FXに源泉徴収は存在しない?FXで確定申告をする意味とは。

FXで一定以上の利益が出れば確定申告を行わなければいけません。

本業とは別に副業としてFXをしている方も珍しくありませんが、そのような方が疑問に思うのは源泉徴収についてでしょう。

FXにおいて源泉徴収はどうなっているでしょうか。

そもそも源泉徴収とは

まずは源泉徴収そのものについて見直してみましょう。

源泉徴収とは単純に言えば収入から税金を差し引いて支払っておく制度のことです。

仕事で働いて得た給与はそのままもらえませんが、源泉徴収がされるにより自分で確定申告をする必要がなくなっています。

源泉徴収がされていなければ、会社に任せられず自分で確定申告を行わなければいけないでしょう。

普通の会社であれば源泉徴収は義務として行わなければいけないため、仕事をしている社員が気にする必要はありません。

会社も様々なため、中には源泉徴収していないところもあるでしょう。

最も源泉徴収は義務なため、そのような会社は遠からず問題となって経営していくのが困難になります。

FXに源泉徴収は存在しない

源泉徴収は会社側が収入を支払っている社員に対して行うものです。

対してFXは取引をして利益を得るものなため、FX業者として会社を利用していても取引している本人は社員ではありません。

FXに源泉徴収はなく取引環境を提供している業者側もする義務はないのです。

誰かが勝手にやってくれるわけではないため、FXで取引して利益を出せば必ず自分が確定申告を行わなければいけません。

株式投資なら源泉徴収ができる

FXに源泉徴収はありませんが、全ての投資で源泉徴収されていないのではありません。

メジャーな投資として株式投資があり、こちらでは源泉徴収を利用できるのです。

しかし全ての株式投資がそうではなく源泉徴収できるのは特定口座を利用している方だけになります。

特定口座とは株式投資で取引する方に向け、税金に関わる作業を簡単に行える種類の口座です。

更にその中で2種類に分けられており、源泉徴収をしてくれる口座と自分で確定申告を行う口座に分かれています。

自分で確定申告をする口座でも会社側で得た利益を計算して、書類として発行してくれるため楽にできるのです。

投資で源泉徴収を使いたい場合、株式投資で取引しましょう。

源泉徴収ありのデメリット

自動で税金を支払い自分で確定申告に行く必要はない源泉徴収ありの口座ですがデメリットもあります。

本業とは違い副業の場合、所得の金額が20万を超えているかで確定申告をする必要があるか変わるのです。

所得金額なため利益が多くても損失がそれ以上に多くなり、差し引きで20万下回れば確定申告の必要はありません。

源泉徴収をしてくれる口座は自動で得た収入の一部を源泉徴収として差し引くシステムです。

例え確定申告が不要であったとしても、口座側は関係なしに源泉徴収として利益を持っていってしまいます。

次に投資では繰越損失のシステムがあり、出た損失を次の年に繰越して所得から差し引けるのです。

繰越損失をするには投資の結果がマイナスになったとしても、確定申告をする必要があります。

確定申告の必要があるのは源泉徴収ありの口座で取引しても例外はなく、確定申告しなければ損失が出たとしても繰越できません。

自分で確定申告を行なえば源泉徴収がある口座を利用していても繰越損失を利用できます。

内容の関係で利益がほとんど出せていないトレーダーには向いていないでしょう。

しかし将来的に利益を出せる可能性は十分にあるため、先のために口座開設をしておくのは間違っていません。

FXで確定申告をする意味

FXでは特定口座がないため、利益が20万出れば確定申告を行わなければいけません。

手間のかかる作業ではありますが、確定申告を自分で行うことによる意味も幾つかあるのです。

確定申告を理解する

FXは理解していけば利益を出せるようになってくる投資です。

利益が十分出るようになれば副業として始めた場合でも専業に転進できるでしょう。

専業となれば今まで会社がしてくれた確定申告の対応も自分で全て行わなければいけません。

その時に予め確定申告を自分でやり続ければ、対応も難しくないのです。

何より源泉徴収されている方は還付金目的で確定申告に行くことはあっても、納税しに行くことはないでしょう。

副業のFXを通すことで確定申告から納税の仕組みを理解できるのです。

理解すれば今後の節税にも役に立つでしょう。

経費と繰越で税金を抑える

FXで取引して得た利益はその金額分支払う必要は必ずしもなく経費で差し引けます。

経費で差し引ける対象かはケースにもよりますが、中には意外な物が対象になる場合もあるのです。

得たものが利益ではなくマイナスで終わった場合、次の年に繰り越して損失として扱えます。

多額の損失が出たとしても税金を抑える意味では役に立つのです。

このように確定申告を自分で行えば税金を抑えられる手段が見つかります。

源泉徴収に任せていただけでは見つからない抑える手段も出てくるため、今後の節税に役立つ情報が見つかる可能性もあるでしょう。

支払う意識を高められる>

源泉徴収に任せていると、自分で支払う機会がないため支払っている意識がなくなってしまいます。

慣れてしまうと将来的に自分で確定申告を行わなければいけなくなった時、するのを忘れてしまう危険性が高くなるのです。

利益が出ているにも関わらず確定申告を怠った場合、延滞税を始めとした罰金のペナルティが生じます。

FXでは多額の利益を得られる可能性もあるため、所得が多い状態で罰金が出てしまうのはかなりの痛手です。

処罰の関係でFXにて確定申告を行わなかった場合、余分なお金を支払わなければいけない痛みで確定申告を行う重要性を理解できるといえます。

将来的にFXで源泉徴収できる可能性はある

現在源泉徴収が利用できる投資は株式投資くらいであり、FXを始めとした多くの投資では利用できません。

これは今の話であり、将来的にFXで源泉徴収のできる口座が使える可能性はあります。

FXは国内において取引環境は今まで変わってきました。

昔は法律が定まっていなかったことにより悪質な詐欺業者が運営しているのも珍しくなかったのですが、現在では定まったことで悪質な業者はいません。

レバレッジも昔は100倍といった高い倍率を扱えたのですが、今では改正によって25倍が上限となり将来的には10倍になる話も出ています。

税金関係も同じでありどれだけ稼いでも同じ税率、繰越損失、損益通算と当たり前のように見られているのも2012年と実に最近できた仕組みなのです。

海外業者も最近では当たり前のように使えるため、国内より先に源泉徴収ができるようになる場合もあるでしょう。

特に税金関係は最近できた仕組みなため、今後も良い悪い関わらず変わる可能性は秘めています。

源泉徴収ができるようになれば株式投資のと同じようにメリットだけでなくデメリットも考えなければいけません。

そのような意味で現在源泉徴収できる株式投資の仕組みを知っておくのは無駄にならないでしょう。

投資に関わる以上、お金のことを頭に入れておく

誰でも始められる投資なため忘れがちですが、FXは投資であり金融に関わるものです。

お金に関わる以上、税金に関して考えるのは当たり前の話となります。

株式投資も全ての口座で源泉徴収をしてくれるわけではなく取引する側が自分で見つける必要があります。

そのため確定申告、税金について考えるのは当たり前であり、源泉徴収があれば楽と安易に考えてはいけません。

取引して利益を得るのは重要ですが税金とそれに関わる情報も頭に入れておきましょう。

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