呉服屋を辞めたい。呉服屋の仕事の厳しさと転職を考える。
呉服屋は、着物が好きであれば一度は憧れる仕事のひとつです。
高額な商品を扱うので、格式も高く、伝統的で落ち着いた雰囲気の職場を想像する人が多いのではないでしょうか。
ですが呉服屋の仕事は思っているよりも厳しく、離職率の高い仕事です。
そこで今回は、呉服屋の仕事の厳しさと、そこからの転職について、いくつか例をあげながら考えてみたいと思います。
目次
呉服販売業界の厳しさとは
落ち着いた雰囲気のある呉服屋ですが、実はブラック体質の企業も少なくありません。
では具体的にどのような点が辛いと言われているのでしょうか。
厳しい販売ノルマがある
呉服の販売では厳しいノルマが課せられている場合が多くあります。
着物は高額な商品ですし、日常着るものではありませんので、右から左へと売れるわけではありません。
売るのが難しいことに加えて、他のアパレル業界と比べてもノルマの締め付けが厳しいという声が多く聞かれます。
ノルマが達成できなければ、上司から厳しい叱責を受けますので、店員同士でお客様を取り合うといったケースも見受けられます。
ノルマに関しては販売店ごとに方針の違いもありますので、一概には言えませんが、厳しいノルマに悩んでいる販売員の例は少なくありません。
自費で着物を購入しなければならない
会社側から命令によって着物の購入を強制されることはありません。
ですが実際には「買わなければならない雰囲気」が職場全体に形作られており、結局は買わざるを得ない立場に追い込まれてしまうのです。
特にノルマが達成できてない状況では、上司からのプレッシャーも強く、ノルマ消化のために自費で購入するといったケースもみられます。
高額な商品を自腹で買わなければならないのは、金銭的にかなりの負担となります。
横柄な態度のお客様が多い
高額な着物を購入するお客様は、比較的裕福な傾向にあるため、中には店員に対して高圧的で横柄な態度をとる人がいます。
接客業である以上、どのようなお客様に対しても誠心誠意対応しなければなりませんが、客層が少々特徴的なため、上から目線のお客様が多いことはいなめません。
強引な販売方法に罪悪感がある
着物の知識が少ない人や、気が弱くで断りづらそうなお客様に、あの手この手で強引に商品をすすめる場合があります。
試着をさせられたままで値段の説明をされて、よくわからないままローンを組まされてしまったというお客様の声もあります。
上から厳しい販売ノルマを課せられているため、強引な販売方法を取らざるを得ないのですが、そのことに罪悪感を抱えて悩む販売員もいます。
古い慣習が残る業界の体質
着物業界は、伝統的な商品の性質上、全体的に古い考え方や体質が強く残っている傾向が見られます。
特に経営者やベテランの社員には、昔ながらのやり方を踏襲し続けている人が多く見られます。
仕事は見て覚える、上下関係に厳しいなど、入社したての若い人には苦労が絶えません。
古い業界体質のため、研修制度や会社のシステムが整っていない、サービス残業を強いられるなど、問題点も指摘されています。
呉服屋の仕事から転職しよう
社員を大切にしている会社であれば問題ないのですが、あなたが働いている呉服屋が先にあげた例にあてはまるのであれば、ブラック企業であるかもしれません。
仕事が厳しく辛いようであれば、無理をせずに転職を考えることも必要です。
今まで得た経験と知識を活かして働きやすい職場に転職しましょう。
接客のスキルは別の仕事でも役に立つ
呉服屋では他に比べて高い接客スキルが求められます。
その経験を活かして、他の業界でお客様と接する仕事を選んでみてはどうでしょう。
アパレルなどの商品販売業はもちろんですが、それ以外でも案内業務や受付業務など、接客がメインとなる仕事は多数あります。
呉服屋で働いていて、接客の仕事に楽しさとやりがいを感じているのであれば、自分にあった形の接客業を探してみましょう。
着付けの仕事に転職する
着物が好きなのであれば、着物の業界はそのままに、販売から他の業種へ転職するのも方法です。
着付けの仕事であれば、着物に関わる仕事ですので、経験を活かして楽しんで仕事ができるかもしれません。
着付けは、美容室や写真スタジオ、結婚式場など幅広いニーズがあります。
また技術を磨けば、他の人に着物の着方を教える教室を開くことも可能です。
着物に関わる仕事は販売だけではありませんので、視点を変えてみてもよいかもしれません。
理想の職場への転職を成功させよう
今の仕事から転職を考えるのであれば、次はできるだけ理想に近い職場を選びたいものです。
そのためには、まず転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントは、未公開の情報を含むさまざまな求人案件を持っていますので、理想の仕事を見つけることができるでしょう。
また事前に転職先の情報を調べてもらえるので、職場がブラックな環境かそうでないかがわかります。
さらに転職のプロであるキャリアコンサルタントから、応募書類の書き方や面接でのアピールポイントまで、さまざまなアドバイスが得られます。
理想の職場への転職を成功させるために、転職エージェントを上手に活用しましょう。
まずは転職へ向けて動き出す
今回は、呉服屋の仕事の厳しさと、そこからの転職について考えてみました。
今の職場がブラック体質で辛い思いをしているのであれば、無理して続けずに転職を考えましょう。
仕事を長く楽しんで続けるために、まずは転職へ向けて動き出してみてはいかがでしょうか。