実家暮らしのときには母親の作った料理を食べていた、OL時代は外食が多かったため料理ができなくても苦労することはなかった…。
このような女性でも、いざ結婚して主婦になると料理下手な自分にがっかりすることがあります。
夫や子どもが満足する料理を出してあげたいけれど、料理下手な人にとっては長く遠い道のりのように感じるものです。
料理下手な人には共通した理由があり、ちょっとした工夫で下手を克服することは可能です。
今回は、料理下手な理由と克服のポイントを紹介します。
目次
料理が下手な理由はこれ!
料理が下手な人には共通点があります。
もし下記に当てはまる項目があれば、そこを改善することで料理が上手になる可能性がアップします。
ご自身の料理下手の原因を突き止めていきましょう。
味見をしないから
料理が下手な人はまず味見をしません。
「わたしは一発で決める女だから」などと、意味不明なことを言いながら結果は惨敗です。
一流の料理人だって味見をするのに、素人でしかも料理下手な人が味見をしなければ失敗は目に見えています。
料理下手な人の「あるあるエピソード」では、塩と砂糖を間違えてとんでもない味に仕上がったなどと聞くことがあります。
しかしこれも、途中でしっかりと味見をしてさえいれば確実に防ぐことができるミスです。
想像で料理するから
「レストランででたメニューを想像で作ってみたら美味しくできた」
料理上手な人がこのように言っているのを聞いたことがあるかもしれません。
これは、すでに料理上手な人は、味のパターンを何通りも把握しており、どの調味料を入れればどんな味になるのかを理解しているからです。
料理上手な人は、自身の料理の成功体験の中で構築された大量のデータが頭や舌にありますので、単純な想像ではなく、データをもとに導きだされた結果なのです。
しかし、これをもともと料理下手な人が真似しても逆効果です。
なぜなら、その「想像」は自身が経験した組み合わせではなく、本当に単純なイメージに過ぎないからです。
料理下手な人はとにかく想像で料理を作ります。
レシピを見てその通りに作れば誰でも美味しくできるのに、何かの工程を確実に飛ばします。
料理下手な人はその工程が何の役割を果たしているのかが分からないため、「こんなの飛ばして大丈夫!」と勝手に進めてしまうのです。
想像で作ること、アレンジを加えること、冷蔵庫の中にある物で適当に組み合わせて作ること。
これらは、すべて料理が上手になった人だからこそできることです。
料理下手な人がおこなうと摩訶不思議なものができてしまいます。
下ごしらえをしないから
料理は下ごしらえをしっかりしておくことで、何倍も美味しく仕上がります。
しかし、料理下手な人ほど面倒なことはやらず「パパッと作った方がかっこいい」と思っています。
野菜ごとにカットする大きさを変えることも、肉に下味をつけることもしないため、一部分だけ固い野菜があったり、一部が焦げていたり、どこか味に深みがなかったりします。
性格的には面倒くさがり屋、おおざっぱな人ほど下ごしらえをしません。
「わたしはこういう性格だから」というのは、料理を上手になることを放棄しているともいえます。
料理に関しては、多少面倒な工程もしっかりおこなう方が上手になるのです。
味覚音痴だから
味見をしても正解が分からない、自分では美味しいと思っても他人からすると不味いものができている…。
このような人は味覚音痴かもしれません。
たとえば次のような人は味覚音痴になっている可能性があります。
- ファーストフードやコンビニ食、インスタント食品を毎日食べる
- 激辛料理が大好きで辛くないと気が済まない
- 大量の甘い飲み物で食事を摂る
- 何にでもマヨネーズをかける
- 好き嫌いが激しい
- 最近急激なダイエットをした
こうした人は、まずはご自身の味覚を鍛えることも大切です。
手軽なファーストフードやコンビニ食は避け、手作りの美味しいものを食べるようにしましょう。
高級料理でなくてよいのです。
素材の味を活かした「おふくろの味」が楽しめるお店は多数あります。
料理上手と評判の友だちに手料理を振る舞ってもらう、母や祖母の料理を食べるなどしてもよいでしょう。
急激なダイエットをした人は栄養不足やストレスで味が分からなくなることがあるようです。
急に味覚音痴の兆候がでてきたような人は、医師の診断を仰ぐようにしましょう。
料理下手な人が料理上手と思わせるテクニック
料理下手でも、相手がプロの料理人でもない限り、料理上手だと思わせることはできます。
料理上手に見せる簡単なテクニックをいくつか覚えておくだけで、家族は満足することが多いですよ。
ご飯に味がついていると料理上手と思われる
白米ではなく、味がついたご飯を出すと一気に料理上手で凝った雰囲気がでます。
塩分などがあるため毎日というわけにはいきませんが、おかずに自信がないときは味付けご飯を出してみてはいかがでしょうか。
ご飯を炊く際に食材を一緒に入れる「炊き込みご飯」もよいのですが、水分調整など多少のコツがいります。
料理下手な人はすでに炊きあがった白米に具材を混ぜるだけの「混ぜご飯」がおすすめです。
一口大に切った具材を文字通り混ぜるだけなので小学生でもできます。
「混ぜご飯 レシピ」で検索すると、美味しくて簡単な混ぜご飯レシピがでてきます。
市販の混ぜご飯の元を使ってもよいでしょう。
メインの煮物は鍋ではなく炊飯器を使う
豚の角煮や牛スジ煮込み、手羽先と大根の煮物など、メインになり、さらに料理上手だと思われやすい煮物は、炊飯器を使うことがおすすめです。
煮物は圧力鍋がないと難しいと思われることがありますが、炊飯器でも十分。
ご家庭の炊飯器には、よく見るといろいろなコースが設定されており、中に「煮物」「調理」などのコースはないでしょうか。
最新の炊飯器でなくても、高級な炊飯器でなくても、その程度の機能がついている炊飯器は多数あります。
炊飯器の機能を使うと、煮物がお任せでできてしまうため、鍋でコトコト煮る手間がなく、どの程度煮ればよいのかといった調整も不要です。
煮物の味付けは、めんつゆが便利です。
めんつゆのパッケージに煮物を作るときの水の割合が書かれていることがほとんどですから、それを参考に味つけしましょう。
あとは、めんつゆと食材を炊飯器に入れて「煮物」コースでスイッチを入れるだけ。
まるでプロが作ったようなトロトロの煮物が出来上がります。
「蒸し焼き」は大抵うまくいく
ハンバーグや鶏肉のソテーなどを作るとき、よく火を通そうとすると表面が焦げたり肉が硬くなったりしていませんか?
表面をほどよい色目に仕上げると、反対に中が半生になっていることも、料理下手なら経験があるかもしれません。
中までしっかり火を通しつつ、身を柔らかく仕上げるなら、「蒸し焼き」にすれば簡単です。
肉の表面を焼いたら料理酒を少し振りかけてフライパンの蓋をするだけ。
火は弱火~中火にしておくと失敗が少ないです。
酒が飛びきったら中まで火が通りつつも、ジューシーで柔らかい肉料理ができています。
蒸し焼きはほかにも、魚と野菜、きのこなどをアルミホイルで包み、1cmほどのお湯を張った「ホイル焼き」も簡単です。
夫が喜ぶ丼ものなら市販の揚げ物を使う
何品もおかずを作ることは大変ですが、丼ものなら、味噌汁とサラダを加えるだけで立派な食卓になります。
特に男性はご飯と一緒にかきこめる丼が大好きなので、喜ばれるでしょう。
料理下手な方が丼ものを作るときは、スーパーで売られている揚げ物を活用することがおすすめです。
揚げ物は工程が多く、料理下手な方がゼロから作るにはハードルが高いため、料理に慣れるまでは揚げ物を避けた方がよいでしょう。
以下、レシピと呼べるほどのものではありませんが、揚げ物を使った簡単丼を紹介します。
【かつ丼】
- フライパンに、めんつゆとカットした市販のとんかつ、玉ねぎを入れ、玉ねぎがしんなりするまで火を通す
- 箸で溶いた卵をまわしいれ、お好みの固さで火を止める。
- ご飯のうえに乗せて完成!
【からあげ丼】
- ご飯のうえに千切りにしたキャベツを乗せる。※千切りが難しいなら細かくなくてもよいし、レタスでもOK
- 市販のから揚げを半分にカットし、弱火に熱したフライパンに投入。
- 2に甘辛ダレ(市販のうなぎのタレや豚丼のタレなど)を絡める
- ご飯にから揚げを乗せ、刻みネギとマヨネーズをかけて完成!
副菜は既製品にひと手間加えたものを
料理下手で一度に何品も作ることができない方は、既製品を活用しましょう。
特に副菜になるものを冷蔵庫に常備しておくと、それだけで食卓が豪華に見えます。
料理上手に見えるポイントは、ほんのひと手間加えることです。
既製品をまるまる出すのではなく、少しだけ手を加えることが大切です。
たとえば、こんなものがさっと出てくると料理上手な雰囲気になります。
- 豆腐、厚揚げ(キムチやネギを乗せる)
- じゃこ(大根おろしをそえる)
- 納豆(ネギや卵、海苔を乗せる)
- もずく(すりおろした山芋やネギを乗せる)
- はんぺん(チーズを挟んで焼く)
料理下手を克服する方法
料理上手に見せるだけではなく、本当に料理下手を克服したいのであれば、具体的に何から始めればよいのでしょうか。
料理下手な人が意識したいポイントを解説します。
食材と工程が単純なレシピを選ぶことが大切
料理下手な方が料理を作るなら徹底的にシンプル主義を貫きましょう。
最初のうちはレシピを参考にすることが多くなりますが、レシピを選ぶ段階が重要です。
食材と工程が単純なレシピを探して試すようにしましょう。
少しでも「これってどうするのかな?」と疑問に感じるレシピは避け、自分にもできそうなものを選ぶことが大切です。
たとえば、いきなりコツがいる「クリームコロッケ」を作ろうとしていないでしょうか。
料理雑誌にどれだけ「簡単」と書かれていても、中身を作り、揚げるときのコツもいるクリームコロッケは、料理下手な方が手をだすべきメニューではありません。
とにかく簡単なもので、確実に美味しく作ることができるメニューを、ひとつずつ増やしていくことを心がけましょう。
食材や調味料も、おしゃれな料理で使われる珍しいものではなく、どこのスーパーにでも昔から置いてあるものを使うようにします。
レシピに書いてあることを勝手に解釈しない
料理下手な人の理由で挙げたように、料理下手な方はとにかく「勝手な解釈」が好きです。
「〇〇だろう」はすべて間違っているくらいに思っておき、レシピを忠実に守るようにしましょう。
「どうしてこんな面倒なことを?」と思っても、その工程にはすべて意味があります。
勝手に工程を飛ばしたり、別の方法にアレンジしたりせず、その通りに作ることで「わたしでもできる!」と自信につながります。
その体験の積み重ねが、料理上手への道になるのです。
時間と心に余裕があるときに料理する
料理下手な人は、料理がそもそも好きではないことも多くなります。
それはそれで仕方のないこと。
主婦だから料理が好きでなくてはいけないことはありません。
とはいえ、夫や子どものため、料理を全く作らないわけにはいかないことがあるかもしれません。
その場合、毎日やろうとせず、時間と心に余裕があるときに料理するようにしてみましょう。
料理下手な人が時間のない中で料理しても、焦るばかりで工程も飛ばしがちです。
手際もよくありませんので、美味しい料理ができるはずもありません。
忙しいときは思い切って外食にするか、出来合いのものを出してもよいのです。
「今日は少し仕事が楽だったな」「週末だからゆっくりできそう」といったときなら、時間と心に余裕がありますので、レシピを見ながら丁寧に作ることができます。
結果的に料理への苦手意識も薄れますので、料理が少しずつ好きになっていくこともあるでしょう。
心を込めて作る
精神論のように感じるかもしれませんが、食べてくれる人のことを思って心を込めて作ることは実はとても大切なことです。
美味しく食べてもらいたいと思えば、味見もするし、面倒だからと工程を飛ばすことも減るはずです。
体調が悪い家族に向けて、重たい揚げ物や味の濃いものを作ることもないでしょう。
丁寧に作ることにつながるため、結局は失敗が少なく美味しいものが出来上がります。
「一生懸命作っているけどうまくいかない!」と思う人もいるかもしれませんが、その「一生懸命」は、自分よがりになっていないでしょうか。
相手にとって何が美味しいのかを考えながら作ることも、心を込めて作ることのひとつです。
料理教室に通うこともアリ!
絶対に料理上手になりたいと思うのであれば、料理教室に通うことも選択肢のひとつです。
趣味と実益を兼ねられる点では、よい方法ではないでしょうか。
他の生徒たちと一緒に楽しみながらできるため、料理への苦手意識も薄れ、料理が好きになりやすいこともメリットです。
交友関係が広がるなど、主婦の方にとっては刺激にもなるでしょう。
料理下手だったけれど料理教室に通って上手になった方は大勢いますので、探してみてもよいかもしれません。
特にまだ子どもが生まれる前の主婦の方は時間があるうちに通っておくことをおすすめします。
料理下手を助けるツール
主婦だからといって、必ずしも料理上手になる必要はありません。
魚の三枚おろしができ、和食はすべてダシからとり、ドレッシングまで手作りにする。
確かに、そんな料理上手に努力してなれば越したことはありませんが、「出した料理が美味しい」のであれば別に問題はないわけです。
現代は料理下手を助けるツールや調味料が多数でていますので、うまく活用し、食卓の段階で美味しいものが出来上がっていればOKとしましょう。
調理鍋
一般的な鍋やフライパンは、料理下手な人にとっては少々サポート力が弱めです。
調理機能を備えた調理鍋をひとつ持っておくと、一気に料理が美味しく仕上がります。
調理鍋にも次のようにいろいろなタイプのものがあります。
- 真空保温鍋…朝に準備しておくだけで帰宅後にはメインが完成します。光熱費の節約にもなります。
- 電気圧力鍋…煮物だけでなく、炒める、焼く、蒸すなどのさまざまな調理法が可能です。ボタンを押すだけなので料理下手でも本格的な料理ができます。
- 自動調理鍋…火加減の調節やかき混ぜなどもすべてお任せなので料理の上手い、下手は関係ありません。食材と調味料を入れたら放置なので時短にもなります。
- グリルパン…魚焼きグリルの中に入れて使う蓋つきのグリルパンは掃除も楽です。肉や魚をジューシーにふっくら仕上げるのにも向いています。
皮むき器、スライサー
料理下手だと、野菜の皮をむくだけで一苦労ということがあります。
かといって、すでにカットされたものを毎回買ってくると費用もかさみます。
そんなときは、さまざまな野菜にあわせた皮むき器やスライサーがありますので使ってみることも手。
たて型ピーラーのように、ささがきやスライスなど、カットの工程までできるものも多数あり、包丁がなくても食材の下ごしらえが完了します。
細々とした便利キッチンツールを選ぶときは、洗い物が楽にできるか、使う頻度が高いかどうかなども考えてから購入するようにしましょう。
調味料は市販品をフル活用
料理下手な人がいくつもの調味料を組み合わせて味を調えることは至難の業です。
メーカーの努力によってとても美味しい調味料が山ほどでていますので、すでに味が完成した市販品をフル活用しましょう。
毎日使う調味料こそ、味にこだわり、少しよいものを使うことがコツです。
一見高いと感じますが、味のよい本格的な調味料はほかに何も味付けがいらないため、結局は安く済みます。
自身の味覚を鍛えることにもなりますので、メリットが大きいといえるでしょう。
お得品の醤油やみそは節約上手のように見えますが、料理上手でなければ使いこなすことができません。
最後に
いかがでしたか?今回は、料理下手な理由と克服のポイントを中心に解説しました。
料理が下手でも、理由を知って改善することで劇的に料理上手になることがあります。
また、既製品やツールが充実している現代、料理が下手なままでも美味しいご飯を提供することはできます。
料理下手でも何とかなりますので、今回紹介した内容をヒントに、コツを掴んでいきましょう。