「差別」とは、ある人(達)に対して性別・人種・出身などで自分(達)より不当に低く扱うことをいいます。
例えば「○○だから給料は半分」とか「○○人は来るな」という言動は「差別」にあたります。
「区別」とは、合理的理由によりある人や物と別のある人や物を分けてまとめて扱うことをいいます。
例えば「仕事とプライベートの別」とか「○色のものと○色のものを分ける」ことは「区別」となります。
「差別」の意味
「差別」とは、ある人物やその人の「属性」(性別・人種・出身など、その人の生まれつきで変更が難しい事柄)に対し、自分自身が優越感をもって相手を不当に低く扱うことを指します。
特定の人達を指して「○○人お断り」とか「あなたは○○だから○○でいい」というような言動は「差別」にあたります。
このような「差別」の言動は人権問題につながりますから十分に気をつけなければなりません。
「区別」の意味
「区別」とは、一般的には「あるものとあるものを分けて扱うこと」ですが、それには公平で合理的な理由がなければなりません。
例えばトイレや公衆浴場で男女を分けるのは合理的理由が存在しますが、企業での仕事の内容や採用する職種などで男女を分けたりするのは正当な理由がない限り「区別」ではなく「差別」になってしまいます。
「区別」は公平で合理的な理由でなければならないのです。
「差別」と「区別」の使い方の違い
人間に対しての「差別」と「区別」の大きな違いは、その言葉を使う人が自分より相手を「低く見ているかどうか」がカギとなります。
例えば「○○人は自分(達)より劣っている」という意識を持って相手にその言葉を使ったりすると「差別」になります。
「区別」は人や物事すべてに使える言葉ですが、「○○と○○を区分けする」とか「仕事とプライベートの区別をつける」というような物事に使うことが多い言葉です。
「区別」を人間に対して使う時は合理的理由が必要です。
「差別」と「区別」はこう違う
「差別」とは人間に対してのみ使う言動であり、相手を不当に低く扱うことを目的としているので社会的に許されない行為です。
「区別」とは人や物、出来事すべてに対して使うことができる言動ですが、人間に対して使うときは合理的で公平・公正な理由が必要となります。
そうでない場合は「差別」ととられる場合がありますので、「区別」を行う場合は誰もが納得できる理由が説明できなければなりません。