精神的に強い人の特徴から学ぶ。メンタルが強くなる方法とは?

精神的に弱い自分を変えたい、強くなりたいと悩む方は多くいますが、その具体的な手法についてはあまり深く知らないのではないでしょうか。

そもそも精神的に強いとはどういった状態を指すのでしょう。

一般的には、人よりもストレス耐性がある方のことを「精神的に強い」といいます。

精神的に弱いと嘆かれるあなたも、ストレスを感じたときに人より過敏に反応してしまうから精神的に弱いのだと判断しませんでしたか?

実は、ストレスを感じたときにそれを過敏に受け取るかどうかは精神的な強さとは無関係なのです。

むしろストレスを受け流す方法を心得てしまえばストレスを感じたときにいちいち思い悩まないで済むようになりますし、もし、そういった状況を精神的に強いと思っているのであれば、この記事はあなたのお役に立てると思います。

ストレスに負けない、精神的な強さを手に入れる具体的な手法をご紹介します。

精神的に強い人の特徴とは?


まずは比較対象として精神的に強い人の特徴をみていきましょう。

精神的に強い人は主に

  • ストレスを受けた後の立ち直りが早い
  • 落ち込むことが少ない
  • 常に前向きであまりネガティブにならない

といった特徴をもっています。

それぞれ見ていきましょう。

ストレスを受けた後の立ち直りが早い

これは大きな違いの一つですが、精神的に強い方は、精神的に弱い方と同じストレスを受けたとしても立ち直る速度が早いです。

理由は、ストレスを受けた後の思考のクセにあります。

精神的に弱い人はストレスを受けた際、何がまずかったのか、どうすればよかったのかぐるぐると同じことを考えてしまいがちです、経験ありませんか。

その結果、自分を責めたり、また環境のせいにしたり、不満の残る結果を胸に抱いたまま進むことになります。

対して精神的に強い方はストレスを受けた際、何がまずかったのかなど考えはしますが、考えるに留めるのです。

考えたところで一度でた答えは変わりませんから「次回からは気をつけよう」という前向きな姿勢で終えることを望みます。

結果として、自分や環境のせいにして終わらせてしまった精神的に弱い人にくらべて同じストレスを受ける可能性も減りますし、胸にしこりも残りません。

くよくよ悩むことは常に頭の片隅に良くない感情や記憶を留めておくことに他なりませんから、自然と思考も後ろ向きになり、結論がネガティブなものになっていきます。

ストレス耐性をつけるためにも、明るく生きていくためにも、考えても結果が変わらない事象についてはくよくよ悩まないことをおすすめします。

落ち込むことが少ない


上記のストレス後の立ち直りにも関わってきますが、精神的に強い人はストレスのもとを引きずらなくなるので、結果的に落ち込むことが少なくなります。

これが精神的に弱い人だと、いつまでもネガティブな結果を胸に抱いているので、落ち込まなくても良いことでいちいち落ち込むようになります。

思考のクセを正すには「認知行動療法」や「論理療法」といった心理学的なアプローチが有効です。

しかし、病気になるまでなかなか病院にいかないように、精神的なケアを病院や心療内科で行おうとする人は多くありません。

こうした専門的な知識をもとに行われる思考の矯正を受けるのが一番ではありますが、現実的ではないと考える人が大多数だと思います。

なので、自分で簡単に出来るセルフケア方法として、論理療法の簡易バージョンをお教えしたいと思います。

論理療法とは、ストレスを感じる出来事に対して自分が下した認知がゆがんでいる場合に効果を発揮する心理療法です。

AはBであり、BはCであることから、AはCである、といった論理を組み立てていくことで、自分の中にある論理的でない認知の歪みに自分で気づくことが出来るため、コツを掴めば自分で自分のメンタルをケアすることが可能です。

例えば大したミスではないのに上司に3時間怒られたとして、精神的に弱い人はそれを額面通りに受け止め、反省して自分を責めてしまうことがあるでしょう。

そんなとき、論理療法を用いるのです。

まずはなぜ怒られたのか、怒られたことに対してなぜストレスを感じたのかといった問題の根本から理由を探っていきます。

次に、ストレスを感じた自分はどう感じたのか、自身の認知に焦点をあわせていきます。

この過程で、認知に歪みが生じている人は「論理的じゃない」と自覚する部分に気付けるでしょう。

上司は、大したミスじゃないのに3時間もあなたをしかりました、まずはそのことに対してあなたの認知が行われます。

精神的に弱く落ち込みやすい方は「自分では大したミスじゃないと思っていても上司にとっては大きなミスだったのだ」と考えるかもしれません。

しかし、そこで自分の認知ではなく論理の解釈を用いるのです。

客観的に見て3時間も仕事の手を止めてしかり続けるなんてよほどのことがない限りありえません。

犯した過失がそれほど大きな損害を会社に与えていれば別ですが、そうでない場合、論理的でないのは上司の方であると考えられますよね。

であれば、先程の「上司にとっては大きなミスだった」という解釈は認知が歪んでおり、自分を責める方向にシフトしているといえます。

こうした歪んだ認知によってどんどん後ろ向きな結論ばかりが蓄積し、ちょっとしたことでも落ち込みやすい人格を作り上げていってしまうのです。

余裕がある方はご自分でも論理療法や認知行動療法について調べてみるとよいかもしれません。

明日から試せる方法ですので、是非、ストレスを感じているかたは試してみてください。

常に前向きであまりネガティブにならない


これは受け止め方の問題ですね。

なにか失敗や損失があったときに「もう終わりだ」と考えるのではなく「厳しい状況だがどうするか」と考えられるかどうかです。

基本的に、生きていく中で後ろ向きのほうがよい結果をもたらす事象はあまり多くありません。

なるべく前向きに物事を捉えていくことで次も主体性を持って動くことができますし、周りの人にも良い影響を与えることができます。

精神的に弱い人は打たれ弱く、ネガティブになりがちなのでなにか失敗や損害があったときに「もう終わりだ」と考えてしまいます。

どうするか、に考えが及ぶ前に諦める方向に思考が流れていくので、一度失敗すると前向きに粘るということができなくなります。

失敗や損失だけでなく、嬉しいことがあったときにも精神的に弱い人はその嬉しい出来事が失われることを恐れます。

コップに半分の水が入っているのを見て「半分もあると考えるか半分しかないと考えるか」でその人がネガティブかポジティブかは計れるといいますが、社会的には半分もあると答える人のほうが重宝されます。

同じ状況になったとき、周りに良い影響を与えてくれるからです。

しかし半分しかないと考える人は社会的にマイナスのことを述べるわけですから周りに良くない影響を与えることになります。

ネガティブが悪いというわけではないのですが、やはり社会性という面ではネガティブよりポジティブのほうが重宝されています。

それでも対策は存在します。

それは「短絡的なネガティブ」を卒業することです。

ネガティブに物事を捉える癖そのものが悪いのではなく「なぜネガティブに捉えたのか」を細かく説明出来るかどうかが肝心なのです。

ネガティブに考える人は細かなリスクにもよく気づきますので、戦略担当に一人は居てほしい人材です。

部活やサークルで言えば副長としてのポジションに居てもらえるととても助かる存在ですよね、隅々まで目を光らせて、不安分子をあぶり出してくれます。

しかし、短絡的なネガティブは深く考えずにイメージだけでネガティブになっていますので、こうした働きができません。

周囲からやる気を奪うだけになりかねないので、ネガティブを強みに出来るような思考の転換が必要になってきますね。

精神的に強くなるには

精神的に強い人の特徴を読み解きながら精神的に弱い人の特徴をあぶり出してきましたが、いかがでしたでしょうか。

具体的に精神的な強さを手に入れるための施策をいくつかご紹介しましたが、これらを実践しても改善されない場合は遠慮せず心理士のもとを訪れましょう。

病気でなくとも心の専門家の力を借りることはできますし、治療だけが心理士の仕事ではありません。

そうした漠然とした悩みや不安に答える事も心理士の立派な仕事ですし、さらりと述べた論理療法などについても詳しく説明していただけると思います。

いずれにせよ、精神的な弱さというのはなにか原因があってそうなっているのです。

その原因を探り、ひとつずつ潰していくことで精神的な強さを手に入れられます、根気よく、自分の精神と付き合っていきましょう。

この記事がそうしたきっかけの一助になることを願っています。

おすすめの記事