に合わせて作られています。
もちろん今では日本人も当たり前にスーツやドレスを着てはいますし、日本で売られている洋服は日本人の体型に合わせて作られているでしょう。
でも欧米人の着こなしと何か違うと思いませんか?
モデルレベルの話をしているわけではありません。今や日本人でも欧米人顔負けのスタイルを持ったモデルさんは何人もいると思います。
しかし一般人同士で比べると、依然として体型の違いはあるように感じます。何が違うのかといいますと、背部の筋肉の発達度合いが違うのです。
欧米人は日本人に比べて背中や臀部、ハムストリングスと言った背面の筋肉が発達しています。それに伴い脊柱の湾曲や骨盤の傾斜、肩甲骨の張りなんかが変わってきます。
背中に筋肉がつきやすいおかげでメリハリの効いた格好いい身体になりやすいのです。
かたや日本人はと言いますと、骨盤が起きて、脊柱の湾曲が浅く猫背がちになりやすい。欧米人と比べるとどちらかと言えばフラットな体型が一般的です。
狩猟民族と農耕民族の違いだといわれることが多いのですが、この背部の筋肉の差がスタイルの違いに大きく影響しているのです。
骨格の違いだと言われてしまえば直しようがない、と思われるかもしれませんがそんなことはありません。
骨格筋というのは関節をまたいで骨に付着しています。この筋肉の鍛え方によっては無意識下での関節の角度を変える、つまり骨格の組み方を変えられる可能性はあります。
簡単に言うと、筋トレによってたるんでいた筋肉が引き締まり、お尻が上がったり背中の張りが出てきたりしますよ、ということです。
背中を鍛える
それでは背中をどうやって鍛えればいいのか。
うつ伏せでゆっくりと手や足を上げて…なんて悠長なことやっていては筋肉なんてそうそうついていきません。
もちろん筋トレ初心者で筋肉量が極めて少ない方は、最初に慣れのつもりでゆっくりとした体操のようなものから始めてもよいですが、ある程度身体を動かすことに慣れてくれば、しっかりと負荷をかけていくほうが結果も出ますし時間もかかりません。
筋トレ種目でいえばデッドリフト、ローイング、チンニング(懸垂)あたりがおすすめです。
なかでもバーベルを使える環境があれば、デッドリフトが最も効果的でしょう。
ベントオーバーロウやワンハンドロウのようなローイング系のトレーニングは主に広背筋を狙うトレーニングですが、デッドリフトは体の背面全体に効かせることができます。
上半身、下半身にまんべんなく強い負荷をかけることができ、なおかつ大きな筋肉を中心にたくさんの筋肉に同時に刺激を与えられるので、体幹の強化から心肺機能の向上まで様々な効果が期待できます。
ただしデッドリフトは高負荷を扱える種目だけあって、フォームが非常に重要になります。初めは経験者や専門家から指導を受けるほうが良いでしょう。
一見細くて筋肉なんてないように見えるモデルさんでもデッドリフトで100kg近くの重量をあげる人は結構います。
筋トレは最大のおしゃれ
ついつい自分の目で確認できる前面の筋肉ばかりを鍛えてしまいがちですが、人間の筋肉の7割以上は下半身と背中についているといわれています。
ここをしっかりと鍛えることで代謝も上がり、痩せやすい体作りにも一役買うでしょう。
身体の背面に筋肉をつけて美しいボディラインを手に入れ、どんな服でも着こなしてやりましょう。筋トレは最大のおしゃれなのです。