今の仕事を辞めて、新しい職種にチャレンジしたいと考えている人はいませんでしょうか。
キャリアチェンジのために、まずはその分野の資格取得を目指すのはよいことです。
転職先の業務に有用な資格であれば、熱意のアピールになりますし、採用される可能性も高まります。
仕事を続けながらの勉強は簡単ではありませんが、やる気があれば不可能ではありません。
ですが、資格取得の勉強に専念するために仕事を辞める場合は状況が少し変わります。
次の仕事が確定しないままに仕事を辞めるのは、将来的に大きなリスクともなりますので、よく考えてから行動しましょう。
そこで今回は、仕事を辞めて資格取得に専念する前に考えておくべきポイントについて、いくつか紹介したいと思います。
目次
仕事を辞めるリスクとは
資格取得に専念するために今の仕事を辞めるのは、どんなリスクがあるのでしょうか。
まず初めに仕事を辞めるリスクについて考えてみましょう。
慎重に考えてから行動しないと、後で後悔するかもしれません。
生活費をどうするか
現実的にまず考えなければならないのは、生活費をどうするのかという問題です。
資格取得のために学校に通わなければならない場合は、生活費を稼ぐためのアルバイトに充てられる時間も限られます。
またアルバイトをすればそれだけ勉強の時間が減り、逆に勉強に時間を割けば生活がままならなくなってしまうかもしれません。
不安定な状況での勉強は効率も悪く、なにより精神的な負担も大きくなります。
まずは勉強に専念する期間の生活をどうするのか、考えましょう。
下記の条件があれば、仕事を辞めても大丈夫かもしれまんので参考にしてください。
・資産運用やネットビジネスなどで、いわゆる不労所得がある
・親や家族の理解のもと、サポートしてもらえる
・何年か生活できる程度の貯蓄がある
スムーズに資格が取れるとは限らない
資格にもいろいろありますが、社会的に一定の評価があるしっかりとした資格の場合、年一回の試験がほとんどです。
つまり最短でも一年はかかると考えましょう。
また、難易度の高い資格であれば転職に有利ですが、合格のハードルも上がります。
一発で合格できるとは限りませんので、試験に落ちればまた一年、それでも合格できなければさらに一年と、予想以上の期間がかかることも考えられます。
もちろんスムーズに合格するための、やる気と努力は必要ですが、必ずしも結果に結びつくとは限らないと覚悟しておかなければなりません。
ブランク期間は転職に不利
一定期間、定職から離れていることをブランク期間と呼びます。
資格取得のため以外にも、病気になって働けなくなっていたり、親の介護に専念しなければならなかったなど、ブランク期間の理由はさまざまです。
転職活動には履歴書が必須になりますので、このブランク期間を消すことはできません。
採用担当者によっては、ブランク期間をネガティブにとらえる場合があるので、転職活動には不利な要因ともなります。
資格取得ためであれば、目的もはっきりしていますし、前向きな理由によるものなので、理解してもらえる可能性はあります。
ですが、あくまで判断は採用担当者のとらえ方によるので、まったく問題ないとは言えないのです。
ブランク期間を経ての転職活動で懸念されるのは、以下の点が多いようです。
・社会人としてのマナーやスキルが低下していないか
・働く意欲が維持できているか
・会社環境のストレスに耐えられるか
資格取得は本当に評価されるのか
資格があっても意味はない、大事なのは経験だという声もあります。
実際の現場では、資格があればすぐに仕事ができるというわけではありませんし、ある意味では正しい指摘とも言えます。
ですが資格を取得するということは、その分野においての向上心や勉強熱心さであり、仕事をするための心構えの表れでもあります。
転職先の職種に関わる資格であれば、やはり取得する意味はあると言えるでしょう。
しかし、雇用する会社としては転職組に即戦力を期待しますので、未経験の場合は厳しい面があるのも現実です。
また、どのような資格なのかも重要なポイントです。
難易度の低い資格や、業界ではあまり評価されていない資格の場合は、計画性のなさや認識不足を指摘されてしまう場合もあります。
本当に意味のある資格なのかを、十分に検討しましょう。
仕事を辞めて勉強に専念するか迷っているのなら
資格取得の勉強のため、仕事を辞めるかどうか迷っているのであれば、以下の項目を参考にしてください。
ひとつひとつについて慎重に考えて判断すれば、どうすればよいかが見えてきます。
仕事を辞めなければ取得できない資格なのか
まずは仕事を辞めなければ取得できない資格かどうか考えてみましょう。
取得のために仕事が続けられないのは、生活の大半を勉強に充てなければならない超難関の資格か、もしくは学校に通わなければ取得できない資格などです。
多少時間がかかっても、毎日少しづつ勉強すれば合格できる資格ならば、仕事を辞めてまで専念しなければならないものではありません。
また専門学校や特定の学位が必要になる資格でも、通信制などによって、働きながらでも可能な方法が見つかるかもしれません。
まずは目指すべき資格が、仕事を辞めなければならないものなのかを検討しましょう。
仕事を辞めてまで取らなければならない資格なのか
仕事を辞めてまで取らなければならない資格とはどのようなものでしょうか。
まずは、転職先の仕事が、その資格がなければできない必須資格の場合です。
もうひとつは、資格が将来的に大きなメリットになると考えられる資格です。
いずれにしても、先に挙げた仕事を辞めなければ取れない資格でありつつ、このような条件に当てはまるのでなければ、リスクを負ってまで取る意味があるとは思えません。
同じ職種の中でも、国家資格のような公的なものから、業界内で一定の評価がある資格、実際にはあまり認知されていない民間資格までさまざまです。
転職先の業界をよく調べて、本当に必要な資格かどうかを慎重に判断してください。
ブランク期間の生活は大丈夫か
ブランク期間の生活については、細かいことまで綿密に検討しましょう。
家賃や食費、光熱費といった生活費はもちろん、住民税や健康保険料などもかかります。
特に税金や国民健康保険などは、前年の収入を基に計算されるので、無職になったからといってすぐに安くなるわけではありません。
このような生活コストの他にも、急な出費に対応できるような余裕も必要です。
仕事を辞めてまで勉強に専念するのであれば、日々の生活費に頭を悩ませるのは時間の無駄です。
しっかりと計画を立てておきましょう。
キャリアチェンジを考えるならまずは相談
キャリアチェンジのために資格取得を目指すなら、会社を辞める前にまずは相談してみましょう。
転職エージェントでは、コンサルタントによるキャリアカウンセリングが受けられるので、必要な情報や最適な方法のアドバイスが受けられます。
また資格が取得できれば、次には転職活動をしなければならないので、早い段階で少しづつでも活動を始めておくのがよいでしょう。
転職エージェントによるアドバイスやサポートがあれば、資格取得後の転職活動においても心強い味方となりますので、まずは相談してみることをおすすめします。