ペットの中で飼育が面倒な動物って、何ですか?
やはり犬ですか? 毎日の散歩がありますし。
だから、散歩の楽しみ方を考えてみます。これから犬を飼おうと考えている方、すでに飼われていて散歩がつらい方、ちょっと読んでみてください。
犬好き中年男子のつぶやきです。
犬の散歩の目的は?
犬の散歩にはいくつかの目的があります。
犬自身の運動不足解消(飼い主さんも含まれます)とストレスの発散です(こちらも飼い主さんにとっては効果あり?)。
犬自身の社会性や協調性を身につけるよい機会でもあります。ちなみに、飼い主さん同士には微妙な距離感があり、愛想のない人だと声をかけづらいケースがあります。散歩は犬の健康的な生活を考えれば、非常に重要なイベントです。
散歩の主導権は飼い主サマの手に!
飼い主さんは散歩の主導権を犬に渡してはいけません。
間違っても、かわいいからと気を使いすぎて、犬に引きずられてはいけませんよ。そもそも「散歩に連れて行け」と要求されたからと、重い腰を上げてはダメです。
「うちのわんちゃんは家の中で、決してうんちやおしっこをしない清潔なわんちゃんです」なんて、「アイドルはうんちをしない」などと信じていた昔の中2男子ではあるまいし、そんな習慣は望ましいものではありません。
本来、散歩に出かける前に、排便や排尿を済ませて、犬と散歩に行くのが望ましいです。つまり、排便や排尿のための散歩ではないと言うことです。愛玩動物飼養管理士の「教本」にしっかり書いてありました(資格取得の勉強中、初めて記載を見たときは、目から鱗が落ちました)。
そして、やむをえず、排便をしたら、きちんと持ち帰り、排尿したら、その箇所を水で流すという飼い主さんとしてマナーを徹底してください。間違っても、便を近くのトイレで流したり、ゴミ箱にポイ、というのはナシです!
子犬の散歩デビューはどうする?
子犬の初散歩の時期は、いつ頃でしょうか?
基本的には、ワクチンの摂取時期などを含めて、獣医さんと相談し決めた方がよいでしょう。
「いや、きっとタフな奴だろうから」などといきなり道端デビューは避けた方がよいです。
例えば、散歩に慣れるまでは抱きかかえながら、周囲の環境に慣れさせるとか。う〜ん、まどろっこしさがありますが、お口がきけない子犬さんなので、意思確認ができないから焦らないのが鉄則です。
でも、震えていたら、どうしますか?
えっ、散歩に行ける喜びの武者震い?
いや、不安がっているかもしれませんよね。
散歩デビューの前に、家の中で、首輪やリードをつけて、慣れさせるというのがよい手かも。少し面倒ですか?
外の世界は、わが家と同じように飼い主さんと一緒なら安心安全であるという気持ちをもたせてあげるのがきっと大切なポイントでしょう。
「リーダーウォーク」ご存じですよね!
そこで、覚えておきたいのが「リーダーウォーク」。
飼い主さんも、犬もこの動きをマスターしておけば、もっともっと散歩が楽しくなるはずです。
飼い主さんは犬に目を向けず、リードを握り、自由に歩きます。それに対し、犬は飼い主さんの様子を確認し、ついて行く関係です。
「リーダーウォーク」が散歩の基本、なんて言われたら、ちょっと厳しいですか?
飼い主さんよりも犬がずっと先を歩いて、飼い主さんが後をついて行くような光景をよく見ます。「犬に自由を与える動物愛護な飼い主さん」なんてことにはなりません。
犬に散歩させられている人間という構図から脱することが大切です。でも、意外と難しいですよね。チャレンジしたことはありますか?
一度築かれた主従関係を修正するのは大変なことですが、飼い主さんのためにも犬のためにも、「リーダーウォーク」の習得にチャレンジしてみましょう!
さあ、チャレンジ!
まずは、リードを折りたたみ短く持って、犬が自分の体から離れようとしないようにします。横にお座りですよ。
飼い主さんは少したるむ程度にリードを持ち、犬を見ずにGO! ときに、犬が進みたがる方向の逆方向に進んでみてください。
すると、犬が前に進むとリードは張り詰め、一瞬リードを緩めてから向きを変えます。犬の動きが遅くなれば、向きをターン。
実は、飼い主さんの動きに合わせないと、犬の首にショックが伝わり、それを回避するために、飼い主さんの動きを見て歩くようになるのです。
それで、最終的に飼い主さんが立ち止まれば、犬も止まり、そして座る、飼い主さんはほめてあげる、なんて動作をマスターしたら、幸せな関係を築けます。
信号待ちで、二人(?)そろって立ち止まっていたら、素晴らしい姿ですよね。青信号になるといきなり飛び出す犬よりも、飼い主さんも犬もステータスはワンランクアップです。
何より、散歩中の拾い食い、無節操なマーキング、犬同士のトラブル、そして家庭内の主従関係などにおいて、いろいろな問題を回避できます。
散歩のお約束ごとって?
- 散歩時間と散歩コースを決めない
- リーダーは飼い主さん
- メリハリつけた散歩パターン
なかなか徹底するのが難しい散歩のお約束ごとです。
排尿や排便のために散歩に連れて行くというのが目的、という方が多いかと思います。家では決して排便をしないと、決めている犬も、年老いたらつらいですよね。
目標は家の中で自在に排尿、排便ができて、散歩は生活を豊かにするツール、なんて位置づけられるとかっこいいですよ。
散歩にひと工夫
いつも同じ時間に同じコースの散歩を続けると、犬は覚えてしまい、散歩の時間が変わると、「散歩に連れて行け」と要求します。「時間がわかるのね。まあ、なんてお利口さん」とほめたくもなりますが。
散歩コースも同様です。同じコースだと縄張り意識の目覚めにつながります。
かわいがっているわが家の犬が先頭を切って道を闊歩するというのも一見格好がいいですが、実は見る人によっては、「犬に散歩させられている人間」と映ります。
犬が嫌い、苦手という方もいますし、道行く人や他の犬、それに自転車や自動車など、すれ違いのトラブルを回避する意味でも、リードするのは飼い主さんということを忘れない方がいいですね。
ときにいつもの散歩コースから遠出したり、ノーリードがOKの場所で自由に走り回せたり、ロングリードを用いる散歩というのもおつなものです。ボール遊びもいいですよ。
メリハリつけた散歩、慣れてきたら、意識しましょう。
道端の未知の物体を回避!
注意したいのが道端に落ちている未知の物体(犬のとっては)です。特に子犬ならば、興味芯々に匂いを嗅ぎ、口に入れてしまうかもしれません。それが、タバコの吸い殻だったら・・・。人間の赤ちゃんに対する対応と同じです。
ほかの犬の便や尿をなめるのも避けたいです。どんなバイ菌があるのか・・・。そうそう、鳩の糞からも遠ざけたいですね。
天候や季節に合わせた散歩のやり方をはじめ、犬の大きさや種類など、も散歩道もいろいろです。でも、特に夏場の水分補給は人間と同じように重要です。
ところで、見ず知らずの子どもとはいえ、歩道や公園、芝生などで寝そべっている姿を見ると、ちょっとやめさせたくなります。
だから、用を足し後に、せめて水で流したり、ちゃんと残り物がそのままにならずに取り切ることが大切です。
犬の散歩道は、険しいのです!